工房
「なんか、すごい建物だね」
「ああ、そうだな」
今、僕とワビスケはある建物の前に立っている。
熊の工房だ。
その建物はゴミ屋敷の端のほうにあった。
ここに来るまでに何回か挫けかけた。
というのは道らしい道があんまりなかったんだよね。
ワビスケは方向は分かってるって言い続けてたけど、方向が分かってても道がなかったら意味がない。
そもそもゴミ屋敷の道なんて、ただゴミをどけた隙間みたいなやつも多い。
だから、進めなくなったら自分でゴミをどけて新しく道を作るしかないんだ。
そんな感じだったから、僕とワビスケは自分たちで道を作ってなんとかこの建物に辿りついた。
距離だけなら、ホームからそんなに遠くないと思うけど、やたらと時間と体力を使ってしまった。
やっとの思いでその建物に近づいた時、僕はそこは使われていないんじゃないかと思った。
だって、今にも崩れかけそうな建物に見えたから。
でも、ワビスケは間違いなくそれが工房だと言った。
ワビスケも来るのは初めてらしいから、なんで分かるのか不思議だった。
でも、ワビスケが指さしたところを見て、僕も納得した。
そこには、ゴミがきれいになくなっている空間があった。
なくなっている、というか吹き飛ばされたという方が正しそうだけど。
僕はその光景に見覚えがあった。
ラプトルを爆弾で吹っ飛ばした跡とそっくりだったんだ。
ワビスケ曰く、これは熊が作った兵器を試した跡だろう、とのことだった。
本当にとんでもない。
道のない先を進んだ場所にある、ゴミ山と爆弾で吹き飛んだ跡に囲まれた崩れかけた建物。
色んな意味で、すごい建物だ。
「で、今日ここに来た目的なんだけどな」
「うん」
朝ワビスケから、工房に行くぞ、とだけ言われてついてきた。
何しに来たのかはまだ聞いてない。
「順を追って話すが、昨日話したイベントあるだろ。
あの告知が熊とマイコにもきてたんだ。
ゴミ屋敷にいるから当たり前なんだが。
それで、情報交換がてら昨日連絡を取り合ってたんだが、熊から協力しないかって持ちかけられたんだ。
俺としてはどっちでも構わないと思ってるから、判断はエイシに任せる」
「え?
ワビスケが決めていいよ」
「いや、今俺はあくまでエイシの補助として動いてるから、判断するのはエイシに任せるよ」
「そう言われてもなあ。
うーん……」
「ってなると思ったから、ここに連れてきたんだ。
熊の工房を見て、アイツらがどんな奴か知った方が判断しやすいだろ?」
「なるほど。
そうだね」
ワビスケってホントできるときはできる人って感じだよね。
僕が悩むのを見越して段取りしてくれたってことだし。
「んじゃ、こんなとこで話してても仕方ないから入るか」
「うん」
工房の中に入る。
ドアにカギはかかってなかった。
アイテムを作ってるってことは貴重なものとかありそうなんだけど、こんなに不用心でいいのかな。
「おーい。
熊ー。
昨日言った通り、エイシ連れてきたぞー。
いないのかー?」
ワビスケは奥に向かって叫んでいる。
ていうか、この建物汚い。
すごい散らかってる。
外みたいにほとんどゴミってわけじゃないんだろうけど、見た目はあんまり変わらない。
そこら中に物の山ができていて、見通しがとても悪い。
ああ、こんなだから鍵なんか必要ないのかもしれないな。
「おー。
ここだー。
いるぞー」
奥の方から熊の声が聞こえた。
「お、いたな。
行くぞ、エイシ」
ワビスケは山の間をすいすい歩いて行った。
僕も置いていかれないようについて行き、少し開けた場所に出た。
「がっはっはっは。
よく来たな」
奥に見える山の後ろから熊が現れた。
いきなり巨体が現れたからビックリした。
「おう、熊。
これはちょっと汚すぎるだろ。
もうちょっと片付けたらどうなんだよ?」
「バカを言うな。
全て必要なもんだ。
捨てるものなど一つもない」
「うわっ。
それってまんまゴミ屋敷の家主のセリフじゃねえか。
お前がなんでここにいるのかちょっと不思議だったけど、さてはこの街が気に入ったな」
「がっはっはっは。
その通り。
この街はなかなかに住み心地がいいぞ。
素材もその辺に転がってるしな」
ワビスケと熊が話している。
でも、僕は話の内容よりも別のことが気になっていた。
熊は前にマイコさんが持っていたアイテムサーチャーを装着している。
ひげだらけの巨漢が変な眼鏡を掛けている姿は、なんだかシュールですごく気になる。
ワビスケは気になってないんだろうか。
「あの、熊、どうしてその眼鏡をかけているんですか?」
「おお?
