(5)
区切りが悪いのでもう一話更新。
◇ ◇ ◇
ガタン、と大きな音をさせて椅子に座り、机に突っ伏す。周囲も皆、似たような状況だ。
「畜生!何だってんだ!」
「俺……俺の……目の前……で……」
「ううっ……ううわあああああっ!」
いきなり現れたモンスターをどうにか退治したものの、どれだけの死者が出たか、数える前に心が折れてしまった。
全員が自分の不甲斐なさを罵り、絶望し、泣き喚く。厳しい訓練を受け、鍛えてきた隊員たちでも、さすがに今回のモンスター出現は堪えた。
生き残っている中で一番階級が高い者が、ダン!と机に拳を叩き付け、次に自分の両腿をパン!と叩いて立ち上がる。
「全員起立!」
数名がどうにか立ち上がる。
「全員起立!どうした!起立!」
どうにか室内にいた全員が立ち上がるが、ほとんどの者が泣きはらした目をしているか、死んだ魚のような目をしている。
「俺たちに……俺たちに出来ることは何だ!」
誰も答えない。
「俺たちに出来ることをするぞ!」
全員身じろぎもしない。自分たちに何が出来るのか、何をすべきか、必死に考えているようだ。
「復唱!」
「……」
「復唱!」
「「「俺たちに出来ることをするぞ!」」」
「よし!着いてこい!」
何かをしていないと、心が砕け散りそうだった。
実は遅筆なので、そろそろ更新ペースをどうするか考えたいと思います。




