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115/204

【115】校舎裏で待ってるぞ!

 実は俺、カードの【実装】に成功してるんだ。


 当たり障りのない内容で、そんな事を話したらみんな目を丸くして驚いていた。


 その流れで、ここへ来るまで道中で長馬が襲われ、助けてくれたSランクの闘士と共に仕事をしてお金を稼いだという話をする。


 【実装】したカードが結構優秀だったから、Sランクの人の助けもあって結構な金額を稼ぐことが出来て、遅ればせながらもなんとか学園に辿り着き、入学金の支払いも出来た。


 そして現在に至る。


 うん、だいたい合ってる筈だ。だいたいね。


 そんな感じで話したら、みんなには感心されてしまった。


「ブル君は凄いの! 私だったらのたれ死んじゃうの」


「その状況だと、無双部の私でもキツイかもね」


「ええ、委員会か教会に助けを求めちゃいますね」


「さっすがブルー、心の友よー」


 黙れジャイアン! いつから友になった!


「まあ、そんなだったからね。学園ではのんびり過ごせると良いんだけどね」


「え? でもさ、実戦経験もあるなら勿体無いよ。なんだったらブルも無双部に入る?」


 いや、ごめん。怪しげな部活はちょっと。


「私と一緒にお勉強をするの!」


 え、勉強もちょっと。でも、委員長と一緒だと癒されそうだから、少し引かれるかも。


「私、絵を描いてるんだけど、モデルとかやってくれないかな?」


 それってあれでしょ? 腐ってる奴でしょ?


 ごめなさい。理解はあるけど、その世界に自ら足を踏み入れるのはちょっと無理です。


「俺とアルバイトしようぜー」


 絶対お断りします。


「そんな嘘吐き野郎の話を真に受けるなんてどうかしてるぜ!」


 みんなのお誘いに困っていると、誰かが大きな声を上げた。


 みんなが一斉にそちらへ目を向けると、そこには俺の知らない知り合いらしい男、パリスが立っていた。


「階級も持ってない、ただの貴族であるお前が、一人で学費を用意出来るわけがない!」


 みんなが俺に視線を向けて来る。だけど、俺は嘘を言ってるわけじゃないから、どうリアクションをとったら良いのかわからない。仕方ないので、肩を竦めてみせるとパリスは苛立ちの表情を浮かべた。


「ブル・ドッグ! 話がある、少し付き合え!」


「うーん、つまんなそうだから遠慮しとくよ」


「よし付いて来い、人気の無い場所に……は? なんて言った?」


 いや、耳悪いのかなこの人。いや、でも人の話を遠くで聞き耳立ててるぐらいだし、悪く無いと思うんだけどな。


「つまんない話を聞かされそうだから、遠慮するって言ったんだけど?」


「なっ! お前に拒否権があると思ってるのか!」


 あるでしょ、普通に。


 面倒臭いなと思ってると、委員長が口を挟んでくれた。


「パリス君! 無理矢理はダメなの! ブル君はちゃんと断ってるの!」


「だ、だが委員長! こいつは俺の―――」


「無理矢理はダメなの!」


 委員長に強く言われると、パリスはおどおどし始めた。強く言い返したいけど、なんか言い返したら自分が悪者になるような気がして言うに言えない感じだろう。


 可愛らしい委員長に言われたらそうなるよね。たぶん俺もそうなる。


「と、とにかく! 校舎裏で待ってるからな!」


 パリスは捨て台詞を残して、委員長から逃げるようにその場を去って行った。


「もうっ、強引なのもダメなの!」


 委員長が頰を膨らませてプリプリしてるけど、その場はなんだか和んでしまう。


「ねえ、そういえばフェリちゃんが放課後なにしてるか知ってる?」


 パリスのことは直ぐに忘れて、そういえばと思い出した。野郎のことより、ケモ美人のことの方が何倍も気になる。


「フェリちゃんって、フェリナスのこと? 坂を降ったところにあるカフェで働いてるのを見たことがあるけど……なんで急にそんな事を聞くの?」


「なんとなく? 暇だし職場見学でもしてこようかな?」


「パリスさんとの約束はどうするんですか?」


「約束? 勝手に捨て台詞吐いていっただけだし、放置で良いんじゃない?」


 俺がそう言うと、何故かファイツがすり寄って来る。


「やー、なんか嬉しいねー。ブルは俺だけじゃなくて男子全員に厳しいんだねー。安心したよー」


「お前には特別厳しく当たるつもりだけどな」


「なんで!? 酷くない?」


 ファイツのことはどうでも良いが、良い情報が手に入った。フェリちゃんはカフェで働いてるのか……ってことはカフェに行けば制服姿のフェリちゃんが見れるということである。


 思い立ったが吉日!


 俺は席を立ちあがった。


「ブル君?」


「カフェに行ってきます!」


 俺がキリリと言うと委員長はブンブン首を横に振る。


「放置したらパリスが可哀想なの」


「わかってるよ委員長」


 俺は委員長にグッと親指を立てた。


 別にパリスのところへ行くわけではない。


 そうしておけば、なんとなく意思疎通を出来た感じが出るからである。


 案の定、委員長は勝手に頷いて一人で納得してくれた。


 ごめんね。けど、なんで俺が野郎の為に時間を割かなくちゃならないのわからないんだよね。というか、そもそもパリスのことなんて知らないし。


 そんな感じで俺はみんなと別れて、街へと繰り出したのであった。

読んでくださり、ありがとうございます。


昨日とんでもないことに気が付きました。

エディナ、ペトリーナ、ディーナ、セレナ。

イメージだけでキャラに名前付けてたら、「ナ」ばっかり使ってた。


どうやら「ナ」を付けとけば可愛い感じになると思っているらしい。


仕方ない。もっと増やしてこの失敗を敢えてそうした感じに誤魔化そう。

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