追放
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「もう、あなたとはやっていけない」
突然の告白に、騎士のアウレリオン・ヴァルドレイはただ茫然と立ち尽くすしかなかった。
「私たちは魔神を倒すために冒険者になったの。未知の迷宮に挑むために生きているの。あなたのように、安全な冒険で満足する腰抜けじゃない!」
そう言うと、かつての冒険仲間は『豚頭の大鍋亭』を後にした。
一人取り残されたアウレリオンは金色の髪を抱え、小さく呟く。
「俺だって毎回毎回、安全な冒険がしたいわけじゃない。ただリーダーとして、メンバーの命を預かる責任を果たそうとしているだけじゃないか」
やり場のない怒りがアウレリオンの中に渦巻くが、すぐにその気持ちは掻き消えていく。
「アイツらにだって、誰と冒険するか選ぶ権利はある……か」
全身の力が抜け、椅子にもたれ掛かり、酒器に手を伸ばそうとしたその時、水面が揺れる。
アウレリオンが顔を上げると、そこには風変わりな男がいた。
金色の刺繍が施されたフード付きの黒い外套を羽織り、首輪や腕輪、指輪などのアクセサリーを全身に身に着け、古い書物を抱えている。机には大きな杖が立てかけられている。
すると、唯一露わになった男の口元が動く。
「騎士のアウレリオン・ヴァルドレイだな? ずっと前から君を探していた」
あっけに取られるアウレリオンだったが、すぐに男に尋ねる。
「……あなたは一体、何者ですか?」
男がフードを外すと、そこには黒くて長い髪の凛々しい青年がアウレリオンを見つめていた。そして、その鋭い眼光の隣には古代の紋章が刻まれている。
「俺の名前はルーク。職業は予言者。君とパーティーを組むため遥か遠くの小さい村からやって来た」
アウレリオンが言葉に詰まっていると、その様子を見たルークは思わず吹き出してしまう。
「予言の通り、君は本当に英雄のような風貌をしているんだね」
♢♦♢♦♢♦
これが、風変わりな予言者とある異才を放つ騎士の運命的な出会いである。
気まぐれに更新していきます。




