第一章
〈 作者も混乱中の登場人物一覧 〉
西国 → チェリア、主人公
南国 → シャオリ、何かをたくらんでいる・・・
東国 → カイル、好戦的
北国 → アヴィ、どんな人物かまだ不明
一部変更した部分あります !
「シャオリ!東国が侵攻してきたってほんと?!」
「ああ、そうみたいだな。・・・チェリアはここで待ってな」
「え、ちょっと待ってシャオリ!」
私は、大陸の西国を治める女王・チェリア。
南国の王・シャオリと会談をしていたところに、好戦的で有名な東国が南国の王城を包囲した、と。
会談室から出て敵を倒しに行ったみんなに驚きつつ、自分を守る結界を貼った。
いま、会談室の中にいるのは、私と私の従者・・・
「・・・あなたは誰?刺客?」
「うーん、半分正解かな?」
「もしかして、カイル?」
「はじめまして、女王チェリア様。カイルで正解だよ。初対面がこんなで申し訳ないけど、君に用があるんだ」
「えっ?」
従者に扮していた東国の王・カイルが攻撃魔法を放つが、さっきの結界で魔法は弾かれる。
「やっぱり、西国で魔法が使われてるって噂は本当だったんだ。」
「っ・・・!」
やばい、やらかした。
西国では魔法を使える国民が多いから戦闘力はあるけれど、黙っていた。
なぜなら、カイルみたいなネジが外れている人が攻撃を仕掛けてくることが増えそうだから。
それが、超秘密の国家機密がバレるだなんて!
・・・でも、まだ大丈夫。
私が魔法を使えることしか分からないだろうし。
「・・・でも、ひと握りだけよ。もっと多くの国民が使えれば、更に発展できるけど。」
「そうか。・・・目的は果たせたから帰るよ」
「えっ、これだけのために?」
「ああ。今は北国が攻撃してきてるからな」
「あ、アヴィから攻撃してきたの?」
「ああ。・・・原因は俺だけど」
「やっぱりあなたじゃない・・・」
「ちょっと、その言い方は酷くない?」
「いや、そんなこと・・・」
そんなことないよと言おうとしたら、会談室の扉が勢いをつけて開けられ、シャオリが入ってくる。
「やっぱりここに!」
「あっ、久しぶり!ちょっとチェリアと話してたんだ。忙しいからもう帰るよ」
「チェリアを危険に晒して・・・」
「チェリアは魔法を使ったよ?」
「「っ・・・!!」」
私が結界魔法を使ったことをばらされてしまう。
「シャオリ、誤解しないで。国のひと握りしか魔法は使えないから。」
「らしいよ、シャオリ。じゃあ帰るわ」
「ちょ、カイル待てっ!」
「チェリア、またね。・・・アヴィとシャオリに気をつけてね」
「ど、どういう意味・・・?!」
魔法を使って、私にしか聞こえないぐらいの声で注意を囁いた。
北国の王、アヴィにも注意すべき理由を聞く前に、カイルは魔法で姿を消した。
「・・・リア、チェリア?大丈夫?」
「・・・ごめん。体調が悪くなったから、今日は帰るね」
「・・・ああ、分かった。気をつけて」
シャオリが頭を優しく撫でる。
吐き気を抑えながら会談室を出て、邸宅の出口へ向かいながら考え事をする。
・・・やっぱり、私の見解もカイルが言っていたことも間違ってなかった。
シャオリは、私がちょろいと思っている。
だから、汚い手で私の頭を平気で触れる!
今回の件はシャオリが仕組んでいたことで、私に直接会って注意を促すために、カイルは攻撃したのだろう。
颯爽と部屋を出て自分を守ってくれる(?)男・・・普̀通̀の̀女̀な̀ら̀恋に落ちていただろう。
・・・でも、私は違う。
見え透いた嘘や世辞には騙されない。
誰かに見とれることも、ましてや好きになることなど、決してない。
だって、私にはあの人が・・・
待たせていた馬車に急いで乗り込み、なるべく早く帰れるようにお願いする。
「チェリア殿下、体調が悪いように見受けられますので、医師を手配しておきます」
「ありがとう・・・」
「もしかして、南国の王の件ですか?」
「・・・ええ。後で詳細は話すわ」
「かしこまりました」
とにかく、今は急いで自国へ帰らないと。
急いで帰っているチェリアを見ている男に、チェリアは気づかなかった。
「ああ、愛しのチェリア・・・。あんな男なんて忘れて、早く僕のところにおいで・・・」
その男はチェリアを見送った後、東国の王に荒らされた王城を掃除するよう執事に命じるのであった・・・。
まだまだ執筆中ですが、溜まり次第投稿します !
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