これか?
これはな、一昨日帰ってきたマイコに叩き返されたんだ。
小僧のせいだぞ」
相変わらず熊は僕のことを小僧と言う。
「どうして僕のせいなんですか?」
「お前、マイコが見つけたアイテムを先に見つけていたらしいな。
それがマイコには相当悔しかったらしくてな。
一昨日の夜に、もっとこれを改良しろって渡されたんだ」
「結局一昨日マイコはアイテムは見つけてきたのか?」
「いいや、小僧に取られたやつ以外はサッパリって言ってたぞ」
「僕、別に取ったわけじゃないんだけどな」
「ああ、分かっとる。
マイコが騒いでるだけだから気にせんでいい。
で、なんか改良のヒントでもないかと昨日から掛けてたんだがな」
その表情を見るに状況は芳しくないみたいだ。
「これでもちゃんとアイテムの気配は分かるんだけどな。
例えば、小僧のかばんとかな」
「え?
これですか?」
僕は驚いた。
このかばんはアイテムの雰囲気がないと思ったから買ったものだから。
と、そこでさらに驚いた。
熊の言う通り、注意すると確かにかばんAからプレイヤーアイテムの雰囲気を感じる。
気にしていなかったから、全然気づかなかった。
「あれ?
このかばん、買った時にはアイテムの雰囲気なんかなかったのに」
「そうだろうな。
ワシもそれは知ってる。
あのかばん屋の中でそれだけがアイテムの気配がしなかったからな。
でも気配はなくても、それは確かにアイテムのはずだったからずっと気になっとったんだ。
そのかばんを小僧が持っていたから、お前を面白そうだと判断したわけだ」
そうだったんだ。
道理で初対面から絡まれたわけだ。
僕じゃなくて、かばんのことを気にしていたからか。
「でも、どうして気配がないのにアイテムだと思ってたんですか?」
「ああ、それはカンだ。
長年アイテム作りなんかしてるとな、アイテムかどうかくらいカンで分かるんだ。
がっはっはっはっは」
爆笑しながら、説明にならない説明をされた。
「カン、ですか」
「な、面白えだろ?」
ワビスケが僕に言ってきた。
確かにとても面白い、というかすごい人だと思う。
職人さんって感じだよね。
「ところで、そのかばんをちょっと貸してくれんか?」
熊に頼まれた。
かばんAを渡す。
「これはちょっと変わった品だからな。
アイテムの気配がなかったアイテムで、それが何かのきっかけでちゃんとしたアイテムになったわけだ。
なんか特殊な機能がついてるんじゃないか?」
残念ながら、僕にはそういう機能がついているかどうかは分からない。
「ふむ。
お、なんじゃこれ?」
「え?
何かありました?」
「おお。
なんでも、かばんAの中に入れたものはかばんAの所有者のものになる、らしいぞ」
「かばんAってなんだ?」
ワビスケが首を捻っている。
「ああ、かばんAは僕がそのかばんに付けた名前のことだと思うんだけど」
「は?
かばんに名前を付けた?
