居場所/壱
——なんだろう、パチ、パチ、って、音が聞こえる。
暖かい。
羅衣は、ゆっくりと瞼を開いた。
幾何学的な模様が動いている、とまで見える木造の天井と、距離をあけての対面をはたす。
——ここは……どこかの屋内なのかな。
上体を起こし、居間らしき室内に視線をめぐらせる。
歩いて五歩ぐらい離れた場所には年季の入った暖炉があり、ちいさく音をたてて薪が燃えていた。いやしかし、火や木炭の近くにいることで、人はこんなにも安心感をいだこうとは。
雪山に行かないとわからなかったのなら、人間、人生で一度くらいは遭難するのもいい。
当然見覚えのない所だ。少年は清潔で柔らかい寝具に寝かされていたらしい。それは部屋のかどに備え付けてある台に、布団(に、似た物)が乗っている家具のようで、あちこち触ってみながら、こんなのがあるのか、と目を丸くした。
記憶は穴だらけであろうとも、自分は、畳に布団を敷いて眠っていたと思うのだが……。
ふわふわの白い敷布と枕に体重を預けて、長らくのんきに眠っていた、そんな体感だった。
少年は黒い長着ではなく、裾も袖も余る、青い上下の衣服に着替えさせてもらったようだ。
天井の高い、広い部屋。
木を組み合わせた四角い机がある(羅衣の身長で測るなら二人分)。食卓に使われているのか、食器、筆、燭台に立てられた蠟燭から木彫りの動物まで、様々な物品が置いてある。
複雑な形状の三脚椅子が、三脚。それらの脚と床辺りを、薄紫色の光明が照らしていた。上の白い明かりはともかく、仄かな紫の光は羅衣にしてみれば馴染みのない光色だったのに、不思議と違和感は生じない。
その光源は壁や机に取り付けられている、球根でもない物体の内。細く曲がっている木の棒が、幾重にも折り重なり球体をなしていて、中央には儚げな紫の炎がゆらゆら踊っていた。
——すごい……、おおきくなって、ちいさくなって、また——……、生きてるみたいだ。
なんというか、すごい。
どういった原理なのかさえ理解できずとも、目新しい事相に羅衣の心も踊りだしている。
きょろきょろ部屋を見回していると、カチャリ、どこかの鍵があいたらしい音が耳に入る。
まをおいて、話し声と足音が聞こえてきた。
この家の住人が帰って来たのだろう。ここで不安がないといえば嘘になるけれども、体にはこのように異常ないのだから、(最悪の事態までは考慮せず)楽観していればよい。
そうはいっても、どきどきと鼓動する心臓のうるさいこと。顎を引いて、部屋奥を見つめる男子は、横に開いた戸からひょっこりのぞいた狐色——縦長の耳と髪に目をしばたかせた。
「まあ! よかった。目を覚ましたのね。体はもう平気ですか? 痛いところはない?」
花が咲いたかの如き満面の笑みをうかべた女性は、どうやら羅衣の体調を気遣ってくれているらしかった。50代前半かもっと若いかもしれない——笑顔がとてもとても似合う彼女の美は、老いを物ともしていない。
麻の生地らしき、長い茶色の衣服。自分の心窩にも付いている服の釦が前をとめていた。
話がしたい。あえなきことと心していても、如何せん会話が不自由だといじけたくもなる。
——そうだった。
この人は、あのときの……。
今更ながらに彼は、これまでの出来事をつくづく脳裏に蘇らせた。
雪山で一人、途方に暮れていたこと。
目の前の女性を襲っていた『毛玉』に、死んでしまえと殴り掛かったこと。
その毛玉を反撃さえ許さず成敗したこと。
——その後なんやかんやあって、勝者は空を飛んで、大きな樹に激突して——……。
「……よかったです。あなたが無事で」
羅衣もまた、ほほえんで言った。
