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プロローグ
人生は、選択の連続だ。
だけど、その選択を、決して間違うことなく生きていけたら、どんなに素晴らしいだろう。
例えば、ファミレスでお昼を食べる時、唐揚げとトンカツ、どっちを食べるか迷った時とか?
時限爆弾が仕掛けられたビルの中で、赤と青のコード、どっちを切るか迷った時とか?
はたまた好きな女の子に、告白をするか、しないか……とか?
大なり小なり、人生は選択の連続で、人は皆、その選択を繰り返しながら生きている。
だけど、この物語の主人公は、決して選択肢を間違わない。
なぜなら、彼には『矢印さま』が憑いているから。
これは、人生の岐路に立たされた時、絶対に間違った選択をしなくてすむ男子高校生・矢神 皇成が繰り広げる、平凡で最強かもしれない日常のお話です。