表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拳で無双!異世界カードバトル!~ルール無用の【破壊】デストラクション~  作者: まじで
1章「エヴァルディア・ユー・カラトナ・モンテフェギア」
58/204

【058】リーダーは君だ!

 ウシドーンを倒して街へと戻ると、街は歓声に湧いていた。


 すげー大歓声だ。


 こんなのアイドルのライブ会場でも見たことないよ。


 この称賛する声は全て俺たちへ向けられたものだろう。


 遠目とはいえ、街からでも誰かが戦っているのは見えたはずだ。そして、ウシドーンを倒してそのまま街へ戻って来たのだから、俺たちが街を救った英雄である事は誰にでもわかる。


 まあ、実際は俺の所為で出現しちゃったわけだから、褒められる理由はないんだけどね。


 だけど、これはこれで気持ちいい。


「待ってくれ! あんたたちは何者なんだ!」


 俺が気持ちよくなってると、後ろから誰かが声をかけて来た。振り向いて見てみるとそこにいたのは、Aランク戦隊のレッド。


 あ、センに結構高くまで吹き飛ばされてたけど、無事だったんだね。良かった良かった。心配したんだぜ? 完全に忘れてたけどね。


「チッ、小蝿が!」


 センが口悪く言って【緋千華】を取り出そうとすると、レッドはヒッと小さく悲鳴をあげて後退る。


 その行動をエディナが指摘するように止めた。


「ダメよ! 街中でそんな物を取り出しちゃ!」


 センはギロリとエディナを睨み付ける。


「なんじゃと? 小娘が……」


 ちょ、なんなの? センってば、俺以外にやたらと厳しいんですけど。まあそれはそれで、嬉しいっちゃ嬉しいけど、エディナに向かって【緋千華】を振ろうとするのはやめて欲しい。


 俺は心の中で念じる。


 セン! エディナの言うことを素直に聞きなさい! でないとカードに戻すからね!


 あくまでも心の中でだけど、俺がそう言うとセンはキツネミミをシュンッとさせてうな垂れた。


 よしよし、ちゃんと言うこと聞いてえらいえらい。


 ……つか、やっぱり心の中を覗いてやがんなっ!


 そう思うとセンは舌を出してテヘペロして来た。


 くそう、可愛すぎて逆にムカつくわ。


「……あの凶暴な獣人を従えているなんて!」


 レッドが呟くとセンがギロリと睨み付ける。


 それをエディナが注意して、またセンが睨みを利かせて最終的に俺に怒られる。


 そんな事をしていたら、どうやらレッドは勘違いをしたようだった。


 この集団のリーダーがエディナであると。


 別に概ね間違いでもないので、特に否定もしなかったら、どうやら周囲も勝手にそうなのだと納得し始める。


「あんた、名前は!?」


「え? エディナ……エヴァルディア・ユー・カラトナ・モンテフェギアよ」


「エヴァルディア・ユー・カラトナ・モンテフェギアか、覚えておくぜ!」


 そう言ってレッドは、踵を返して去っていった。


 すげえな、レッド。


 エディナのフルネームを一発で復唱していきやがった。多分あいつ、次に会ったとしてもエディナの名前覚えてるぞ。たぶん。


「エディナって言うらしいわ」


「すげえな、Aランクの闘士なのか?」


「鮮血のバイオレットが名前を聞いて行ったぜ?」


「じゃあ、やっぱりあの怪物を倒したのって」


「地面が割れてたもんな」


「その前の地震も凄かったわ」


 ん? なんか色々周囲に派生している気がするぞ?


「え? いや、あの!」


 周囲の囁きが耳に入ったのか、急にエディナが慌て出した。


 どうやら周囲の連中は、エディナがウシドーンを倒した集団のリーダーだと思い込んでいるようだ。


 だから、俺はエディナの肩に手を置いて言った。


「いやー、エディナがいればあんな奴楽勝だったね!」


「ちょ、ブル!」


 困惑するエディナ。勘違いする人々。


 だが、これでいい。


 直ぐに勘違いではなくなるのだ。


 何故なら、俺はエディナを魔王にすると決めているから。

読んで頂きありがとう御座います。


通っていた歯医者が終わりとなり、次回の予約をしないとなるとなんだか寂しい気持ちになる。

……いや、それはないわ。

くそう、歯医者め治療中に笑かしに来やがって!

覚えてろよ! 口コミで良いこと書いてやるからなっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