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R E D - D I S K 0 2  作者: awa
CHAPTER 14 * HOLE DAYS
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* Intuition

 「──また、やったのか」

 夜二十時すぎ──マブの、照明をつけていないアゼルの部屋。ベッドの上でこちらを向いて座っているアゼルは、あからさまに呆れた表情を見せてくれている。

 「ごめんなさい」

 「いや、あやまることねえけど。最初の何回かの会議済ませば、あとはアニタたちが引っ張るんだろ?」

 「うん、その予定──基本的なことは今日打ち合わせたし、明日実行役を決めて、放課後あたりから細かい打ち合わせと段取り──あさってももしかしたら、だけど。そしたら一応、会議の場からは抜けることになってる。二十日の放課後には、ゲルトたちを連れてテーブルを体育館に運ぶってのがあるけど──私は影だし、何日もかかったりしない。わりと乗り気な教師陣がついてるし」

 吐息をつくと、額を合わせ、アゼルは目を閉じた。

 「墓穴掘りすぎ」

 私も苦笑いながら目を閉じる。

 「さすがのゲルトも呆れてた。さすがにないわとか言ってた。止めてほしくて主事のとこ行ったのに、校長たちにも話したのに、なぜか乗り気だし」

 「すっかり気に入られてんな。──球技大会ん時、手放したらもったいないとか言われた」

 「それで、なんて答えたの?」

 「いい面しか見てないからだ、ムカつくことのが多い」

 「言いすぎだと思うけど」

 「いや、実際多いし。相手にするかしないかの違い。ま、今年もどうせなんかやるんだろうとは思ってたけど」

 「私はやる気なかったわよ? だって文化祭の打ち上げやったじゃん。夏休みも、文化祭でも散々振りまわされたじゃん。もういいよ、ああいうの。一致団結とか、マジでうざい」

 「けどけっきょくやってる」

 今はもう、後悔しかない。「なんだろうな、あれ。主事に拒否されたって言ったら、諦めてくれると思ったんだよね。校長たちならなおさら。気づいたら学校規模。もうやだ」

 「それやってる時に体育倉庫でヤるってどうよ」

 「あんたマジで頭おかしいんじゃないの」

 彼は笑った。「っつーかお前、なんでまだベストなわけ? セーラーに戻さねえの?」

 「気に入ってるんだもん。本気で寒いと思うまでこれ着とく。とか言いつつ、今日の朝は本気で寒かった。もう無理かも」

 「アホ」

 左手で私の頬に触れ、アゼルはキスをした。やさしくてゆっくりで、深くなる一歩手前のキス。

 「──そういや」唇を離して彼が言う。「今年は逃亡しねえと、クリスマス、邪魔される可能性がある」

 「さすがにそんな空気の読めないことはしないでしょ。クリスマス大好き人間に用はない」

 「いや、マスティがいるからな。あいつはとりあえず邪魔すんのが好きだし。クリスマスは一緒にいたいとかセフレに言われて、めんどくさいっつって切る奴だし」

 「最低」

 「けど、こっちも仕事が入る可能性はある」また額を合わせた。「平日らしいし」

 「三人とも仕事だったら、リーズとニコラと三人で、女だけの地味なクリスマスパーティーでもしてようか」

 「センター街行きゃいい。したらナンパされる」

 「やだ。めんどくさい。しかもケイネル組がうろつく可能性があるし」

 「ケイネル組っつったら、エルミはどうなってんだ」

 「あれね──リーズがフラれたあたりから、むこうからのメールがちょっとずつ減ってるらしい。エルミにもインゴにも、ニコラとアドニスが大喧嘩して、リーズとルキも気まずくなったから、もう連絡とらなくなったって言ったんだけど。ぐだぐだ悩んでたみたいだけど、今日パーティーのことが決まってから、また学校で誰か捜すとか言ってた」

 「誰でもいいのかよ。けどリーズはそいつとメールしてんだろ?」

 「してる。今はまえほど深く考えてないみたいだし、普通に友達として。リーズがエルミのこと訊いたら、自分にその気がないのにエルミのアピールがきついから、とか言ってたらしい」

 「めんどくさいな。ヤりゃいいのに」

 「どっかの誰かさんたちみたいに、誰でもいいわけじゃないんじゃない」

 「ブルとマスティに言ってやろ」

 「あら、あんたも入ってる」

 「俺は顔は選ぶ」

 「マスティだって選んでるんでしょ? ブルはともかく」

 「んじゃブルに言っとく」

 「勝手にすれば」

 「あっちは? サビナたち」

 「エデはね、ルキにしょっちゅうメールしてるらしい。カーリナも、たまにアドニスにメールしてる。アドニスも、そこから可愛い娘を掘り出そうとして、普通にメール送ってる。でもどっちも、紹介された奴ともメールしてるらしい。サビナは紹介された奴だけ。頻度はよくわかんないけど」

 「クリスマスが楽しみだな」

 「誘ったり誘われたがあるかもね、どうでもいいけど。あ、サビナたちに映画館の割引券あげようかな」

 「そんなもんがあんのか」

 「去年の冬休み、ゼスト・エヴァンスのサイラスにもらった。六枚。使うタイミングがなくて、そのまま放置」

 「放置しすぎ。アニタにやりゃいいだろ」

 「だってあいつ、今オトコいないし」

 「俺らが行ったら確実に怪しいことになるし?」

 思わず笑った。「そう。だから絶対ダメ」

 「ヤるとは言わねえけど、イかせるくらいならいいんじゃね」

 「やだ。絶対やだ」

 「まあそのあと、どっかのレストルームでとか言いだすことは間違いないよな」

 「やだよ、絶対無理」

 「あ、平日だったらデボラも仕事か」

 「たぶんそう。確か休みは二十八日くらいからだったと思う」

 「んじゃお前の部屋でいいか」

 「泊まる?」

 「さすがに我慢できねえからそれはやめとく」

 「その前の土曜はセンター街に行ってくる」

 「ナンパされに?」

 「違うわアホ。サイラスのとこと、あんたへのプレゼントの下準備。リーズとニコラにも見られたくないから、やっぱりひとりで行ってくる」

 「なにする気だよ」

 口元がゆるむ。「ちょっとね」

 「すげえイヤな予感がする」

 「あながち間違いでもないと思う。っていうか、キレると思う」

 「それでもよこすわけ?」

 「当然でしょ」

 額を離し、今度は私から彼にキスをした。三度目で深いキスに変わった。

 上唇が触れたまま、アゼルがつぶやく。「──もう限界」

 「よく耐えたほうだと思う」

 「黙れアホ」

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