灰色の世界
それから僕は毎日生きている意味を探しながら今にでも消えてしまいたい気持ちを堪えてネットに打ち込んだ。
ネットの人はみんなとても仲良くしてくれた。
よく言えば友達が増えた。
でも悪くいえばネットの世界に逃げた...。
父親はネットばかりしている僕を怒った。
僕は泣きながら学校に行ったり未来への希望なんてなくて落胆していた。
もうボロボロで疲れていて、何もかもが嫌だった。
ネットの世界で付き合った人には奴隷として使われたり、僕の存在価値を見いだせなかった。
疲れた僕はたくさんネットで鬱病検査をしたりした。
毎回出てくるのは重度の鬱病。
だけど両親は病院には連れて行ってくれなかった。
不登校の自分が情けなくて、不登校の自分が許せなくて。
何も分かってくれない世界が嫌で仕方なかった。
そして思う、僕は誰なんだろう。
リアルとネットの区別もつかなくなり一人称はいつの間にか僕になっていた。
親にさえ僕といい、学校に行っても僕といい。
でもそれが、それだけが僕を提示できる意思表示だった。
だからやめることが出来なかった。
辛かった。しんどかった。
何度も窓の外を見ては灰色の世界が嫌だった。