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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第7章 7日目

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45_婚期を逃しているのか…


「レーニャ、おいで。」俺を応接のテーブルの上から、エルシアが優しく抱き上げる。

サクラとフレヤは、ナデシコと一緒にエルシアに、お休みの挨拶をすると、部屋を出て行った。


「今日は、いろいろなものが見れたわね~」エルシアが胸の中の俺の頭を撫でながら、声をかける。

『うん、展望台にも上ったし、船にも乗った~!』俺はエルシアに「ニャ~!」と答える。

「フフフフ…」エルシアは俺を抱いたまま、応接の椅子から立ち上がると部屋の隅へと歩き出す。

『あっ!扉がある。あの扉の向こうは、寝室なのかな?』俺は扉を見つめて、心の中で呟く。


エルシアが部屋の隅の扉を開けると、暗がりの中にベットがあった。

「カ!」エルシアが声を上げて、右手の指を「パチン!」と鳴らした。

『おっ!部屋が明るくなった。』ベットの上にほんのりと明かりを灯すランプが1つ置いてあった。


「ショウ!」エルシアが振り向いて声を上げて、右手の指を「パチン!」と鳴らした。

『あっ!暗くなった。』今までいた応接の椅子が、置いてある部屋の明かりが消える。

『そうか、カ!って言うと、明かりが灯って、ショウ!と言うと明かりが消えるのか…、俺にも出来るかな?』俺は心の中で呟く。


「明日は、一緒にいられないけど、ちゃんとフレヤと大人しく留守番してるのよ。」エルシアがベットの上に俺を下ろして、声をかける。

『はい、大人しくしてま~す!』俺はエルシアに「ニャ~!」と答える。

「フフフフ…」エルシアはベットの上の俺の頭を優しく撫でると、ベットの上に横になる。


「はぁ~、みんな、少しずつだけど、大きくなってるわね…」エルシアは仰向けで、天井を見つめながら声を上げる。

『みんな?少年少女のことを言ってるのかな?』俺はエルシアを見つめて、心の中で呟く。


「そうだ、レーニャ。レーニャは、子どもが嫌いなの?」エルシアが横を向いて、俺を見つめて質問をする。

『子どもは好きだぞ、あっ!』俺はエルシアに「ニャ、ニャ」と答える。

「そうか、レーニャは子どもが好き?」エルシアが俺に質問をする。

『子どもは、可愛いぞ~!』俺が「ニャ~!」と答えると、エルシアは優しく微笑む。


「レーニャの子どもは、きっと可愛いだろうな~」エルシアが声を上げて、俺の頭を撫でる。

『えっ!俺の子ども?子どもなら、お前が産めばいいだろうが…、あれ?』俺が見つめると、エルシアは寂しそうな表情をする。

『どうしたんだ?エルシア!』俺はエルシアに「ニャ?」と声をかける。


「レーニャ、眠りましょうか。」エルシアが俺に声をかけると、ベットの上の薄い布を体にかける。

「いらっしゃい、レーニャ。」エルシアが布の一部を開けて、俺に声をかける。

『はーい!お邪魔しま~す。』俺はエルシアが開けてくれた部分から、布の中に入って行く。


『サクラもいい匂いだけど、エルシアの匂いも安心するな。』俺は布の中で、エルシアの体に寄り添って、体を横たえる。

「ショウ!」エルシアが声を上げて、指を「パチン!」と鳴らすと部屋の明かりが消えた。

『エルシア、なんでさっき、寂しそうな顔したんだろう?』俺は目を閉じて、心の中で呟く。


『なんだ、レーニャ。まだ、こいつらのことがわからんのか?』声がするので、目を開けると赤いフワフワが浮かんでいた。

『あっ!コイケヤ~』俺はコイケヤを見つめて、立ち上がる。

『今宵も遊びに来た。』コイケヤが嬉しそうに俺に声をかける。


『そうだ、教えてほしいことがあって。』俺はコイケヤに心の中で声をかける。

『ん!なんだ、言ってごらん。』コイケヤが優しく俺に声をかける。

『うん、人っていくつで、結婚するの?』俺がコイケヤに質問をする。


『なんじゃ、そりゃ?なんで、そんなことが聞きたい。』コイケヤが俺に確認する。

『うん、マティルデって娘が、学校を卒業したら、結婚するって言ってるし、イリアンソスは、まだ若く見えるのに、婚期を逃してるような話しを聞いたから。』俺がコイケヤに説明をする。


『そういうことか、まずこの世界で、人はだいたい18歳を超えると、結婚を考える。そして、24歳辺りまでには、結婚をするのかな。』コイケヤが答える。

『そうなんだ…、ねぇ、イリアンソスはいくつなの?』俺はコイケヤに質問をする。

『はて、私も1人1人を観察しているわけでは、ないからな。年齢までは、わからんが、婚期の話が出るのであれば、おそらく24、25歳ぐらいなんじゃないか。』コイケヤが答える。


『ふ~ん、そうなんだ…、あっ!エルシアとかサクラは、結婚ってしないの?』俺はコイケヤに質問をする。

『結婚?』コイケヤが俺に確認する。

『うん、だって、エルシアもサクラも…、あっ!300歳超えてるんだ…。とうの昔に、婚期を逃しているのか…』俺は心の中で呟く。


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