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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第6章 6日目

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38_あれって、譜面台じゃなくて、イーゼルだよ


『あぁ~、マグロ美味かったな~』俺は毛づくろいを始める。

「レーニャ、ごちそうさまなの?」アルベルタが俺に声をかける。

『うん、たらふく食べた~!』俺が「ニャ~!」と答えると、アルベルタが嬉しそうに微笑む。


「しかし、殿下は自由ですね。」ヴァルムが声を上げる。

「ホントに、あっちのテーブル、こっちのテーブルと、フフフ…、付き合わされてるプロバット卿が、可哀そうです。」エルシアがテーブルを回って、皆に声をかけて楽しそうに話をしている殿下と、後ろについて歩くフランツを見つめて、笑いながら声を上げる。


『あっ!サクラとハンゾウはあそこに座ってたのか。』サクラとハンゾウと鎧を来た男性2人が、店の玄関近くのテーブルを囲んで、食事をしていた。

「どうしたのですか?お2人とも先ほどから、お食事が止まってますよ。」サクラが優しく微笑んで、前に座っている2人の男性に声をかける。

「あっ!いえ…」1人は思わず、顔を赤くして俯いてしまうと、サクラが不思議そうにもう1人を見つめる。


「あっ、あっ、いえ!お気遣いありがとうございます。」サクラに見つめられた男性が、顔を真っ赤にして答える。

『あぁ…、サクラはここでも、撃墜スコア更新してるのか…』俺はサクラを見つめて、心の中で呟く。


「殿下、今度はどちらへ?」フランツが殿下の後ろを着いて、声をかける。

「あぁ、フランツ、厨房を見てみたい。」殿下は楽しそうに声を上げて、厨房へ入って行く。

『ホント、自由な人だなあぁ~』俺は殿下を見つめて、心の中で呟く。


「なぁ、エルシア。お父様、帰って来ないから、隣にフレヤを呼んで良いか?」アルベルタがエルシアに声をかける。

エルシアが困った表情となり、ヴァルムとキュールに視線を移すと、2人も困った表情となる。

「大丈夫でございます。アルベルタ様のお願いと、私が許可したと言えば、問題はございません。」パッソルが声を上げる。


「でも、どうしてなんですか?」エルシアがアルベルタに確認する。

「うん、フレヤにカーマの町に着いたら、地位と序列を教えてもらう約束をしたから。」アルベルタが嬉しそうにエルシアに答える。

「わかりました。仰せのままに。フレヤ!こちらにいらっしゃい!」エルシアが後ろのテーブルに座っているフレヤに声をかける。


「エルシア様、なんでございますか?」フレヤがエルシアに近づいてきて、声をかける。

「あなた、アルベルタ様と約束したでしょう。」エルシアがフレヤに声をかける。

「あぁ~、アルベルタ様、今お教えしても、よろしいですか?」フレヤがアルベルタに声をかける。


「うん、教えてくれ、フレヤ。」アルベルタがフレヤに嬉しそうに声をかける。

「かしこまりました。少々、お待ちください。」フレヤは答えると、厨房へ入って行った。

『ん!なんで、厨房に行くの?』俺はフレヤを見つめて、心の中で呟く。


「なんで、厨房に入って行くんでしょう?」ヴァルムが不思議そうに声を上げる。

「はて、魚でも持って来て、説明するんでしょうか?」エルシアが首を傾げて答える。

『この魚が公爵で、こっちの魚が伯爵とかって、説明するのかな?』俺は心の中で呟く。


「お待たせしてます。」フレヤが脇に横が60cmぐらいで高さが50cmぐらいの板と、木を組んだものを手に持って現れる。

フレヤは木を組んだものを床に置くと、それに板を立て掛ける。

『あぁ~、これって、なんて名前だっけ?絵を書くときに使うんだよ~、あ~なんだっけか…、あっ!譜面台!じゃなくて…』俺は考えるのを諦める。


「それでは、アルベルタ様、ご説明いたしますね、」フレヤが声を上げる。

『あっ!黒板だこれ!』フレヤが木を組んだものに立て掛けた板は、黒板だった。

「うん、教えてくれ!」アルベルタが声を上げる。


「はい、それでは、今日覚えた爵位について、言えますか?」フレヤが優しくアルベルタに声をかける。

「はい!コウシャク、ハクシャク、シーシャク、ダンシャク。」アルベルタが声を上げると、フレヤが黒板に文字をチョークで書いていく。

『やっぱり、この文字読めないわ…』俺は黒板に書かれた文字を見つめて、首を傾げる。


「はい、ではこの公爵は、どういうものかを説明しますね。」フレヤがアルベルタに声をかける。

「うん!公爵とは何なのだ?」アルベルタが嬉しそうに声を上げる。

「はい、この公爵とは、帝国から国を治めるようにと、与えられた爵位になります。ですから、今ここにいらっしゃる方で言えば、エルシア様とヴァルム様が、その爵位を帝国から、与えられているのです。」フレヤがアルベルタに説明する。


「エルシアとヴァルムは公爵なのか?」アルベルタはエルシアとヴァルムを見つめて、声をかける。

「その通りでございます。」エルシアが優しく微笑んで答えると、その隣でヴァルムも優しく微笑んで頷く。

『へぇ~、そうなんだ。』俺はエルシアとヴァルムを見つめて、心の中で呟く。


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