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カニバリズム
手足をもがれた。
彼らは私の手足を愛おしそうにみつめる。食べるつもりなのだろう。怖気がする。
私以外にも手足をもがれている者がいるようだ。既に息絶えている。
不気味な笑み。私はここまでだ。数刻前まで私の手足だったものを刃物のようなもので引き裂く。
彼らは尚も私を見る。
脳味噌。こいつらは、私の脳味噌すら食い尽くすつもりなのだ。
頭に何かを突き刺される。
そこで、私の意識は途切れた。
ああ、と最後に思う。
来世は人間になれるといいな。
ただの蟹が食べられる話。タイトルは駄洒落です。