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鬼灯の実  作者: ロースト
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これまでのお話 余話

暫くの間、更新停止していました。

私事の方が込み入って中々……これからはちょっとずつ更新できると思います。えっと、がんばります。

これまでのお話。



女の子たちの園である学校に通うスズちゃんは毎日毎日、楽しく暮らしていました。

 仲の良いおともだちはカナちゃん一人ですが、寂しくはありません。カナちゃんは何でもできる凄い人なので、凄く憧れていました。彼女と二人ぼっちでもちっとも哀しくありません。正義感溢れるカナちゃんはいつでもキラキラしていて、スズちゃんはいつでもそんな彼女を応援し、二人は友情の絆を堅く結んでいくのでした。

 そんな時、二人は学校のないしょ話を聞きます。夜になると裏庭のほおずきの木が光るというのです。そしてお願い事を叶えてくれるといいます。カナちゃんには夢があります。そしてそのためには多少の危険もちっとも怖くありませんでいた。そして行動でもってそれを示したのです。スズちゃんは怖がりながらもカナちゃんにくっついて行きました。

 ――そして木が見えました。

 それはピカピカ光るキレイな光景。夢見たいな、おはなしの中ような美しさです。

 木の実は大きく、中には人形が入っているようで影がありました。地面にとうえいされて、スズちゃんにはそれがまるでランプのように思えました。

 カナちゃんは夢を言います。そして、一瞬。

 そこからは、スズちゃんは思い出したくありません。

 ただ、その時からカナちゃんは変わってしまって、またビョウインに連れて行かれることになりました。スズちゃんは何故止められなかったのだろう、と悩み落ち込みました。

 その時、スズちゃんはほおずきの木を調査するために来た人たちと会いました。彼らはふしぎなことをを調べて、人にとって危ない事はきちんと解決するために行動している、正義の人です。カナちゃんのことを知った彼らはスズちゃんに協力を頼みました。

 もちろんスズちゃんは賛成しました。カナちゃんが変になった原因を知ったら何とかできるかもしれない!不安も大きかったですが、スズちゃんは正義のために勇気をふりしぼってもう一度あの夜のようにほおずきの元へ行きます。

 ――結果、スズちゃんは何も出来ませんでした。

 前と同じように、それ以上に、思い出したくない光景を見てしまったのです。彼ら二人の内一人、女性は死にました。木はもう一人によってなぎ倒されました。

 スズちゃんはカナちゃんがどうなっているのか、と気になってビョウインに走りました。

 カナちゃんはやはり、カナちゃんじゃありませんでした。そして、スズちゃんもスズちゃんじゃなくなりました。ほおずきの木と同じ存在になりました。人ではなくなってしまったのです。人としての生活は出来ないのです。

 そうしてスズちゃんは自分と同じような存在を作らないため、ふしぎで危ないことをするあの存在を倒すことに決め、彼らの仲間になることにしたのです。

 スズちゃんは戦い続けています、今も。

 ……という感じです、夏梅さん。」

「つまんないよ。」

 そんな言葉が返されて珠洲は苦笑した。

 ここに来た来歴を聞かれただけなのだ、別にお話形式にしなくても良かったのである。それをわざわざこの形で話したのだから、面白く感じて欲しいものだ。自分の半生に対して面白い、と感想を抱かれるのもいかがなものだが。

「何してる。さっさと、仕事行くぞ」

「あっ……待ってください!」

 ぶっきらぼうな声の彼。けれど、それは単に不器用なだけなのだと思う。人と接する事を覚える前に人と接触を断つことを覚える必要があった。

けれど、別に感情がないわけではないのだ。表に出すのが苦手なだけで、表に現われにくいというだけで、感情がないわけではない。――“異界”という化け物になってしまった珠洲とは違う、本当の意味で感情をもつもの。

記憶から再現するだけで何の感傷も持たずにただ自然として表情を作り、情報から模範のような感情を持ち出す今の珠洲とは違う。

 ――ほら、今も。

 扉を開けて待っている。さりげない動作。歩く速度は彼自身の速度よりも遅く、歩幅が小さく動きの鈍い珠洲にあわされてた歩調。

 彼は実に人間らしかった。人間から外れていながら人間を模倣する珠洲とは違って。


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