表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/204

【125】決闘開始

 決闘で使いたいからカードへ戻って欲しいとお願いしたら、ワタツミはツクヨミやセンと違って素直に了承してくれた。


 だけど、出来る事なら側でお仕えしたいと言って【蜃気楼】というスキルを見せてくれた。


 【蜃気楼】は、水の幕を張って光を屈折させることにより、幻影を生み出すスキルだった。


 当人の姿を視界から消し去る事も出来るようで、これを使用していれば人目にもつかないし、召喚する際に姿を現せば違和感もない。


 そんなスキルを見せつけられて、真剣な表情で訴えられてしまうと断る理由は浮かばない。


 俺はワタツミの提案を受け入れ、カードに戻すのではなく、隠れてもらうかたちをとる事にした。


 ツクヨミやセンも我儘を言わないで、ワタツミみたいに色々提案してくれれば、俺も納得するんだけど……。


 いや、二人は二人で俺が強行策に出られない、ギリギリのさじ加減がわかってるのかもしれない。


 ツクヨミはあほみたいに可愛いし、センはモフモフでおっぱいが最高だ。


 自分の長所を生かして結局は、カードに戻らないような結果を引き出していることから、ワタツミも二人と変わらないのかもしれない。


 それと、【LG】たちだけなく、レインもなかなか強かだった。


 【LG】が欲しいと可愛くお強請りして来たのだが、俺が曖昧な言葉を返しただけであっさりと引いたのだ。


 【LG】が【実装】出来るなんてわかったら、もっとしつこく迫ってくるかとも思ったんだけど、どうやら、相手が不快になるラインをわきまえているみたいで、あの日以来【LG】が欲しいなんて口にしてこない。


 内心はともかく、一先ず言質を取って黙って待つスタイルらしい。


 俺的にも好感が持てるので、もっと仲良くなったら【実装】してあげても良いかもしれないと思っている。


 そんなこんなで、初日と変わらない三日間を過ごした俺は当日を迎え、間も無くパリスとの決闘が開始される。


 決闘は学園の闘技場で行われる。


 闘技場とは言っても、コロッセオみたいに観客席があるようなところじゃなくて、普通に校庭の一角である。


 魔法カードや召喚モンスターを使用出来るようにと、広く整地されたその場所は、大きな丸い円状のラインがひかれているだけで変わった物は何も無い。


 ただし、俺がその場所へ辿り着くと、既にギャラリーが集まり始めていた。


 放課後は各々やる事があるはずなんだけど……つか、決闘の情報はどこから漏れたんだ?




「ブル君、頑張ってなの!」


 パリスよりも早く到着して暇そうにしていると、委員長が激励にやって来てくれた。ディーナは無双部で、セレナとファイツはアルバイトがあるから観には来れないらしい。


「ありがとう委員長。でもさ、委員長は同じクラスだからわかるけど、他の人はどうやって今日決闘があるってわかったの?」


「決闘の情報は掲示板に張り出されてるの。決闘がある日は、校庭の使用に制限がかかるから、事前に周知されるの」


 ああ、なるほど。掲示板なんてあるんだ。


 通りで、学年の違う生徒たちもいるわけだ。


 因みに学年が上がると胸にバッチを付ける事になるみたいで、一学年はバッチ無し。二学年は一つ、三学年は二つと、進級する毎にバッチが貰えるらしい。


 全体的には、バッチ一つと二つの生徒が多いみたいで、三つある最高学年の生徒は見当たらない。


 周りを見渡していると、俺の視界に青白いモフモフの毛並みが目に留まった。


 アレは! フェリちゃん!


 俺と目が合うと、フェリちゃんは露骨に嫌そうな顔をする。


 うん、別に良いよ。あれはツンの部分だからね。なんたってフェリちゃんは、ケモケモ喫茶のバイトがあるにもかかわらず、俺の決闘を観に来てくれているのである。


 これはもう、デレ以外の何物でもないだろう。


 なんだかんだで、俺の事が気になっているに違いない! きっとそうだ!


 よーし、カッコ良いとこ見せるぞ!


 俺が気合を入れていると、周囲がざわざわし始めた。


 パリスが来たのかなと思ってそっちに目を向けると、どうやらスズネちゃんを従えたレインがやって来たようだった。


 レインがやって来ると人がサッと道を開けてそこだけ通路のようになる。


 そんな中、周囲の動きは気にも留めず、レインはラインの外側までやって来ると、スズネちゃんが何処からともなく取り出した椅子へ優雅に腰掛けた。


 この絵面だけ見ると確かに高貴なお嬢様に見えなくもないけど……。


 まあ、レインだしね。


 そうして、開始時間ギリギリになってから、パリスが姿を現した。


 取り巻きを引き連れ、ギロリと俺を睨みつけたあと、一人円の中央に立つ。


 それに合わせて、俺も円の中央へ向かって行ってパリスと対峙した。


 さて、あとは立会いの教師がやって来て開始の合図を告げるだけである。


 開始時刻丁度。


 立会いの教師が俺たちの前にやって来る。


 そして、誰も何も言わない沈黙が流れる中、決闘開始の合図だけが静かに告げられた。

読んでくださりありがとうございます。


腕が四本あったらパチンコしながら小説が書けるのにって最近思った。

なるほど、これを物語にすればいいのか!

「異世界転生したら腕が四本になっていた件!」

売れる! 売れるぞ!

あ、パクッても良いですよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