きっと彼女にも、己の言葉はわからないと思う。それでもこの感情は伝わったはずだ。
果たして彼女は、両目を綺麗に潤ませ膝を付くと、羅衣の手を握りしめてから、頷く。
「…………」
羅衣はこちらを見上げる女性に訊きたいこと、知りたいことが次から次へと湧いてくるも、
——……ええっと。
いっとき、無言にならざるをえない。
伝達手段をどうしようか頭を悩ませていたら、もう一人、老人がこちらに歩いて来た。
「おお! 気が付いたようだな。なによりだ」
「ええ、見て。顔の腫れもだいぶ良くなったみたいですよ」
「うむ。うむ」
安心したように破顔するこの男性も、年配者でありながら肩幅は広い。短く刈り上げた髪にがっしりとした体格。おそらく日頃から、力作業に身をおいているのだろう。
女性とお揃いの獣耳と長い尾。穏やかながら真剣な眼差しで覗き込まれる。
二人の頟には、共通の模様があるのだと気付いた。紫色のそれは、みようによっては手が届きそうな例の光源(紫の火)を表している——象形と見受けられるが、そうであっても、
(この状況で、おでこばかりじっと見つめるのはどうだろう)
少年は思い直し、老人の傷痕はしるそれから、下の奇麗な本紫色の両眼に目線を下げる。
正面の男性も、己の怪我を気にしてくれているにちがいないが——……。
なんとも。いっては悪いがおちつかない。
少々居心地悪そうに体を揺する、羅衣の複雑そうな表情を見ると男性は笑った。
「はは……。いや、すまない。——さて、お腹はすいていないか? 儂らは今から……夕飯にしようと思っていたのだ」
そう言って、左手に持っている木の篭を左右に動かす。羅衣の目玉も釣られて左、右。
そのなかにあるのは、いい匂いの大小様々な。
「パン……?」
「! ああ、そうだ。——そうか……! トート語、……いや、この場ではまだいいだろう。つうじる言葉もあるようだな。これは重畳。きみも疑問はたくさんあるだろうが、ひとまず食事だ」
立てるか? 男性は羅衣にも意味が伝わる言葉でそう尋ねて、手を差し出した。半ば無意識
にその大きな右手を握ると、ごつごつとした胼胝に意識がいく。
(どうやら、命を拾ったみたいだ)
羅衣はようやく緊張をゆるめた。なにせ、遭難していたときから気を張り続けていたのだ。
これまではいずこに隠れていたのか、どっと疲れが総身におしよせる。
つい今しがたまで眠っていたというのに、もう一度横になれば、またすぐに眠りに就ける、なんて妙な自信があった。
裸足の足には、用意されていた踵のない上履きを履かせてもらって(スリッパとよぶらしい)、毛布を上げるとおもむろに寝具から降りる。
軽度の立ち眩みによろめき、二人に肩を支えられた。花のような香りに、彼の首が傾く。
ぐうっと伸びをすると、背中や腰がコキコキと鳴った。
それと同時に空腹も自覚する。何日寝込んでいたのかは定かではないが、記憶喪失とは厄介なもので、以前は何を食べていたのか、こんなことすらも忘れてしまうのである。
ご馳走してもらえるなら、これほどありがたいことはない。
しかし、まずはそのまえに。
「——あの……、お手洗いを貸してく、——もらえ、ないでしょうか?」
生物は、切羽詰まると思わぬ力を発揮する。
羅衣の困り顔と身振り手振りで、二人は男子の要求をおおよそ理解できたらしい。
(会話できなくても、思いは伝えられるんだ)
危機をのりこえた少年は、満足げに首を縦に動かす。
実際には、自分の情報伝達能力が、というよりも、夫婦はこの表情で悟ったようなものとはいえ、相手に伝えようと試みなければ意思の疎通は図れなかったのだから、これで問題なし。
