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【200】間も無く始まる!

 翌日。


 まだ日も昇り切っていない時間帯に、俺たち黒のウンエイは集合していた。俺の部屋に。


 さすがに【LG】も含めた全員が揃うと、広めの部屋も少し狭く感じる。けれど、集まれる場所もここぐらいしかないから仕方ない。そろそろ事務所の一つでも借りた方が良いのかもしれない。


 とは云え学生である内に、今回のような事はそうそうないだろう。つか、あってたまるかって感じだ。



「昨日の内に配ったカードの特性は、ちゃんと把握出来てるよね?」


 俺の問い掛けに一同はこくりと頷く。


 フェリちゃんと夜の街をランデブーしたあと、俺はみんなのところに出向いて【SSR】や【SR】を配った。

 全てがオリジナルの為、使い方は各自しっかりと把握しておくようにと指示を出してある。


 夜に突然やって来てみんな凄く迷惑だったろうけど、無償でカードを配るおじさんと化した俺は、季節外れのサンタクロース。反発は出ない。寧ろ感激されたまであった。フォフォフォ。


「と云うか、いきなり【SSR】なんて貰っても良いでぇすか? 私はまだクランに大した貢献は出来てないでぇす」


「今日と明日の二日間を乗り切る為に必要なんだよ。気にしないで」


「まあ、魔王と戦えるのは光栄っすけど、ルール上負けても大した損害はないわけで……気合入れ過ぎでぇす」


 活ッー!


 何を言っとるんだね!


 関わらないって決めてるのに、全力で関わる事になっちゃってんのよ! この一大事に気合いを入れるのは当然でしょ! 全くもう、ほんとにもう。わかってないな。


「魔王と戦うのに、そんな意気込みでどうするのよ? 相手は強敵よ。気合いを入れるのは当然でしょう」


 レイン、良い事言った! さすが俺のパートナー、よくわかってる。


「正妻である私の立場を揺るがす脅威は、全力で排除するべきだわ」


 あるぇー、その設定正式採用されてるわけ? 確かにご両親にも会ってるけども。その時、婿がなんだと言われていたけども。

 つか、エディナには振られてるから、その心配はないよ。寧ろ俺、今はフェリちゃんと付き合ってるみたいだし……あれ? そうなると俺、今は二股状態? これって……。


 ハーレム計画が進行している!?


「ねえ、レイン。この際、ハッキリさせたいんだけど、パートナーってなんなのさ」


 そう聞くとレインは顎に手を当てて何やら思案した。そして、徐に口を開く。


「……そうね、前にも答えたと思うけど。共に在るべき存在……かしらね」


 だからそれが何かって聞いてんだよねっ! 哲学じゃないんだよ!



「具体的に、私たちはどのように行動すれば良いのでしょう?」


 ルティルが凄くまともな質問をしてくれる。まあ良い、レインのことは放っておこう。


「俺がエディナにタッチされなきゃ良いわけだから、基本的に足留めしてもらう感じになるかな? 授業を休むつもりもないから、授業中は学園に近付けないで欲しい」


「魔王相手に、私とカラドボルグさんだけで出来るでしょうか?」


「ワタツミを貸すから頑張ってみて。無理そうならこっちでも対応するし」


「学園への侵入を許してしまった場合は合図を頂戴。私とリムが対応するわ。ブルの教室まで辿り着かれてしまった場合でも、他のメンバーが揃っているから問題ないでしょう」


 レインがそう告げると、フェリちゃんが手を上げて発言した。


「二日ぐらい休んでも良いんじゃねえか? 学園で騒ぎを起こしたら、俺たち退学になっちまうかもしれねぇぜ?」


「あー、そこは心配ありません。緑の魔王が既に各方面へ手回ししているみたいで、自分が関わる騒ぎの賠償は後にまとめて行うそうです。それに伴い、委員会の代表者も、二日に渡る騒ぎには目を瞑るようにと指示を出しています」


「……アウナス様公認かよ。しかも既に騒ぎになる前提で話しが進んでんのかよ」


 あー、ロリ様って娯楽に飢えてそうだし、嬉々として認めてそうだよね。


「追われる状況だと云うのに、何故逃げずに学園に通う必要があるんだ?」


 パリスがそう質問した。


「相手の手持ちを考えるに、何処へ逃げても捕捉される可能性が高いからだね。一応、行動範囲は街中に限定されてるし。それなら人気のない場所で自由に動かれるよりも、学生の居る学園の方が相手も行動の制限がかかる。エディナは優しいから、人の居る場所で無茶な行動は取れないと思うし」


「なるほど、相手の事を良く知ってるが故にか」


 うるさいパリス、余計な事を言うんじゃありません! ほら、お兄ちゃん子のミルが微妙な顔付きになってるじゃないか!


「旦那様、陽炎は動員致しますか? ご指示はありませんでしたが、街中に十数名を待機させています。ご命令とあれば、動かす事も可能ですが?」


 待て待て、スズネちゃんもいきなりぶっ込んくるなっ! 君の主人はレインだよね? 旦那様って何よ? あと陽炎なんて集団知らんからな。前に襲われたイーヴィル家の忍者だってことはわかるけど、その名前初めて聞いたから!


「マルスがツクヨミには従順だから、ツクヨミに指揮を任せれば良いのではないかしら?」


「任せて」


 ツキヨミがサムズアップすると、スズネちゃんは「承知しました」と言って何処かへ行ってしまった。


 ちょっと、俺の許可もなく、ツキヨミにオモチャを与えないで欲しいんだが……。


 不安が募っていく俺とは別に、みんなは徐々にやる気になっていったのだった。

読んでくださりありがとうございます。

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