なんだそれ?」
ワビスケに突っ込まれて少し恥ずかしくなる。
「いや、いつもそんなことするわけじゃないよ。
初めて買い物して気分が良かったから、ちょっとかばんに名前を付けてみようと思ったんだよ」
「ふうん。
で、なんでかばんAなんだよ?」
「なんとなく僕に似てた気がしたから……って別にそんなのどうでもいいでしょ。
そんなこと、その機能には何の関係もないじゃない」
「がっはっはっはっはっは。
なるほどな。
そういうことか。
そんなことがあるんだな。
偶然なんだろうが、小僧、お前は本当に面白いやつだな」
いきなり熊が爆笑しだした。
「え?
なんですか?」
「おい、熊おかしくなったか?」
僕とワビスケは熊の態度に不審がる。
「失礼な。
このかばん、というかこの世界の謎が一つ解けたかもしれんのだぞ。
これが笑わずにいられるか」
その言葉にワビスケが真面目な顔になった。
「おい、熊。
どういうことだよ?」
「いいか?
このかばんは元々アイテムの気配を持ってなかった。
それが、今は持っている。
そして、このかばんの機能は【かばんA】に入れたものは【かばんA】の所有者の物になる、だ」
「それは分かってるよ。
それがなんで世界の謎なんだよ」
「つまりだ、このかばんはおそらく、元々機能自体は設定されていたんだ。
だが、名前がなかったから、その機能が使えなかったんだよ。
機能自体に名前が含まれてるからな。
なぜ名前がなかったのかは分からん。
製作者が付けるのを忘れた、とかかもな。
とにかく、機能が使えなかったから、アイテムとして認識されずにアイテムの気配がなかったんだ。
それが、小僧が名前を付けたことによって機能が有効になったんだ。
機能が有効になったから、アイテムとしての気配を持つようになった。
そういうことだ」
「それは分かったけど、それと世界の謎がつながらねえ」
「まだ分からんか?
ワシはアイテムを作っているが、そのアイテムも元はただの素材だ。
それがどこかの時点でアイテムになるわけだが、それがいつからなのかは分からなかった。
だが、このかばんを考えるに、機能が働くようになった瞬間がアイテムになる時だということだろう。
そして、姿形はちゃんとしていても正確に機能が設定されていなければ、それは働かずアイテムでもないということだ。
逆を言えば、機能さえしっかりと設定されれば姿形が多少あいまいでも、アイテムとしてちゃんと働く可能性が高いと考えていいだろう。
ワシが作るのはオリジナルアイテムが多いが、失敗することも多い。
形がうまくできてないから機能が実現できていないんだと考えていたが、それは間違っていたんだろう。
まずかったのは形ではなく、機能の設定の方だったんだろうな。
設定があいまいだったから、ちゃんとした機能として働かず、アイテムたりえなかったんだろう。
この世界におけるアイテムとは、機能がしっかりと設定されているもの、そういうことだろう。
世界の謎とはこのことだ」
熊は興奮した様子で一気に説明した。
一応、言っている意味は分かった。
合ってるかどうかは分からない。
世界の謎は大げさだと思うけど、アイテムを作る人にとっては大発見なのかな。
「あー、熊。
興奮してるとこ悪いんだが、そんなに決めつけられるほどはっきりした情報か?
たまたまエイシが買ったタイミングでアイテムになったのかもしれないし、もしかしたらこのかばんの機能が解放される条件が名前を付けることだっただけかもしれないぞ」
「そんなこと分かっとるわ。
だから、これから色々実験して確認するんだ。
ああ、小僧。
このかばんは返すぞ」
熊からかばんを受け取る。
「あの、このかばんの機能ってどうなんですか?
