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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第7章 7日目

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270/900

20_ケイセイサイミン


「大きな船ですか…」サクラが声をもらしながら、首を傾げる。

「そうだな、なんて言ったら良いんだろう?そうね~、丁度パッセル…様のお屋敷が、海に浮いてる感じかな?」フレヤが途中言い難そうにサクラに説明する。

『パッセルの屋敷が、海に浮く…、メチャメチャデカい船だなぁ~』俺は心の中で呟く。


「フレヤ、パッセル様のお屋敷は、大きいのですよ。あれだけの大きなものが、海に浮きますか?」サクラがフレヤに声をかける。

「サクラ~、フレヤの言ってることは、ホントだぞ。」アルベルタがサクラに声をかける。

「えっ!」サクラが茫然とした表情で、アルベルタを見つめる。


「フフフ…、サクラ、なんとかはなんとかにしかずよ。」エルシアがサクラに声をかける。

「はい?」サクラがキョトンとした表情をする。

「エルシア様、百聞は一見にしかずです。」フレヤがエルシアに声をかける。


「そう、それ!」エルシアが声を上げる。

「はい、わかりました。あれ?エルシア様は、大きな船をご覧になったことがあるんですか?」サクラがエルシアに質問をする。

「私が帝都の学校に通っていたときに、エルシア様が帝国会議でいらしていて、エルシア様とトゥルペと私の3人で見に行ったのよ。」フレヤがサクラに説明をする。


『トゥルペ…、えっ!どういうこと?』俺は首を傾げる。

「えっ!それじゃ、そのとき、私はなにをしていたの?」サクラが中空を見つめて、声を上げる。

「たしか、あのときは、キュール、…様の剣のお相手をしていたはずよ。」フレヤがサクラに説明をする。


「あぁ…、そうか、あのときか…」サクラがなにかを思い出したように呟く。

『キュールの剣の相手?』俺はサクラを見つめたまま首を傾げる。

「あら!どうしたのレーニャちゃん?」サクラが首を傾げて、俺に優しく微笑む。

『あっ!なんでもないよ~!』俺はサクラに「ニャ~!」と声をかけると、振り向いてお椀の中のマグロにかぶりつく。


「お母様、フレヤさんて帝都の学校に、通われていたんですか?」カトゥルスが声を上げる。

「そうよ、あなたも来年から通うことになるから、フレヤさんはあなたの先輩になるわね。」ヒラソルが説明をする。

「えっ!帝都の学校に入れるのは、たしか13歳以上ですよね?フレヤさんて、おいくつになられるんですか?」ポトランカが声を上げる。


「こら、ポトランカ!そんなことをお聞きになってわ。」ヒラソルがポトランカに声をかける。

『フレヤは100歳越えだぞ!』俺はマグロ食べながら、心の中で呟く。

「ヒラソル様、構いません。私は100歳ちょっとになります。」フレヤが答える。

「100歳…」ポトランカが声を漏らす。


「もう、しょうがないわね~、ごめんなさい、フレヤさん。」ヒラソルがフレヤに謝ってる。

「いえいえ、100年も生きてますから、年齢など気になりません。」フレヤが声を上げる。

『ごちそうさまだぁ~』俺はお椀の中のマグロをたいらげて、顔を上げるとエルシアが寂しそうな表情をしていた。


『どうしたんだろう?エルシア…、あっ!顔洗わなくちゃ!』俺は毛づくろいを始める。

「あらあら、今日もレーニャちゃん、綺麗に食べたわね~」サクラが俺に声をかける。

『うん、ごちそうさまだよ~!』俺はサクラに「ニャ~!」と声をかけると、サクラが優しく微笑む。


「そうだ、カトゥルス様は、帝都の学校でなにを専攻されるんですか?」フレヤがカトゥルスに質問をする。

「はい、お父様の後を継ぐために、剣術と兵法、それからケイセイサイミンを専攻しようと考えてます。」カトゥルスが答える。

「まぁ、ケイセイサイミンを…」フレヤが感心した声を上げる。

『ケイセイサイミン?なんだろう、催眠術の一種か?』俺は心の中で呟く。


「はい、このカーマは、帝国では帝都に次ぐ大きな町です。それだけ、税収も多いのですが、少しだけでも民の暮らしが、良くなるように、税を使いたいと思いまして。」カトゥルスが答える。

「カトゥルス様は、良い町長になりそうですね。」ヒマワリが嬉しそうな声を上げる。

『税収?ケイセイサイミン?…、あぁ…、経世済民のこと…』俺は心の中で呟くと、また毛づくろいを続ける。


「そうだ、フレヤさんはなにを専攻されたんですか?」カトゥルスがフレヤに質問をする。

「はい、私は工学と魔法学です。」フレヤが答える。

「魔法学ですか、あの学問は専攻される方が、ほとんどいないと聞いてますが…」カトゥルスが驚いた声を上げる。


「カトゥルス、帝都の学校で始めて、魔法学を始められたのは、実はフレヤさんなのよ。」ヒラソルがカトゥルスに声をかける。

「えっ!それじゃ、それまで魔法学って、無かったのですか?」カトゥルスがヒラソルに質問をする。

「そういうことに、なるわね。」ヒラソルが答える。


『えっ!フレヤって、無かった学問を始めちゃったの?』俺はフレヤを見つめて、首を傾げる。


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