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気が付いたら猫でした…  作者: 小根畑 昌平
第0章 気が付いたら

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13_お風呂だバーン!


しばらく廊下を歩いていると、そいつがある扉の前で立ち止まった。

後ろからついてきたメイドの女性は、そいつの前に回るとその扉を開けて、扉の前で少し頭を下げる。

「ありがとう、サクラ。」そいつはメイドの女性に声をかけると、扉の奥に入って行く。


扉の中の部屋はそれほど、広くは無いが天井から吊るされたシャンデリアが明るい光を放っていた。

『ここにも、シャンデリアか…、これってどうやって光ってるんだろう?』俺は天井を見ながら、そんなんことを考える。

「しばらく、ここにいてちょうだい。」そいつは俺に声をかけると、俺の体を台のようなところに下ろす。


俺が下ろされたところは、白いピカピカの石のようなところだった。

『ここは、なんだ?』俺はキョロキョロと辺りを見渡すと、少し近くに穴が開いている場所があった。

俺は近づくと穴の中を覗く、横に誰かいる感じがして、横を見ると猫がいた。


『えっ!だれ?』体の大きさは、ヒャッハーよりやや小さく、ナノよりは大きい。

俺は目の前にいるやつを見つめると、そいつも俺を見つめてくる。

『なんだ、こいつケンカ売ってんのか!』ジッと俺を見続ける目の前の猫に腹が立ってきた。


「フゥゥゥー!」俺が威嚇すると、目の前の猫も俺を威嚇する姿勢をしてきた。

俺は前足をそいつの頭に浴びせるが、なぜか目の前の猫も前足でそれを受け止めた。

『ん?なんだこれ?』俺が不思議な感じで、よく見ると前足は壁のようなものに当たっていた。


『ATフィールド?』俺は目の前の猫から目を少し上に移すと、俺と対峙する猫の後ろにそいつとメイドの女性がいた。

『えっ!』俺は慌てて後ろを振り返ると、そいつとメイドの女性がいた。


『ファー!』そいつは既に上半身は服を着ておらず、綺麗な乙パイが目に飛び込む。

俺は慌てて後ろを振り返ると、目の前の猫の後ろに同じように綺麗な乙パイを出したそいつがいた。

『えっ、あっ!これって、鏡か。』俺は目の前の猫の正体を理解する。


『これって、俺なんだ…』俺は鏡に映った姿をマジマジと見つめる。

『猫って、やっぱり可愛いな~、俺ってこんなに可愛いんだ…』俺は鏡に映った自分を見つめながらそんなことを考える。

『俺は猫ー!』と嬉しくなって「ニャー!」と声を上げたら、鏡の中の猫も口を開けていた。


視線を鏡に映った自分から、後ろに映っているそいつに移すと、メイドの女性がそいつの前に回って膝をついてそいつのズボンを脱がすところであった。

『あっ、あっ、やばい、やばい。てか、何年ぶりだろう裸の女性こんな明るいところで見るの…。えっ?』俺は、慌てるが考えがまとまらない。


「アハハ!、見て、見て、サクラ、あの子、鏡に映った自分を見て困惑してる。」そいつは鏡を指さして、楽しそうに笑って声を上げる。

「エルシア様、ジッとしていて下さい。」メイドの女性が声を上げる。

「あっ、ごめん、ごめん、サクラ。」そいつは姿勢を正すと、静かになった。


『あっ、綺麗…』俺は直立するそいつの顔を改めて見つめる。

そいつの顔は、清楚感と透明感を持ったメイドの女性とは違った、引きつけられるような美しさを放っていた。

『そうだ、いろんな事がありすぎて、忘れてたけど。この娘、綺麗な女の子だったんだ。』山であった時、その何とも言えない美しさに魅了されて、隠れていたのにそいつに近づいていたことに気づいた。


俺がそんなことを考えていると、鏡の中のそいつがだんだん近づいてきた。

『あっ、あっ、どうしよう、どうしよう。』どうしていいかわからず、オロオロする。

「さぁ、行きましょう。」そいつは俺を後ろから抱き上げると、優しく胸に抱いて歩き出した。


『ピーチク、ピーチク!』俺は目の前に迫る綺麗なピンク色の乳首を見ながら、ドキドキする。

「ガチャ!」と扉を開ける音がした。

『ん?ここは、どこだ?』扉の中に入ると、湯気が辺りを包んでいた。


部屋の中は明るく、天井を見るが灯りがどのように灯っているのかわからなかった。

「お前も汚れているから、体を洗って綺麗にしないとな。」そいつはそう言うと、おれを床に優しく下ろした。

『あっ、そうだお風呂に入るって言ってたっけ。』俺は湯気の中をキョロキョロとする。


「おいで。」そいつはそう言うと湯気の中に入って行く。

『おい、おい、待ってくれよ~』少し着いて行くと、湯気の正体がわかった。

そこには大きな湯船が見えてきた。


『お風呂だ~!』俺は「ニャー!」と声を上げていた。

そいつは、少し後ろを振り向いて俺を見たが、優しく微笑むと湯船の中に入って行った。

俺は湯船の淵で湯気の中を覗き込む。


『あれっ?これって、硫黄の匂いか。』俺は湯気の匂いを嗅いでそう思う。

「やはり、猫は水がにがてなのかなぁ~」そいつは首を傾げて俺を見つめる。

『イヤイヤ、そんなことは無いけど、どうしよう。』俺はお湯に前足を付けてみる。


『あったかい。』前足からお湯の温かさが伝わってきた。

「おいで。」そいつは声をかけると、湯船の淵から俺を持ち上げてお湯の中に俺の体を浸けた。

俺の体はお湯に浸けられると、だんだんと体温が上がって行った。


『あっ、あっ、気持ちいい~』俺はそいつの腕の中で、気持ちよくなっていく。


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