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風と羽の商隊譚  作者: くうねん。
第1章
4/7

第4羽 『 塔に入る条件(前編)』

塔のふもと。

4羽の鳥たちは、途方もなく高くそびえる“グラスの塔”を見上げていた。


「やっぱり…何かあるな、これ」


ジールが、塔の入口に近づいても扉は一向に開かない。

門のようなものはあるが、鍵穴すら見当たらない。ただ、奇妙な紋様が描かれていた。


それを、クロメンがじっと見つめる。


「これ……数字、か?」


「数字? なんかの暗号だったりして?」

アカツキが軽い調子で覗き込む。


レコルが、紋様の中央に書かれた文字を読む。


> 「入る者、3羽まで。」




一瞬の沈黙。


「は? ちょっと待って、ウチら4羽なんだけど!?」

アカツキの声が響く。


ジールは苦い顔で塔の扉をノックしてみるが、まったく反応がない。

レコルは腕を組みながら唸る。


「まさか本当に、“選ばれる”とかじゃないよな」


「バラエティ番組かよ……!」

アカツキが笑いながら言うも、その表情は少しこわばっていた。


クロメンがぽつりと呟く。


「この塔、“本音”を見てるかもしれない」


「……って?」


「……『誰が一番、塔に登りたいか』を。」


その瞬間、塔の前に白い光が広がる。

淡い円が地面に浮かび、まるで試すように声が聞こえた。


> 「“求めよ、されば見ゆる”。

この塔にふさわしき“本音”の者、扉を開けん。」




光は4羽を包み込む。


アカツキの羽がピクッと震える。


「うわ、なに!? え、え、オレ、心当たりしかない……!?」


レコルも何かを感じ取ったように、目を見開いた。


「……くるぞ」


次の瞬間、塔の前に突如として**“幻の空間”**が開いた。


4羽のそれぞれの「記憶」…いや、「心の中の本音」が映し出される。

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