場所を訊き、洗面所まで行こうとするも、掃除がよくゆきとどいた板床に脱げたスリッパを置き去りにしてしまった。二度。基本、足指に少し力をいれていないとすぐ離れていくのだ。
少年が着ているぶかぶかの青い服は、上はともかく下の——両脚を通して穿く——ズボンが問題だった。尾の大きさで調節させる意図からか、着用者が後ろの一部位を細い紐で固定する特別な衣服らしく、脱ぐにも穿くにも苦労した。水を流そうとうろついた、ここ、羅衣ならば両腕を伸ばせる手洗い場の便座は小さな切り株に見え、尾骶骨より上部に薄い板、凸の曲線(木の梁にしては場所がおかしい)が、背凭れでもなかろうに——背骨に当たりそうだった。
——あれって、尻尾を、こう——……。
やめよ、なんか失礼だし。
少年が、(もっか居場所は不明な)着物の下に穿いていた、ズボンだか下着だかわからない七分丈の真っ黒衣服には、こんな紐はとおっていなかっただろう。
帯よろしく胴で固定させるべく、夫婦はベルトという道具を貸してくれた。使いかたはこれで良いはずだ。上から巻いただけの不格好さは拭えまいが、文句などあるわけがない。
下着は以前から履いていた物らしい、短い黒のゼトンだ。と、男性から名前は聞いていた。
蛇口を捻って(これもなんとかという樹木が用材か)水を出すと、橙色の石鹸でしっかり両手を洗う。汚れがどこにもないと、しぶきが僅かでも洗面器外へ溌ねないよう慎重になる。
紫の火が室内に灯っているのは、目にとめていながらも依然現実感がない。冷たい水で顔も洗って嗽をすれば、ようやっと目が覚めた、そう感じられて気分がすっきりした。
手拭いをもとの場所に掛け直した、これをはたして手拭いとよぶのか確信がもてない羅衣。背伸びの必要な位置にある、壁に填め込まれた丸い形の鏡で何げなく自身の容姿を眺める。
あの激闘を越えて……想像よりも痕は目立たず、腫れもほとんど引いて、折れたと予感していた白い歯も全部歯茎に引っ付いており、あとは歯並びも、昔を忘れたが良いままだった。
案じていた顎骨のずれも、念入りに見て触って点検済み。別状はないと自身に納得させる。
己の顔など別段興味もありはしない。が、彼が着眼したのは、鏡を直視する二つの眼球だ。
朱い。
だからどうというわけでもなく、ただ漠然と思う。
——俺の目は朱いんだ。
なぜだろうか、たったこれだけの事実に嬉しくなったのである。
羅衣が居間に顔を出すときには、老夫婦がすでに食事の準備を始めていた。てきぱきと動く彼らなら、料理にとどまらず家事全般における役割分担もできていよう。現に、とても手際が良い。
その背中を見ているだけでも、二人の仲睦まじさがこの家に優しい印象を与えていると窺い知れた。もうなん10年もずっと……、夫妻はあのように並んで、同じ時を重ねてきたのだ。
(お二人は鴛鴦夫婦なんだな)
ちょっとでもお手伝いできないか、ぼさぼさ頭は考えて、後ろをうろうろ、手をぶらぶら。
そんな子どもに二人は優しく微笑して、座って待っていなさいと椅子を指差すだけだ。
恐縮するが、今の羅衣にできることはほとんどない。紫の光源へ顔を近付けてみても熱さを感じない発見に驚いたのち、三脚の椅子に座って勝手に主張する腹部を押さえる。
しばらく待つと支度が終わったらしい。とにかく彼の食欲を刺激する、パンの香ばしい匂いに鼻孔を擽られた。選んでいいのなら、あの大きいパンを食べたい、厚かましく期待する。
赤い鍋掴み(女性用に見える)というのをした男性が、石で作られていた容器を食卓中央の五角形——鍋敷きにどんと置いて。
こちらを一瞥してから悪戯っぽく笑うと、勿体振るようにして蓋をあけてくれる。
