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ぼっち探偵・リトル2  作者: oga
リトル救出
2/17

借金返済

……2つ?

ひとつは兄さんのポワロだと思う。

兄さんは実家にいた頃から、霊獣を目視するためにポワロを持たされていたから。

ちなみに、ポワロとは犬の霊獣だ。

でも、もう一つは心当たりがないわね。


「両方とも、お借りしても?」


「元から私のものではないので、受け取ってください」


 校長から指輪を2つ受け取る。

これで帰ろうと思ったけど、私は一つ気になっていたことを質問することにした。


「あの、兄さんは何で捕まったんですか?」


「……それは」


 結局、校長は教えてくれなかった。







 事務所に到着。

とりあえず、要件は一つ片付いたけど、重たいやつが残っている。


「はあ…… どうやって100万も稼ぐのよ」


 夜の蝶にでもならない限り、まともに稼いでいたら1年はかかるんじゃないかしら?

それを今月中に返せだなんて……

考えていたらうつにでもなりそうだから、ひとまず放っておいて、持ってきた指輪がなんの指輪なのか、確認することにした。

片方の指輪を左手薬指にはめて、こすって霊獣を呼び出す。


「あ、どうも」


「……」

 

 変な生き物が私の右隣に現れた。

……白と黒のアリクイとは違う生物。

これって……


「あなた、バク?」


「はい。 他人が眠っている間に、催眠をかけて操ることができます」


 ……!

催眠で操るですって……

もしこの能力を駆使したら、100万なんてすぐ稼げるんじゃないかしら?


「バク、私があなたの新しい主よ。 私の命令に従ってもらうから」


「はい、ご主人」


 私は、夜になるのを見計らって、ある場所に出かけることにした。






 深夜0時。

ここは都内でも有名な、ホームレスの住まう公園だ。

適当な誰かを催眠状態にして働かせれば、そのお金を私のものにできると思ったのだけど、その適当な誰か、は大概家に住んでいるため、不法侵入でもしない限り接触することができない。

そこで、セキュリティもへったくれもない、ホームレスの家にやって来ることにした。


「さあ、バク、みんなを催眠で操って起こして」


「はい」


 バクはブルーシートの中に入り、一人ずつ催眠で操り、公園の中央に集めた。

その数、およそ10人。


「さあ、今からみんなでコンビニに行ってもらうから、しっかり働きなさいよ!」


「ウェーイ」


 まるで、ゾンビの行進のように、のそのそと各自コンビニの中へと入っていった。






 私は事務所で札束を数えていた。


「よーし、丁度100万ね!」


 一人が一日で稼ぐお金が大体5千円で、それをかける10して5万。

20日間かけて、100万を稼ぐことに成功した。


「これで借金はチャラ、兄さんの後を継いで、探偵事業を始めましょうかしら」


 新生、リトル探偵事務所の開業よ!

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