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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第6章 6日目

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47_ウンチしてました~!


「それで、次は伯爵ですが、これは公爵の次の爵位となります。」フレヤが隣のテーブルで、アルベルタの前に黒板を置いて、爵位について説明をしている。

「次の爵位とは、どういうことなのだ?」アルベルタがフレヤに質問をする。

「はい、職位の中で公爵が国を治めるようにと、与えられた爵位であることは、先ほどお話ししましたね。」フレヤがアルベルタに確認する。


「うん!民の命と生活を守るのが公爵だ!」アルベルタが元気に答える。

「はい、その通りでございます。ですが、公爵1人では国の民1人1人の命と生活を守ることは、とても難しいことになります。」フレヤがアルベルタに説明する。

「そうか、1人では難しいのか…」アルベルタが声を上げる。


「はい、ですから、公爵が国を治めるのを助けるのが、伯爵の爵位になります。」フレヤがアルベルタに説明する。

「おぉ、公爵を助けるのが、伯爵なのだな!」アルベルタがフレヤに確認する。

「はい、アルベルタ様、その通りでございます。」フレヤが優しく微笑んで、アルベルタに声をかける。

『なんか、フレヤ、学校の先生みたいだ。』俺はフレヤを見つめて、心の中で呟く。


「それで、エルシア様は賊に囲まれて、ジッとしてらしたんですか?」キュールがヴァルムに確認する。

「ウエントゥス卿、違いますよ、驚いて動けなかったのです。」エルシアが声を上げる。

『えっ!動けなかった?驚いているようには、見えなかったぞ…』俺はテーブルの上でエルシアを見つめて、首を傾げる。


「これ、キュール。エルシア様では無くて、グリュックゼーレ卿でしょう。」ヴァルムがキュールに声をかける。

「あっ!これは、失礼を…」キュールが口を押えて慌てる。

「まだ、爵位をいただいてから、日が浅いとはいえ、そういうところを徐々に直して行かないと…」ヴァルムが溜息を漏らして、声を上げる。


「ヴァルム様、良いではないですか。そんなに目くじらを立てなくても…」パッセルがヴァルムに声をかける。

「モンタヌス卿、爵位をいただいたものが、名前で呼び合うのは、同国の中と決められております。」ヴァルムがパッセルに声をかけると、パッセルがバツが悪そうな表情をする。

『へぇ~、なんだろう?、ややこしい決まりだなぁ~』俺は心の中で呟く。


「アモル卿、それなら私もアモル卿には、驚かされましたよ。」エルシアがヴァルムに声をかける。

「あら!どんなことで、ございますか?」ヴァルムが首を傾げて、エルシアに確認する。

「アモル卿とニックスのことです。ニックスが立ち上がって、近づいてきて、アモル卿を見つめる。アモル卿は直ぐに、レーニャがいなくなったことをニックスに確認されましたよね。」エルシアがヴァルムに声をかける。


「あれは、状況判断です。私はニックスに、レーニャちゃんを預かるように指示しています。そのニックスが、レーニャちゃんを連れずに、私のところに来たのですから、レーニャちゃんになにかあったと考えただけです。」ヴァルムはエルシアに答えると、テーブルの下を優しい表情で見つめる。


「レーニャ、あなたがいなくなったことをニックスが、私たちに教えてくれたんですよ。」エルシアが俺を見つめて、声をかける。

『そうなんだ、ニックスが俺のことを心配してくれたんだ…』俺は嬉しくなる。

「あっ!どうしたのレーニャ!」エルシアが声をかけたが、俺は無視してテーブルから飛び降りる。


『ニックス~!』俺はヴァルムの座った椅子の横で、腹ばいになって目を閉じているニックスに「ニャ~!」と声をかける。

ニックスは耳をピクピクと動かした後、目を開けて頭を上げて俺を見つめると、前足を開く。

俺はニックスが『おいで!』と言ってるように見えた。


俺はトコトコと歩いて、ニックスのところに行くと開いた前足の間に入る。

ニックスは俺の体に優しく、前足を寄せてきたので、俺はその前足に頭を載せて横になる。

『あぁ~、フカフカだ~、ニックス~!』横になった俺の体の上に、優しく包み込むようにニックスが頭を寄せる。


「あら!可愛い~、レーニャちゃんもニックスのこと、好きになってくれたの?」ヴァルムが優しく声をかける。

『大好き~!』俺は「ニャ~!」と声を上げる。

「なんでしょうね、レーニャちゃんはホントに不思議な子ですね。しかし、なんであんな賊が潜んでいた垣根の中に、いたんでしょうか?」ヴァルムが声を上げる。


「フフフフ…、わかりません。垣根の中で、なにをしていたのか…」エルシアが笑いながら、声を上げる。

「きっと、賊の動向を探っていたのかも知れませんな。」パッセルが声を上げる。

「モンタヌス卿、レーニャちゃんが賊の動向を探って、どうするんですか?」ヴァルムが呆れた声を上げる。


「レーニャ、垣根の中でなにをしていたの?」エルシアが優しく俺に質問をする。

『ウンチしてました~!』俺は「ニャ~!」と答える。


『あぁ…、それにしても、ビックリしたなぁ…』俺はニックスのフカフカの毛の中で、目を閉じる。


ここまで読んでいただいた方へ


 ここまで読んでいただき、またまた拙い文章にお付き合いいただき、本当にありがとうございます。m(_ _)m

 ブックマーク登録をしていただいている方たちには、感謝の念を禁じ得ません。

 

 6日目書き終えましたが、気が付けば既に1年以上、書き続けていることに驚きました。

 レーニャはエルシアと出会ってから、まだ6日しかたっていないのにいろいろな出来事に遭遇し、いろいろな人に出会いました。

 

 さて、7日目となりますが、これからレーニャは帝都に入ります。

 帝都ではなにが、レーニャを待っているでしょうか?

 

 7日目以降もお付き合いいただければ、幸甚の至りです。

 

2022年5月29日 小根畑 昌平

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