少年が身をのりだして覗けば、ぶわり白い湯気をたてる、とろとろに煮込まれた料理が目にとびこんできた。美味ぞ、食べてみろ! なんて、料理自ら彼に勧奨している凬であった。
——おいしそう……。
羅衣は我知らず、唾液をコクンと飲み込んでいた。
「これは、グーロアといってな。儂ら種族の伝統料理なのだよ。肉や野菜を、牛獣シュププの乳やバター、小麦粉などをいれて煮込むのだ。香辛料の味付けは薄いかもしれんが……、寒い冬にはまっこと旨い。ぜひとも、きみに食べてもらいたい」
グーロア。グーロア。羅衣はそう、覚えるように料理名を唱える。
女性はよく焼けているパンを皿に切り分けながら、羅衣にいきいきと話しだした。
「あなたが唯一作れる料理ですものね。うふふふ。ねえ、聞いてくださいな。この人ったら、今朝から君のために張りきって作り始めたのはいいけれど、慣れない料理に苦戦して、途中で材料が足りていないのをやっと察したみたいだったの。そうしたらね、この人『しまったー』なんて頭を抱えて、急いで近くの」
「ミラ。そこから先は蛇足だぞ……」
蝋燭の火だって元気にさせるような——彼女のあかるい笑い声が食卓に弾ける。
二人は話す言語をかえてくれたらしく、羅衣にもなんとなくだが話の内容を理解できた。温かい夫婦の団欒は心を和ませてくれる。強いてそうしようとせずとも口角が上がる。
「さあ、食べよう。きみも腹がすいたろう」
「あら。ごまかした」
数分で、卓上には透明な水差しと、人数分の硝子の器(訊けばグラスという)が載った。
それだけではなく、容器につぎわけたグーロアに、焼きめが付いたたまらない匂いのする
パン、緑、赤、黄色の野菜の盛り合わせ。
これには少年も笑顔になって「わぁっ」と感嘆する。
二人も席に着いた。両手を同じように肩に、頟に。彼らのこの挙動ときたら、向かい合って注目したのに一糸乱れぬものであった。前腕を顔の縦と平行に上げて、男女は目を閉じた。
「「我らが神。キテオン乃神。煌炎従えし幻炎神よ。本日も滅厄なく、健やかにあります我らを見守り続けてくださること。そして安らかなる日々の、恵みに、心より感謝いたします」」
(お祈り、みたいだ)
彼らにとっては食前の挨拶らしい。それなら、と羅衣も姿勢を正し、彼らの真似をしてそれぞれに触れると、袖をまくって出した両手を合わせて。
「いただきます」
と、言った。
❂❂❂
食事中は静かだった。
静かといっても、三人の飲食の場には、顔合わせ当初のどこか気まずかった沈黙はない。
羅衣はとうに会話をしなくなった。もっさもっさとパンを口に運んで、グーロアを味わい、喉に流し込む。動作が固定されて、ここまでくると坦々とした作業でもこなしているようだ。
最初こそ、子ども用でない、少々使いにくい大きさだった木製のスプーンですくって食べていたのが、今では『行儀なんて知らないです僕』とばかりに、皿に口を付けて啜っている。
(よほど、すき腹だったらしい)
シュルツとミラは、少年のそんな食べっぷりがほほえましく、食欲には目尻を下げていた。
——無理もないよなぁ。
この子は、およそ2日間も寝込んでいたのだ。
シュルツはその節を思い返していた。
あのあと。
自宅までシュルツが息急ききって、彼を背に乗せて帰って来た。だのに、30分は経過していたその閒、少年の体温は急激に低下しており、玄関にて服を脱がそうとも目を覚まさない。
最悪、凍傷や、なんらかの病気に罹ってしまったのでは、こんな心配しかしていなかった。
天に祈りがつうじたのか、現実には老人の杞憂だったといっていい。
