【155】銃撃戦?
ツクヨミのスナイパーライフルは、スコープで覗いた先へと弾を飛ばすチート武器でした。まる。
そんなチート武器を使って、フェリちゃんが楽しそうに相手を狙って撃ちまくっている。
ところが、弾は全然当たらないらしい。
ツクヨミの武器もチートだったけど、それを以ってしても倒せないってどういう事なの?
センのバフって凄いけど、そこまで強力だと結構痛い気もするんだけど……。
「おいっ! なんかセンのやつこっちに銃を向けてるぞ!」
スコープ越しにフェリちゃんが叫んだ。
その直後。
ピシッと僅かに空間が歪むと、乾いた音が鳴ってフェリちゃんが後ろへ飛んだ。
うおいっ! 人が飛ぶってどんな威力だよ!
おそらくセンが空間を捻じ曲げて、こちらへ直接弾を撃って来たのだろう。
それに当たったフェリちゃんは大丈夫だろうか?
俺が駆け寄ろうとした時には、既にツクヨミの衣がフェリちゃんに巻き付いていた。
「あっぶね! 悪りいなツクヨミ」
平然としているフェリちゃん。
よくよく見れば、フェリちゃんに向かって放たれたマチオカは、ツクヨミの衣が手の形になって指でキャッチしていた。
大きく飛んだように見えたのは、ツクヨミの衣がフェリちゃんを後ろへ引っ張ったからみたいだ。
ピシッ、ピシッ、ピシッと続け様に空間がヒビ割れる。
その瞬間に鳴る乾いた音。
だけど、それら全ては、ツクヨミの衣が簡単に打ち払ってしまう。
なんかもう、学園内である必要があるのかも怪しいぐらい、距離とか壁とか関係ない戦いなんですが……。
それでも二人は楽しそうだ。
「ツクヨミ! 守りは任せたぜ! オラオラ!」
フェリちゃんが再びスナイパーライフルを構えて攻撃を仕掛ける。
そして。
「おいっブル! 突っ立ってねえでお前も攻撃しろよな!」
フェリちゃんは、先程までツクヨミが使用していたスナイパーライフルを指差して言った。
はい。すみません。頑張ります。
俺が恐る恐るスコープを除くと、雷を纏ったセンの姿が見えた。
フェリちゃんの撃ったマチオカを、指先で撫でるように逸らして行くのが見える。
凄いね。目で追うのも無理な速度なのに、余裕で捌いてるよ。
それじゃあ俺は、セン以外の二人を狙おうかな。
すまんのレイン。
センの傍に立つレインへ標準を合わせてズドンッ!
肩のあたりを狙ったんだけど、ひょいっと躱されてしまった。
これがフェリちゃんが驚いてたやつか。
確かに人じゃ絶対に出せない反応速度である。
近くにいるスズネちゃんも狙ってみたけど、クナイで簡単に弾き返していた。
これ、決着するのか?
【LG】の二人がチート全開で、俺たちはそれにおんぶに抱っこ。作戦なんてあったもんじゃないけど、どっちの性能も異常だから全く危なげも無い。
暫く続いた撃ち合いは、一向に優劣が着かなかった。
「ツクヨミ! 変化球みてえのできねえのか! 直線ばっかじゃ当たる気がしねえ!」
フェリちゃんや、その速度で撃っておいて弾を曲げるのは流石に無理だって。そもそも銃で撃たれた弾は、当たらない事はあっても、避けられる事はないんだから。
ところが、ツクヨミはフェリちゃんに対して頷いてみせた。
え? できんの?
ツクヨミは網目状になった筒のような物を取り出し、それをライフルの先端に取り付ける。
それを付けるとどうなんの?
気になったから攻撃を中止して、スコープでフェリちゃんの撃つ弾を見ていたら……撃った瞬間散らばった。
いやいやいや。
色々おかしいって。
それもう散弾銃じゃん。
しかも撃ってるのマチオカだからね。この速度で撃ち出してるのも異常なのに、網目を通ってよくボロボロにならないね!
とんでもライフルに対して、あれやそれやのツッコミどころがあるけど。二人は気にした素振りも見せない。
出来るもんは出来るで良いんだけど、なんか納得出来ないんだが!
そして、散弾を撃たれたセンチームだったが、細かくなったマチオカを躱し切るのは大変だったらしい。
センが空間に亀裂を入れて、そこへレインとスズネちゃんを放り込むと、チラリとこちらへ視線を向けて何処かへ消えてしまった。
あー、やっとひと段落着いた。
そう思っていたら、俺たちの後方でゆらりと揺れる影あった。
けど、その事に俺たちは気が付いていなかった。
読んでくださりありがとうございます。
このサイトで直打ちして書いてるけど、たまに通信が出来なくなってフリーズする。
書き終わったあとにアレやられると不安になるからやめて欲しい。




