表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼっち探偵・リトル2  作者: oga
リトル救出
4/17

リトル再び

「あ、あのさポワロ。 事件っていうのは、殺人とか、死体とか、そういうのが関係しているもののことなのよね~」


 ポワロは一瞬、困ったような顔をしたが、分かりました、と鼻をスンスンさせ始めた。


「……こっちです!」





 ポワロに連れられ、次にやって来たのは四獣学園だった。

ところが、学園には入らず、隣にある山へと入っていく。


「えー、山道歩くの……」


 何の準備もしていなかったが、20分程で目的地に到着した。

祠だ。

私達は、薄暗い祠内へと足を踏み入れた。


「ご主人、ここです!」


 ポワロが地面を指差した。

ここに、何かが埋まっている?


「……死体、かしら?」


 何か、シャベルみたいな物が無ければ掘り起こすのは難しいわね。

私は、ポワロに触れてアームズモードを起動した。

ちなみに、アームズモードとは、霊獣を武器にして戦う戦闘スタイルの一種だ。

形状は剣だけど、これなら素手よりか、掘りやすい。


「よっ!」


 剣を地面に突き立て、かき出すように土を払いのけていくと、案の定、人間の死体が姿を現した。


「うっ……」


 まだ、死体は新しい。

これは、誰なの……?





 警察に連絡した結果、この死体は黒髪刃、という人物であることが分かった。

更に、私はこの警察官から驚くべき事実を知らされる事となった。


「彼を殺害したのは、若草牛尾、という人物です」


「……若草、牛尾!?」

 

 何で兄さんが人殺しを……

私は事情を説明し、兄さんが勾留されている留置所に向かうことにした。





 翌朝、留置所に到着。

前日にアポを取っておいたので、スムーズに面会にこぎ着けることが出来た。


「兄さん!」


 兄さんは両手に手錠をはめられていた。


「……久しぶり、だな」


「何で、殺人なんて……」


 ポリポリと頭をかいた後、兄さんは話始めた。

兄さんは、四獣と呼ばれる霊獣を倒すために、黒髪刃の体に取り憑かせたらしい。

でも、いざとなると勇気が出なくて、もう一つの人格に殺させた、という経緯だ。


「……裁判で、俺のもう一つの人格がやった、と説明したが、結局負けた」


「えっ…… そんなの、証明できるの?」


「脳波計を使えばいい。 ブラックボックスを用意して、その中にリンゴを入れたとする。 俺はそれを知らない前提で、牛尾と交代。 牛尾が中身を確認して、再度俺に戻る。 裁判官が、箱の中身は? と質問し、脳波に何の反応もなければ、俺に2つの人格があることの証明になる」


 それでも、人格を抑えることが出来なかったことを追求され、刑期も縮まらなかったようだ。


「……お前に、頼みがある」


 兄さんは、ガラスの下のスペースから、指輪をこちらに渡してきた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