かばんの中に入れたら僕の物になるって。
普通に考えて僕の物だからかばんに入れてるわけで、なんか意味ない気がするんですけど」
「ああ、小僧には悪いがワシも大した機能とは思えん。
お前の言う通り、あってもなくても変わらん機能なんじゃないか。
だから製作者が中途半端で放り出していて、アイテムになってなかったのかもしれない。
一種のバグアイテムだな」
ああ、それはありそうだ。
エスクロさんはこの世界の製作者はかなりいい加減だって言ってた。
そして、世界を作った時の残骸をゴミ屋敷に置いていったって。
つまり、いい加減な製作者が中途半端に作って捨てた、アイテムになるはずだったものの残骸、それがかばんAなのかもしれない。
かわいそうなかばんA。
僕が有効に使ってあげることにしよう。
それにしても、熊は製作者のこととかも色々知ってるのかな。
物知りっぽい。
エスクロさんといい、ワビスケといい、熊といい、僕の周りの人は物知りが多いんだよね。
それとも、僕が何も知らなすぎるのかもしれない。
「そう気を落とすな。
かばんとして使うのに不便なわけじゃない」
静かになった僕のことを落ち込んだと思ったのかもしれない。
熊が励ましてくれた。
「面白いことを教えてくれた礼として、これから作るアイテムを小僧にやろう。
小僧がくれたヒントを元に作るからな。
よく見ておけ」
そう言って、熊は近くにあった机の所に行った。
そして、引出しからビンと靴を取り出した。
どっちもアイテムの雰囲気を持っている。
「おい、熊。
それって」
ワビスケが聞いた。
「敏捷アップと革靴だ」
「貴重なものなの?」
「敏捷アップはレアアイテムだよ。
エイシが見つけた筋力アップと似てる。
飲めば敏捷性が上がる」
「この二つを使って、履いた者の敏捷性が上がる靴を作る。
今まで二つのアイテムを合わせることはなかなか成功しなかったが、さっきのヒントを元に作ればできるはずだ」
そんなレアアイテムを使って失敗したらもったいないと思うんだけど。
ワビスケが突っ込まないから、そうでもないのかな。
熊はビンの中身を横にあった容器に移した。
そして、その中に靴を入れる。
あ、液体からアイテムの雰囲気がなくなった。
効果がなくなったってことなのかな。
そのまま熊は何か靴と液体をいじっている。
何をしているのかはよく分からない。
しばらく靴を液体の中でこねていたかと思うと、そこが光り出した。
すごく眩しい光になって、僕は目を閉じた。
光が納まるのを感じて、目を開く。
液体は消えていた。
そして、靴からはさっきと違う雰囲気が感じられる。
「がっはっはっはっはっは。
成功だ。
やっぱり思った通りだぞ。
ちゃんと機能を設定してやれば、アイテムはしっかり作れるようだ」
熊は上機嫌で笑っている。
ワビスケが熊が作ったアイテムを手に取って確認した。
「うおっ。
マジで敏捷アップの効果がついた靴になってやがる。
すげえ」
「そうだろうそうだろう。
ほれ、小僧。
やる。
お前のおかげだ」
「え?
いいですよ。
僕なんにもしてないですよ」
「遠慮するな。
ほれ。
お前は何もしてないつもりでも、ワシにはこれ以上ない情報が手に入ったんだ。
情報というのはお前が思っているより貴重なものなんだぞ。
こんなアイテムくらい安いもんだ。
それに、仲間だったら遠慮するな、させるな、だ。
ほれ、受け取れ」
熊はワビスケと同じことを言った。
その言葉は不思議と僕を安心させてくれる。
「じゃあ、ありがたくいただきます」
「って、おい、熊。
何勝手に仲間になるって決めてんだよ。
俺はエイシに決めさせるつもりだったんだよ。
そのためにここに連れてきたってのに。
エイシ、どうするんだ?」
「え?
