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夕焼け空

「ハル、この傘見て!」

いつものように屋上で空を待ってると、空が1本の傘を持って来た。

「傘?」

「これを開くと…ジャーン!」

外は普通の紺色なのに、傘の内側にきれいな青空が描かれていた。

「すごい…きれい。」

「だろ!?ハルに見せたくってさ!」


あの日から、あたしたちは毎日のように昼ごはんを一緒に食べて、空の話をしたり、くだらない話をして過ごしていた。


相変わらず空は、優しくて元気でみんなの青空だ。


そして、空への想いに気づいたあの日から、あたしは空に片想いしている。




そんなある日、

[しばらくお昼一緒に食べれない、ごめん]

とメールがきて、それ以来空からの連絡がなくなった。

今までは、毎日のように用事はなくてもメールしてくれてたのに。


教室をのぞいても、いないことがほとんどで、会っても絶対に目を合わせてくれない。


「空くんにも事情があるんだよ!」

親友の実音ちゃんはそう言うけど、あたしとの会話がつまらなくて、我慢の限界だったんだとしか思えない。

やっぱりみんな同じなんだね。

信用なんてできないよ。


空に出会う前に逆戻りだ。


またときどき発作に襲われ、薬が手放せない生活が始まった。


「酒井さん?ちょっといい?」

連絡がなくなって1週間がたった日の昼休み、1人の男の子に呼び止められた。


「俺、空の友達の浩哉って言うんだけど。

あいつがハルちゃんと一緒に弁当食べれなくなったのいろいろ事情があるんだ。だから嫌いにならないでやって?」


事情?

嫌われたわけじゃないの?


空に会いたい

空と話したいよ…


<雨上がり空>に続く


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