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【131】ご一緒にどうですか?

 メロディがフェリちゃんに手招きすると、フェリちゃんは溜め息を吐きながら俺の席までやって来た。


 スカートの裾を掴んで恥ずかしそうにしてる姿がめちゃんこ可愛くて、俺の尻尾はビンビンに反応している。


 あ、いや。


 尻尾ってのは比喩表現であって、男子に付いてる前尻尾の事じゃないからね!


「どうにゃ? ブルの言う接客用のメイド服はこんな感じかにゃ?」


 なるほど。どうやらこれは試作品らしく、俺に見せるためにフェリちゃんを着替えさせたようだった。


 嫌がるフェリちゃんも、お店のためとなると断れず、その愛らしい姿を俺の前に晒す事になってしまったと。


 珍しい服装ととんでもない可愛さの為か、他のお客さんからも注目の的である。


 おい、お前らはジロジロみんじゃねえ!


「ブルやお客さんの反応を見るに、仕上がりは上々みたいにゃ」


「うん、凄く良いね。ただでさえ可愛いのに、想像を絶する可愛さになってビックリだよ」


「なっ! かわ……てめぇ何言ってんだよ!」


「素直に褒めてるんだよ。普段からとびきり可愛いけど、メイド服で更に磨きがかかってるなって」


「このっ! てめえに言われても嬉しくねえ!」


 そう言いながらも、フェリちゃんの尻尾は左右にぴこぴこ動いていた。


「いつから始めるつもりなの?」


「ひと月ぐらい先にゃ。お店の改装も予定してるから、お店はしばらく閉めることになりそうにゃ」


「そうなんだ。楽しみだけど、その間ここに通えなくなるのは寂しいね」


「ブルは良いやつにゃ。閉める前に改装についても色々意見が欲しいにゃ」


「良いよ。形が決まったら、少し口出しするぐらいしかできないけど」


「じゅうぶんなのにゃ!」


「つーか、てめえが余計な事言った所為で、俺の仕事がなくなるだが!」


 満足気なメロディと違って、メイド服のフェリちゃんは機嫌が悪くなった。


 あ、改装してる間はアルバイトが出来ないんだ。


 お店側は利益を見越してやるから良いけど、稼ぎたい個人からすると死活問題だよね。


 知らず知らずに、俺はフェリちゃんの生活を邪魔してしまったわけである。


 そうなると責任はしっかりとらなくてはいけない。


 なんたって可愛いフェリちゃんのためである。


「じゃあさ、俺と一緒に闘士のクエスト受けない?」


「は? ボンボンのてめえと違って、闘士になれるほどカードを持ってねえよ!」


 あー、そうなんだ。


 パリスが平然と【SSR】とか出して来たから、他の生徒もある程度はカードを持ってるのかと思ったけど、必ずしもそうじゃないみたい。


 話を聞いてみると、学園の卒業生は普通、お金を貯めてカードを購入するまでの間、闘士のアドバイザーとして仕事を貰うみたいだ。


 学園で学んだ知識を基にデッキ構成を考えてあげたり、どのモンスターが何処に生息しているか、そのドロップ率はどのくらいなのかとか。


 言ってしまえば、闘士用の攻略サイトみたいな扱いをされてそこで金銭を得るのが一般的だそうだ。


 最初からカードを持っている生徒もいるから、必ずしもそうじゃないみたいだけど、奨学金やカードの購入資金などで一端の闘士になる為には、それなりのお金がかかる。


 まあ、普通に薬草探しやドブさらいをしてても生活するのは大変だろうし、生活がギリギリじゃあカードも仕入れられない。カードがなければモンスターとも戦えないから、ドロップも期待できない。


 俺と違って【LG】を持ってないみんなは、結構苦労してるみたいだった。


「じゃあさ、フェリちゃんのカード集めから始めようか」


 俺がそう言うと、フェリちゃんとメロディは顔を見合わせて首を傾げた。


「そのカードを集めるのが一番大変な作業なんだが?」


「集められるところまで行くのが一番の難関にゃ」


「俺と一緒に一回クエスト受ければ、安い【R】ぐらいだったら稼げると思うけど?」


「Hランクのクエストに、そんな稼ぎになるもんなんかねえよ」


「俺はGランクだから、簡単な討伐系も受けれるよ」


「はぁ!? 既に闘士登録してんのかよ!」


 あれ? 言ってなかったっけ?


「いや、Gランクだとしても、そんな稼ぎにはならねえよ」


「じゃあ、デッキも揃ってるからFに上げて貰うよ」


「さも当然のように昇格出来ると思ってるとこがムカつくんだが!」


 どーすりゃ良いのさ!


「取り敢えずワタツミがいるから、低ランクのクエストで何か起きる事なんてないから大丈夫だよ」


「てめぇに襲われるかもしれねえだろう!」


 えー、さすがにそれは……あり得るー!


 初対面で抱き着いてくる男ですもんね! 俺が女だったら絶対お断りですわ。


 くっ、俺は初手で失敗していたのか!


 俺がぐぬぬと唸っていると、メロディが口添えをしてくれた。


「フェリナス、行って来るにゃ。ケモケモ喫茶の為に犠牲になるにゃ」


 メロディさん。それってフォローしてくれてるんだよね? 犠牲になるってちょっと酷くね。

読んでくださりありがとうございます。


コーヒーは毒にも薬にもなるらしい。

だが、毒の部分は遺伝的に分解出来る遺伝子を持った人間がいるようだ。

それも42%の確率で!

選ばれし42%の人間にとってコーヒーは良い効果しか生み出さないらしい!


これ豆な! コーヒーだけに!

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