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【147】『はい』か『いいえ』

「アルザック・バートル。もう一度聞くわ。ただでは済まないとはどういう意味かしら?」


 レインの言葉にアルザックと呼ばれた男は口籠った。


 その隣でモイマン……モイガン? どっちでもいいか、とりあえずモイなんちゃらは、口をパクパクさせて唖然としている。


 俺はブルドーザーの中へ入りたいんだけど、ツクヨミが扉を開いてくれないから立往生している。


 あの、そろそろバフが切れてきたんで早くしてもらえませんかね。


 つか、今思ったんだけど、ブルドーザーってツクヨミの衣から出来てるんだよね?


 ツクヨミから離れても形状を維持できるのだろうか?


 そう思って、ミルを抱き上げたままブルドーザーにゲシゲシ蹴りを入れてみたらフニャフニャでした。


 どうやら形だけ維持してるハリボテみたい。


 カッコ良く退場しようと思ったけど、どうやらツクヨミが戻ってくるまでブルドーザーには乗り込めないらしい。


 一応レインの護衛も任せてるから、呼び戻す事も出来ないし。うーむ困った。


 俺が困っていても話は進行していく。


「イ、イーヴィル家の御息女が何故こんなことを……」


「聞いているのは私の方なのだけど?」


 レインに強く言われてアルザックは、再び口を閉ざす。そして、少し沈黙した後にようやく口を開いた。


「いくら三位階級の家柄とはいえ、息子の結婚式を荒らして良い理由にはなりますまい。あなた一人の行いで、階級の取り消しも有り得ますぞ」


「そうね。正式な手順を踏んでお互い了承していたのであれば、あなたの言う通り私が口出しをすることなんてない出来ないでしょうね」


「であるならば!」


「御子息に聞いてみたら良いのではないかしら? 本当に不正はなかったかと」


 そう言われてアルザックの視線がモイなんちゃらに向けられた。


「どういうことだ? モイガン」


 そうそうモイガンね。モイガン。


 モイガンは、焦ったように目をキョロキョロさせて動揺している。


 うん、分かり易いね。


「し、知らない! 彼女が何を言っているのかわかりません。本当です父上」


「と、言っておりますが?」


 明らかに何かある事はわかるのに、アルザックは敢えて息子を追求せずに言葉を返した。


 さすが、貴族様はすっとぼけの天才だからね。揺るがぬ証拠でも無けりゃ非を認めるなんてしないでしょ。


 つか、パリスが依頼したという証言はあるけど、実際証拠は無いんだよね。ブルが殺された相手を見てるかもしれないけど、中身は俺になっちゃってるし。そこんとこレインはどうするつもりなんだろう?


「言い逃れは出来ないわよ。邪魔なブル・ドッグを暴力を以って排除しようとした。その事実は揺るがないわ」


「なんのことかわかりかねますが、何か証拠はお持ちなのですか?」


「……今は(・・)無いわ」


「ふふ、それではただの言い掛かりでしょう。今回の件は問題とさせていただきますよ」


 勝ち誇った表情になるアルザック。


 だが、レインに動じた様子は見られない。


「……そう、良いわ」


 そう言ってレインは一枚のカードを取り出した。


 【SR】の【トラップカード】、【踏絵ステップジャッジ】。


「このカードはイーヴィル家が【実装】によって作りあげたオリジナルよ。カードバトルでは、あまり使い所の無いカードだけど、こういった場面ではとても便利なのよ」


 レインが徐にカードを発動させる。


 すると、アルザックとレインの間に一枚の絵画が作り出された。


「【踏絵ステップジャッジ】。これは罠を踏んだ相手に、使用者が問い掛けを行うことで効果を発動させる。無実を主張するのなら、その罠を踏みなさい」


「お、おいそれと効果のわからない【トラップカード】を踏めるわけがない!」


 モイガンが声を荒げた。


 だけど、レインは一向に態度を崩そうとはしない。


「そのカードの効果は委員会にも認められているわ。今、踏まないというのであれば、審問会で問い正された際に踏むことになるでしょうね」


 尚も躊躇いを見せるモイガン。


「これは慈悲よ。ブルがあなたには興味が無いようだから、私たち【黒のウンエイ】は、この場で罪を認めればこれ以上追求はしないと言っているの。まあ、あくまでも追求しないのは、私たちだけという話だけど」


 ……すごーい。


 あっという間に浸透してる。


 【黒のウンエイ】!


 商標登録じゃないけど、委員会には【ウンエイ】で登録してんだから、勝手に名前変えて広めんな!



「……モイガン。その罠を踏め」


「父上!」


「大事にすれば何れは踏むことになる」


 アルザックにそう言われて、モイガンは渋々【踏絵ステップジャッジ】を踏んだ。


 絵画からは光が立ち登り、檻のようモイガンを包み込む。


「では質問しましょう。あなたはブル・ドッグ殺害に加担、或いは主導した。『はい』か『いいえ』で答えなさい。もし、嘘をついた場合、光の檻があなたを八裂きにするから気を付けてね」


 ビクリと震えるモイガンは、暫く沈黙した後、己の罪を悔しそうに認めるのであった。


 めでたしめでたし。

読んでくださりありがとうございます。


前の雨の日、靴に水が染み込んで来て嫌な思いをしたので靴を買った。

そして、今日から使おうと思っていたらなんと雨。


おろし立てで雨なのは嫌だったので、結局古い靴を履いてしまった。


この気持ちわかるかな?


わっかんねえだろうな〜

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