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【159】さらっと決着

「な、何故!」


 風圧に耐えながらパリスが声を上げた。


 それに対しては、レインではなくフェリちゃんが答える。


「いや、誰も倒したなんて言ってねえだろ。てめえが勝手に思い込んで、裏切っただけだっつーの!」


 ガルルと唸るフェリちゃん。


「え?」


 パリスはショックを受けたみたいで、ガガーンと効果音が鳴りそうな顔をした。


「事情はわからないけど、勘違いで裏切りをするなんて最低ね」


 追い討ちをかけるようにレインが言うと、パリスは両手を床について項垂れた。


 もっと言ったげて。パリスのライフはゼロだけど、もっと追い詰めてあげて。


 オーバーキル万歳。フェリちゃんを騙し討ちするなんて許せませんね。


 つーか、パリスの読みに一瞬でも感心した、俺の気持ちを返して欲しい。


 というわけで、レインがカッコよく登場したけど、パリスが即行で戦意喪失したので勝負はセンチームの勝ちとなった。


 レインにとどめを刺されたパリスの顔には、私は仲間を裏切って死にましたと浮かび上がっていた。


 あのさあ、それってツクヨミの匙加減で文字変えられるでしょ!


 ご主人様に向かって、クソ雑魚イモムシとか舐めとんのか!


 俺がキッとツクヨミを睨むと、ツクヨミはグッと親指を立てて来た。何がじゃ!


 オリエンテーションはこうして幕を閉じたわけだけど、果たしてこれでウンエイ部が何をする部なのか伝わったのだろうか?


 俺の心配を他所にペトリーナは、何やら納得していたみたいではあるけど。


「常識にとらわれないのがウンエイ部なの!」


 うん。間違っちゃいないけど、絶対わかってないよね? パリスもそこで頷くのをやめなさい。


 そんな一幕を経て、俺たちウンエイ部の活動は本格的に始まったのであった。




「はい、じゃあ無事ミルも入学したことだし、本格的に活動してこうと思います」


「皆さまどうぞ宜しくお願い致します」


 ミルが礼儀正しくペコリとお辞儀をした。各々が挨拶を返していくけど、ほとんどがミルを攫った時の面子だったから、初対面なのはペトリーナだけである。


「よろしくなの! ブルくんの妹さんはとっても可愛いの!」


「ありがとうございます。でも、ペトリーナさんの方がずっと可愛らしいですよ」


「ありがとなの!」


 うふふ、えへへと嫌味なく褒め合う二人の姿は、凄く微笑ましい。


 どっちも可愛いよ。


 なんて頰を緩めていると、パリスが隣に来て一言。


「妹とは良いものだな」


 それには賛同するけども、二人はお前の妹じゃないんだが? そういえば、部員を集めてる時にやたらとペトリーナに肩入れしてたなコイツ。


 自分が入部する為だと思ったけど、なんかペトリーナに対してはやたらと優しい空気出すんだよな。


 シスコンじゃなくて、ロリコンの間違いなのではないだろうか?


 それも理解出来ちゃうんだけどね!



「って事で、一応前もって話してるとは思うけど、ウンエイ部は、学園内で行うクラン活動になるわけ。みんなには闘士としての依頼をこなして、一先ずGまでランクを上げて貰いたい」


「ツクヨミたちがいるとなると、ランクは直ぐにGを超えるけど大丈夫なの?」


「うん。Gまで上がったら、名義は全てレインで受けて貰う事になるから、それ以降はレインのランクだけが上がっていく事になるよ。レクリエーションで勝ったレインには、俺から強力なカードをプレゼントするから、決闘を吹っかけられても大丈夫だと思う」


「【LG】をくれるの!」


 落ち着いていたレインが急にソワソワし始めた。


 キラキラした目でこっちを見てくるけど、すまんが銀の白無垢が無いからそれはできんて。


 そう説明してあげると、レインは用意するわと言い切った。


 えー、一枚二千万イェン以上するんだよ?


「用意出来るなら良いけど、普通に闘士としてお金を貯めて買った方が良いと思うよ」


「ダメよ! こんな機会があるというのに、悠長に貯金なんてしてたら、ストレスで禿げる自信があるわ!」


 ストレス耐性、弱過ぎじゃない?


 まあ、用意出来るなら良いんだけど。


 すると、ペトリーナがスッと手を挙げた。


「ブルくん。私は闘士になれる程、カードが揃って無いの。闘士登録出来るのは、ずっと先になっちゃうの」


「それは問題ねえぞ。ブルのやつが用意してくれるってよ」


 フェリちゃんが言うとペトリーナは目を丸くする。


「そ、そんな事してもらっちゃ悪いの! お金を返す当ても無いの!」


「ただだから問題ねえよ。悪いと思うなら闘士の仕事で稼いだ分から少しずつ返せば良い。つか、俺はそうしてる」


 え? っと首を傾げるペトリーナに、フェリちゃんは二枚の【SR】カードを見せつけた。


「これが俺の貰ったカードだ」


 ペトリーナの顔が驚きに変わる。


「まあ、とりあえずその辺も合わせて教えていくから安心して」


 そうして、ウンエイ部の方針を説明し終えると、俺たちは早速行動を開始したのであった。

あざます!

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