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収穫祭2

平成最後の投稿だぁぁぁぁぁぁ

(°(°∀(°∀°)∀°)°)




※深夜テンションの為作者がおかしな事になっていますが本編はまともなのでご了承ください

「あれはなんですの?」

「あれは…」

「あっちから美味しそうな匂いがしますわ!」

「ちょっ、勝手に動き回らないでくれます!?」

 フィーと祭りを回っていたけどぶっちゃけめっちゃ疲れる…。何この子。なんで見るもの全てにはしゃいでるの?なんで説明求めときながら途中で別のものに気を取られてるの?てか、さっき一人で行動してたせいでゴロツキに絡まれたのになんでまた一人で行動しようとしてんの?犬か?散歩にはしゃぐ犬なのかこの子。


 迷子になりそうで怖いから途中から手を繋ぐことにした。いや、だってこの状況ではぐれて万が一何かあったら凄く後味悪い上にフィーの実家(恐らく貴族)が出て来て絶対面倒じゃないですかやだー。……まじで、貴族だよね?言葉遣いとか身なりからして貴族のご令嬢だよね?……あれ、貴族令嬢ってもっとお淑やかとか、身分振りかざす系だと思うんだけどどっちにも当てはまらないぞ〜?あれれ〜おっかしいなぁ〜?…………うん。現実を見よう。よく考えろ?私の貴族に関する知識ってこの世界の知識(身分制度程度)と前世のラノベ関連からの知識だよね?……うん。当てにしちゃダメな部類のやつばっかりだね。


「ルーチェ?どうかしましたの?」

「なんでもないよ」

 おっといけない、考えに没頭していたようだ。取り敢えず今はフィーが保護者と再開するまで護衛するクエストをクリアせねば。

「そういえば、ルーチェはアルバチェーロと言うお店を知ってますか?」

「知ってるもなにもそれ、私の両親がやってる店だよ?」

 今王都で人気のパン屋アルバチェーロと言えば誰でも知っている。そして、それは私の実家であり人気になったのは私が前世の知識で作った(私は説明しただけで実際に作ったのは両親)パンのおかげであったりする。うん。やりすぎた自覚はある。でも後悔はしていない!

「そうでしたの!?私アルバチェーロの新作を楽しみにしていましたのよ!では早速行きましょう!」

「ちょっと待った!」

 危ない、危うく連れてかれる所だった。

「どう致しましたの?さあ、早く行かなければ売り切れてしまいますわ!」

「…あのね、もう売り切れてるよ?」

「はい?」

「いや、だからね?新作のミニアップルパイも、他の商品も午前中で売り切れちゃってるんだよ」

 だから今店に行っても何も無いんだよね。というか、もう片付けも終わってるだろうから多分両親も祭りに出かけてお店が閉まってると思う。

「そんな…ずっと楽しみにしていたのに………」

 うわぁめっちゃ落ち込んでるよ。そんなに楽しみだったのか。……仕方ない。

「本当は私のおやつだけど特別に分けてしんぜよう」

 そう言いながら鞄から…本当はアイテムボックスから出したけどこの世界には無いから鞄から出したように見せかけて取り出したミニアップルパイを渡す。


「これは?」

「それがうちの新作のミニアップルパイだよ!」

 そう言うとキラキラ目を輝かせて見てきた。

「これ、食べてもよろしいかしら!?」

「いいよ〜」

 流石に私もこんなに喜んでる子から取り上げるような鬼畜な真似はしませんよ。

 フィーは綺麗な所作でゆっくり味わいながら食べている。こんなに美味しそうに食べて貰えると私も嬉しいなぁ。

「とっても美味しかったですわ。ありがとうルーチェ」

「どういたしまして」

「では、次は…」

「お嬢様!見つけましたよ!」

 そう言って駆け寄ってきたのは二十歳くらいの青年だ。うん、この人がフィーが撒いてきた家の人かな。お嬢様呼び、家の人、フィーは恐らく貴族………はっ!もしやこのお兄さん執事!?リアル執事キタコレ!!

「あら、もう見つかってしまったわ」

 残念そうにフィーは言うけど見つかるまでこのお兄さん相当心配してたと思うよ?

「勝手に居なくなられては困ります!私が旦那様に怒られてしまいますよ!?私が見つけるまで大丈夫でしたか?なにもありませんでしたか??」

「大丈夫ですわ。ルーチェが案内してくれましたもの」

「ルーチェ?」

「あー…どうも。ルーチェです。ゴロツキに絡まれてたフィーを助けたら成り行きで一緒に祭りまわってました」

「ゴロツキに絡まれた?」

「ルーチェ!?なんで言うんですの!?」

「お嬢様、今日はもう帰りましょうね。旦那様にもしっかり報告させていただきます」

「そんなぁ…」

 なんかどんまい。でもさ、フィーは一回ちゃんと反省した方がいいと思うからちゃんとお説教受けておいで。

「ルーチェさん、お嬢様を助けて頂きありがとうございました」

「いえ、困ってる女の子を助けるのは当然なので」

 深くお辞儀をした執事さん(仮)にそう返すと優しく笑ってもう一度お礼を言われた。

 その後フィーは執事さん(仮)に連れて帰られた。逃げないようにしっかり手を握られて。



 そして、私は友達と会うこともなくぼっちのまま祭りが終わった。

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