熊がいいんだったらいいよ。
心強いしね」
僕はあっさりそう言った。
エスクロさんともワビスケとも違うタイプだけど、熊もとても頭が良くて頼りになると思ったんだ。
「いや、待てエイシ。
俺も熊と組むことに反対してんじゃねえ。
問題はコイツじゃねえ」
「くまーーー。
帰ったでーー。
アイテムサーチャーの改良終わったー?」
話しているワビスケの言葉を遮って大きな声が聞こえてきた。
そして、その声の直後、僕たちの所に美少女が飛んできた。
文字通り、物の山の上から飛び降りてきた。
「聞いてるんか?
って、なんや。
あんたら来てたんか。
何してんの?」
少女、マイコさんはこちらに気づいて話しかけてくる。
ワビスケはやれやれという表情をしていた。
「熊と組むってことはコイツとも組むってことになるんだぜ。
それでもいいのかってことだ」
「うーん」
そう言われると一瞬悩んでしまう。
いや、別にマイコさんが嫌いとかじゃないんだけど。
かなり騒々しいのは確かだしね。
「ああ、昨日の話か。
ってなんやねん、ワビスケ。
あんためっちゃ失礼なこと言うてるやん。
エイシ君もその反応はどういうことやねん」
「いや、エイシの反応は当然だぜ。
お前と仲間になるってのは相当な覚悟がいるからな」
「なんでやねん。
ウチめっちゃ有能やで。
なんでそんな悩まれなあかんねん。
っていうか、そんな失礼な態度なんやったらこっちから願い下げや」
「マイコ」
熊がマイコさんに声をかける。
「なんやねん、熊。
コイツらめっちゃ失礼やん。
こんなやつらと組めへんて」
「マイコ。
お前、まだ一昨日のことを引きずってるんだろ。
あのな、さっき小僧からいい情報をもらったから、アイテムサーチャーの改良ができるかもしれんぞ。
それに、今までよりいいアイテムが作れるようになった」
熊の言葉にマイコさんはピタッと止まる。
「それほんまなん?」
「ああ、ワシは嘘はつかん。
小僧とワビスケと組んだら、これからもっと貴重な情報が手に入るかもしれんな」
「なんやねん。
それをはよ言うてえな。
ワビスケ、エイシ君、ガタガタ言って悪かったわ。
ちょっと外で喧嘩売られて機嫌悪かってん。
けど、そんなん二人には関係ないもんな。
ごめんな。
これからは仲間やな。
よろしく頼むわ」
マイコさんはワビスケより現金な性格みたいだ。
「いや、だからお前が勝手に決めるんじゃねえよ。
俺はそれをエイシに決めさせようと」
「ええやん別に。
ウチと熊と組めるなんてめっちゃラッキーやねんで。
今度のイベントがどんなんかは分からんけど、どんなイベントでもウチらと組んだら敵なしやって」
ワビスケが勢いで押されてる。
すごい。
ワビスケが何か言ったら、マイコさんは倍くらい言い返してる。
「ワビスケ、いいと思うよ。
組んでもらおうよ」
「おい、エイシ。
なんでだよ。
こんなやつと組んだら大変になるに決まってんだろ」
「誰がこんなやつやねん。
ホンマ、あんたさっきから偉そうに」
「偉そうじゃねえよ。
俺は事実を……」
ワビスケとマイコさんが言い争いを始めた。
熊も僕もそれを止めずに放っている。
この状況はとても楽しいかもしれない。
そう思った。
ワビスケは口ではマイコさんのことをすごく馬鹿にしている。
だけど、僕には分かってるんだ。
最初からワビスケはこの二人と組むつもりだったし、マイコさんのことも信用しているんだって。
じゃないと、工房まで僕を連れてくるはずないしね。
なんだかんだ言ってワビスケもこの二人と組みたいと思ってるんだと思う。
だから僕もこの人たちを信用していいと思うんだ。
「じゃあ、これからよろしくお願いします」
騒いでいる二人を放って、熊に言う。
「ああ、こっちこそ頼む。
がっはっは、これから面白くなりそうだ」
こうして、信頼できる仲間が増えた。




