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たったひとりの  作者:
7/7

07 俺の決意

付き合って1年になる土曜日の朝。

なかなか眠れなかったのか、目覚めがスッキリしなく、いつもよりもずいぶんと早い時間に起きた。


紗綾から連絡が来るまで色んなことを考えてた。逢ってからどこ行くか、何を言うかについて…

あとこれからの俺たちの関係についても。だから、長いと思ってた時間もあっという間にきた


【塾終わったよ】


と、連絡を受け俺は


【駅で待ってて、迎えにいくから】


と、返事をして駅でバイクを走らせた。





駅に着くと、もうすでに紗綾はついていた。名前を呼ぶと向こうも気が付いたのか紗綾はすぐさま俺のところに近づいてきた。


「ごめん、待った?」

「ううん。大丈夫だよ」

「そ、じゃー乗って」

「うん。」


紗綾を乗せてバイクを走らせた。駅から少し離れたところにあるお店でお昼を済ませ、その後水族館などに行った。今日のデートプランは1年前の初デートの時と一緒にした。紗綾が覚えているかわからないけど…



今日は楽しかった、紗綾も楽しんでいたと思う。けど、そろそろ俺たちの関係についてはっきりとしたくて、バイクで沿岸まで来ていた。


今日ここで、言うと決意していた。だけど、なかなか俺から言い出すことが出来なくて2人の間には沈黙だけが流れていた。たまに、俺のことをチラチラと見ている紗綾に気が付いていたけど、言い出すことが出来なくて、俺は海の方を見ているだけだった。


沈黙を破ったのは…


「ねぇ…哲くん」

紗綾だった。


「ん、何?」

「・・・別れよっか」

「は?」

紗綾の言葉の意味が理解できなかく、その場で固まってしまった。


「ごめんなさい…。付き合ってすらなかったよね…。もう学校以外では合わないようにしようよ」

「なんで…」

「もともと何かの罰ゲームとか賭けだったんでしょ?だから、もう会うのやめよ?」


だけど、やっと理解できた。付き合ってるのに俺と紗綾の間に何かがあるとは思っていたけど、付き合ってすらないと思っていたなんて…ショックでなかなか声に出すことが出来なかった。


「・・・ねぇ、付き合ってすらないって思ってたわけ?」

「え・・・うん。」

「・・・俺さ、初めて本気で恋して、本気で告白したのにそれが蔑ろにされるって格好悪いな…」

「え?・・・うそ・・・」

紗綾は目を見開いて俺の方を見ていた。


「本当。付き合ってるって思ってたし、俺は紗綾が好きなんだけど…。紗綾は俺の事好きだと思ってねぇーの?」

「…好きになってもいいの?本気になっても・・・?」

「どんだけ疑い深いんだよ…」

ここまで、紗綾を不安にさせたたんだな俺…


「…じゃー今日からやり直すか」

「え?」

俺の言葉を理解出来ていないのか、紗綾は顔を傾けた。こーゆー仕草が可愛いんだよな・・・じゃなくて、


「渚紗綾さん好きです、改めて今日から俺と付き合ってくれませんか?」

「はいっ、私でよければっ!」

こちらを見て少し涙目だった、紗綾を抱きしめた。


「あぁーあ…、付き合って1年の今日、改めて付き合うようになるとはな…」

「え・・・今日だったの?忘れてた・・・」

「だと思った…。はい、これ」

「ありがとう・・・」

「付けてあげるよ・・」

「…うん」


俺はネックレスを紗綾につけてあげた。


「ありがとう哲くん」

「これからよろしくなっ!」

「うん!」


思いがすれ違っていたけど今日からがやり直していけば…

1年も不安にさせていてごめんな、紗綾

埋め合わせではないけど、

今日この時からは紗綾のそばを離れないし、不安にもさせない。


哲はそれらを心に誓いながら、後ろに紗綾を乗せて2人はこの場を去って行った。

本編は終了しました!

ここまで読んでくださり、ありがとうございます!

小話などを書いていく予定もありますので、その機会にまたお会いしましょう('ω')ノ

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