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驚き顔がわかる

顔が大きいと、初対面の相手からぎょっとした目を向けられることがある。

目が飛び出してしまうくらい丸くしている。

表情筋が活発な人であれば、口まで開けてしまう人もいる。高い自意識からくる被害妄想かもしれない。

だが、そんな表情を浮かべた相手の友人と知り合いだったため、その知り合いから直接言われた。

「話には聞いていたけど、ここまでとは」と言っていたぞ、と。

知り合いが言葉に着色をしているかもしれないが、嘘を言う人物ではないと思うため、そのようなことを言っていたことは間違いない。

顔が大きいと事前に教えられて、構えている人間の想像を超えてくるとは。

我ながら驚きである。

話を本題に戻すと、僕は目を丸くするほど驚いた相手の表情は分かり切っている。

だから、僕は七割くらいの確率で人が驚いている表情を、または驚くのを隠そうとしている表情を当てることができる。

こんな中学二年生の妄想に出てくるような特殊能力を得たが、その特殊能力には発動条件がある。

当然だ。

フィクションの世界の中でも、特殊能力には条件や制限がある場合が多い。

強大な魔法を使えるが、膨大な魔力が必要という条件がある。

人と意識を入れ替えられる能力であるが、その時間は僅か数秒という制限がある。

僕の場合は驚いたかどうか識別できるが、それは自分の顔の大きさに対して驚いている場合に限るという制限がある。

僕のだけ明らかにダサいな。二十二歳の良い大人がこんな妄想をしているのは情けない。

ああ。

もっと将来に役立つことを考えて、考えて、考えて。

もっと将来に役立つことをしたいなぁ。


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