雪で濡れた黒い衣服を着替えさせて、ベッドに寝かせたころには彼の体は発熱し、多量の汗をかくことができていた。暖炉のそばで毛布を何枚も掛けた、理由はそれだけにとどまらず、近くに置いていた——あの得体の知れない黒い荷が、内からじんわりと熱や光を発して部屋の室温を上げるとともに、所有者の体温も上昇させたのだ。翌日には傷が治っていた(家に着くと箱はこの状態になって、両手に持ったシュルツは暑いやら寒いやらで混乱しそうだった)。
狐火照明とは異なり、尙御霊にて灯す光明ではない。薪を燃やす火の熱とも毛色が違う。
1日經つと顔の腫れが引いていたゆえ、いつかしら漆黒に戻っていた箱は、洗濯した彼の衣服と合わせて二階のあき部屋に保管している。それ以降、熱も白光も放つことはなかった。
(まず、あれが『神器』なのは明白だろうな)
少年の首元の汗を拭きながら、自身も汗ばむシュルツは看病时、そう推測していた。
神器。種神が生みだした『種族』に祝福を与えるように、神々が物体に加護を授けたことでその恩恵に与った宝器。神学者らのあいだでは、それらは持ち主を選定すると囁かれる。
裏付けになるかは別にして、シュルツが黒い荷の肩掛けを外す目的で触った折、ぴりぴりと静電気が流れたかの如く刺激がはしった。あたかも少年以外の手を拒んでいるようだった。
——まさか、実在するとは……。
看病を始めたころは気が気でなく、これ以上悪化する際には薬師を——バニラをよぼうかと悩むも、傷の回復目を見張るほど早く、これなら、あとは民間の薬で十分、こう判断した。
——この子はきっと、儂ら種族とは根本的に、体質から何から異にしている。
食事にむちゅうな少年の、前髪の下に目を向けても。
肌色だけ。
この世界に生きる『人』は、例外なく種神の奇蹟によって誕生した祖先の血を引いている。男神、女神問わず、主神には生命を生みだす貴い御業、『命の権能』が有るという。
民族間の相異なく、皆(産まれたそのときから)頟に各々(おのおの)の主神の紋様、『神紋』を宿す。加護を与えられた確かな証明だと周知されているそれは、老夫婦の頟にも、本紫の渦巻く狐火——主神テテライヤの神紋として存在する。
(この子のでこには見つからない)
万一、種族が神紋なくして生まれ落ちれば、出生は哀切な大事件として書に記されよう。このほど資料をあらいなおしていた男は、従前にも、キテオンにそのような赤子が誕生したという伝承、記録ともに知らなかった。もしこれが迷心深いあの民族ならば、天が見捨てた『忌み子』と決め付けるばかりか、恐らくすぐにでも手にかけてしまうだろう。
されどシュルツには、そんな凶行なんて頭の片隅にもうかばないこと、いうも更なり。
——この子は神器に選ばれた少年であり、理性の標徴、赤血めぐるともがらであり……。
夫婦『二人』の命を救ってくれた相手。返しきれない恩義を受けたのだ。
——しかし、思いもよらなかった。
まさかこのような日が。
(けれども、ほぼ確実に)
ぱんぱんに膨らんだ少年の両頬。喉に詰まらせたのか、苦しそうに机をぺしぺし叩いている。クロワッサンを二口で食べきろうとして、それでいて目算は外れていて、ああなった。
あらあら、たいへん! ミラが水の入ったグラスを持って、机を迂回しつつ駆け寄った。
——この子は、『人間』だ。
神紋のない前額に垂れ流しの魔力、『定人』の耳の形、容姿……、伝わっているとおり。
過去、伝説に生きた男もそうであった。天下——徒環星ではない、別の星で誕生した生命。
善行か悪行か、はたまたどちらもか、いずれのみちを歩もうと、時代の転換期に現れて。
世界に変革をもたらす。
『来訪者』との、邂逅の夜であった。




