清水千夏
冷えたアイスティーも氷が溶けていて目の前には、髪は茶髪で白い綺麗なコートにハートのピンクでピカピカなネックレス見た目は令嬢。心当たりがありませんでした。見知らぬ令嬢は、まだ私を見つめている。
「あ、休憩中にごめんね。私の事覚えてないかな?清水千夏。連絡ないし、心配したよ。」清水千夏という名前に頭の中で危険アラームが鳴った。
清水千夏(昔のあだ名は、太陽聖人)すごく行事ごとにあつく、太陽聖人(清水千夏)はリーダー的存在だった。女の子というよりは男の子みたいな太陽聖人は、男子からも女子からも恐れられていた。
なぜ、私の危険アラームが鳴ったかというと清水千夏(太陽聖人)からのある言葉で今でも傷ついているのである。 清水千夏(太陽聖人)との出会いは、中学校2年の時同じクラスになったのがきっかけであった。
私は、まだ友達付き合いが出来ていて話しかけたのも私からだった。清水千夏(太陽聖人)に興味があった。清水千夏にしかないものが私の目に入ったのだった。
清水千夏と好きなものが同じで、話しかけたその日からすごく仲良くなっていた。仲良くなってから体育祭という中学校では一番あついイベントが始まった日、私は清水千夏を避けるようになった。
清水千夏があつい人間で本気なのはわかっていたがあの言葉には私はひどく傷ついてしまった。
その時のことはよく覚えていた。
体育祭練習が終わり、教室で着替えていた私と清水千夏。清水千夏が私をジーっと見ていた。
「みずき。言いにくいんだけど言ってもいいかな?」清水千夏の言葉に顔をあげた。
「素直に言ってくれるのは嬉しい。」清水千夏は、うつむきながら小さな声で私の目を見て言った。
「みずき、体育祭嫌いなのかわからないけどもっとあつくというか明るくできないかな?必死なのかただやる気ないのかわからない。私は本気で勝ちたい!」清水千夏の言葉に私は、今までの頑張りを否定されたように思った。
なにも言葉が出なくなり、沈黙してしまった。
「私は、楽しく出来ないならやって欲しくない。無理しないで欲しい。」清水千夏の顔も声も見たくないし聞きたくなかった。私は、おもいっきり机を前に押し出し前にいた清水千夏を突き放してその場から逃げた。
涙が止まらなくなり、走りながら涙を制服で吹きながら遠く遠くへ向かって行った。清水千夏を思い出すだけで涙が出てきて胸がくるしくなっていた。
体育祭を嫌いなわけがなかった。
運動は苦手でみんなに合わせるので必死だった。そんな必死になっていたのに清水千夏の言葉で私は、体育祭を欠席ししばらくの間学校へ行けなかった。
清水千夏という人間を拒否し始め、それから友達を選ぶように自分と似たような人と付き合い始めたのだった。