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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第6章 6日目

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44_ノルマンディー上陸作戦?


『あっ!来た!』俺は便意を催す。

『どうしたの、レーニャ?なにが、来たの?』アネモスが俺に声をかける。

『あっ!いや、アネモスには関係ないから…』俺が答えると、アネモスは首を傾げる。


『さて、どうしようか…、表は人が大勢だからなぁ…、店の裏に行って見ようか。』俺は考える。

『なにをしようとしてるの?』アネモスが俺に質問をする。

『ん!いや、これは俺の個人的な問題だから。』俺はアネモスに答えると、ニックスの前足を飛び越える。


『よし!えっ!』俺が歩き出そうとしたところ、ニックスの大きな前足が俺の進行を塞ぐ。

『ニックス!直ぐに戻ってくるから、ちょっと通してくれ!』俺がニックスに「ニャー!」と声をかける。

ニックスは俺を見つめていたが、俺の前から前足を外してくれた。

『ありがとう、ニックス!直ぐに戻るから!』俺はニックスに「ニャー!」と声をかけると、店の厨房の方へ走り出す。


『よし!誰も気づいていないな。』俺は厨房の入り口の前で、後ろを振り返って確認すると、厨房の中へと入って行く。

『えっと、裏口はどこだ~』俺は厨房の中であたりをキョロキョロする。

『レーニャ、どこに行くの?』アネモスが近づいてきて、俺に声をかける。


『だから、アネモスには関係ないよ!俺の個人的な問題だからさ!』俺はアネモスに答えると、厨房の中をキョロキョロと見渡す。

『レーニャ、なにを探してるの?』アネモスがまた俺に声をかける。

『えっ!あっ裏口!』俺はアネモスに答える。


『裏口を見つけて、どうするの?』アネモスが俺に声をかける。

『裏口から、外に出るんだよ。あっ!…、ヤバい…』アネモスに答えた後、また便意が襲ってきた。

『レーニャ、大丈夫?』アネモスが俺の顔を覗き込んで、声をかける。


『あ…、んまり、だ…、大丈夫じゃない…』俺は肛門に力を入れて、アネモスに答える。

『レーニャ、裏口なら、そこのテーブルの後ろよ。』アネモスがテーブルを指して、俺に裏口の位置を教えてくれる。

『あっ…、ありがとう…、アネモス!』俺はアネモスが指したテーブルを回り込んで、裏口へと急ぐ。


『あっ!あった~!裏口だ~!あれ?』俺は裏口を見つけて歓喜するが、裏口が少し開いていた。

『いや!これは、ラッキーだぜ!』俺は裏口の開いた隙間に向かって、まっしぐらに走る。


「おい、中の様子はどうなってるんだ。」男性の囁くような声が聞こえてきた。

『ん!なんだ?』俺は立ち止まって、裏口の隙間から外れて壁に身を寄せる。

「それが、よくわからないんですよ。ここの厨房広すぎて…」扉の隙間から、囁くような違う男性の声が聞こえる。


『なに?誰?』俺はソッと扉の隙間に近づいて、聞き耳をたてる。

「作戦は成功したのか?失敗したのか?」男性の囁く声が聞こえる。

『作戦?ノルマンディー上陸作戦?あっ!…ヤバいヤバい…』俺の肛門が限界を迎える。


『よし、行けるぞ!』俺は隙間から外を覗いて、確認すると裏口の隙間から外に出る。

『えっと…、あそこだー!』俺は目の前にある垣根に飛び込む。

『ん!キャー!』垣根の中に誰かいて、よくよく見ると店を襲撃してきた奴らと同じ、黒づくめの恰好をした奴が潜んでいた。


「どうします?中に入ってみますか?」男性の囁く声が聞こえたので、後ろを振り返ると別の黒づくめの奴がいた。

『敵陣、真っただ中!』俺は心の中で呟く。

「いや待て、もう少し様子を見よう。」俺の目の前の男性が、囁くように声をかける。


『抜き足、差し足、忍び足~』俺は黒づくめの奴らの間をソロソロと抜けて、奴らの後ろに回り込む。

『よし、ここなら。』俺は前足で穴を掘ると、穴に腰を下ろす。

『んん…、あっ!おおおぉ~』肛門からウンチが出て来て、俺は「ニャ~」と声を上げる。


「ん!猫?…」黒づくめの奴らが、後ろを振り返る。

「野良猫か、なんかか?」黒づくめの奴の1人が声を上げる。

『ヤベー!思わず声出ちゃった…、ん!クサッ!』俺はウンチをした穴を埋めだす。


「猫?そういえば、ローシがエルシアたちが、猫を連れていたと言ってたな…、おい、お前、ちょっと猫を確認しろ。」黒づくめの奴が、もう1人の黒づくめの奴に声をかける。

「わかりました。」声をかけられた黒づくめの奴が、後ろを振り返って、垣根を掻き分けて俺に近づいてくる。

『ヤベー!私は怪しい猫では、ありませ~ん。サッサと戻ろう。』俺は黒づくめの奴から、垣根の中を逃げる。


『あら!あんなところにも、いたんだ…。帰り、どうしよう?』俺が垣根の中を回り込んで顔を出すと、裏口の隙間から中を覗いている黒づくめの奴がもう1人いた。

「おい!こっちにエルフとデカい白い犬が、やってくる。」裏口のところにいた黒づくめの奴が声を上げる。


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