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026:トゥレーゼ夏の館

王都のお屋敷でひと心地

 王都の屋敷に到着して数日は、沢山の荷物の仕分けで執事のメイノワールとメイド、料理人達は大忙しです。


 お父様は、翌日には王様のいるお城へ向かって行かれました。ここに居る間は、騎士団勤務になるそうです。どんな仕事をやっているのか知る、良い機会になりそうです。


 お父様に、連れてってもらう約束しましたし。


 夏の住まいは、冬の館よりは部屋の数が少ないですが、それでも四人家族が住むには広いですね。


 レイチェルやロアーナ、リーシャとサーシャの護衛騎士の部屋もちゃんと用意されてます。


 リーシャとサーシャの双子姉妹は、部屋はひとつで良いそうで、希望を叶えて少し広めの部屋になりました。


 お母様とお姉様、自分は変わらず一緒に寝られるように、巨大なベッドを新調したそうです。


 夏仕様なのか、ベッドの天井から薄い布がいくつも垂れ下げられていて、風が吹いてなびくと涼しさが感じられます。


「ユステア、この部屋を見るのだ」


 お父様がニコニコ笑顔で、お母様を招いています。


「まぁ、何かしらー。エルステア、アリシアちゃん行きますわよ」


 微笑むお母様が自分を抱き上げ、お姉様と部屋を訪れると、少し広い部屋に見慣れた形の白い陶器が、中央に置かれていました。


 もしや、これはトイレ?


 ついに完成したのですね。


 蓋は無さそうですけど、まぁ細かい事は気にしないですが、自分が使うにはちょっと半径が広すぎるかも。


「どうだ、これが新しい便器である。ここに跨って用を足すと良いぞ。出し終わった後は、水を掛けてから、このボタンを押すのだ」


 お父様が、床の窪みを足で踏むと、便器の中にあった水が一気に下へ吸い込まれていった。


 おぉ、水洗トイレのような雰囲気ですね!


 これはすごいです!


「これと同じ部屋を、其方達の部屋の隣にも用意してある。用を足す際に使うと良いぞ」

「ありがとう、ディオス。これは臭いも少なくて良いですわ。エルステア、これからはこちらを利用しましょうね。アリシアちゃんも、おむつではない日はこちらでちっちしましょう」


 お姉様は元気に返事を返したので、自分も続いた。けれど、この便器に跨れない気がするんだけどなぁ。


 うーん、とりあえず、おむつを付けない日なんて数えるくらいだろうし、使う時に考えればいいか。


 それよりも、便器が流れる仕組みにちょっと興味があるのですが。


「おとうさま、これをおしてみてもいいですか?」

「おお、構わんぞ。ここを足の裏で押すのだ。やってみよ」


 お父様の大きな足で示された突起物に、自分の足を置いてみる。これを押せば良いのか。


 グッと足で突起物を踏みつけるが、ビクともしない。


 何度も挑戦し、押し込もうとしたのだけど、一行に押し込む事が出来なかった。


 堪らず、お父様を仰ぎ見て訴えの眼差しを向ける。


「ふむ、アリシアでは踏み抜けぬか。少し改良の余地があるな。エルステア、其方も試してみよ」


 お父様の呼びかけに、お姉様が突起物の前に立つ。


 自分は置いていた足を退かして、お姉様に譲った。


「こちらを足で押すのですね。行きますわ」


 お姉様がスカートを少し摘んで突起物に足をかけるとコツッ! と音がして、突起物が押し込まれた。


 その瞬間、ジョバッ! と、勢いよく水が便器の中心に吸い込まれていく。


「おぉ、エルステアは問題ないようだな。ふむ、アリシアが押し込めるよう、少し緩くしてみるか。メイノワール、後でこちらを調整し、それを基準に他も直すぞ」

「かしこまりました、旦那様」


 お父様は、メイノワールに指示を出している間、自分の頭に手を置いて優しく撫でてくれる。


 顔を上げて、お父様を見ると、ニッと口の端を上げて笑顔を見せた。


「心配するな、アリシア。其方も使えるように直しておくぞ。ははは」

 

 豪快に笑うお父様は、自分の前で膝を付き視線を合わせて、騎士団の仕事が終わったら調整すると告げ、メイノワールを連れて部屋を後にした。


 自分の事を気にしてくれる優しいお父様。


 去っていく大きな背中を見送りながら、嬉しさで心がホワッと温かくなった。


 ーー昼食後、お母様のお乳をいただいておむつを交換してお昼寝です。


 メリリア達は、まだまだ片付けで慌ただしく動いているけど、自分が手伝う事は何もないようで、いつもと同じ生活サイクルで過ごしている。


 自分が、お昼寝に入ってからお母様とお姉様は、幼児院の入学準備をするそうです。


 ここでも、お姉様のお役に立てないだろうし……良い子な自分は、大人しく眠る事にして、お母様のお乳を吸いながら目を閉じた。


 温かく甘い匂いに包まれながら、意識が薄っすらと戻ってくる。


 今日のお昼寝も快眠でした。


 まだぼんやりした意識のまま、お母様の胸を手探りする。


 自分の様子に気付いたのか、肌の感触が手に当たったので、そのままかぶり付き突起物を舌を使って探した。


 舌を転ばし這わしていると、隆起した場所に辿り着く。


 そのまま、隆起した場所を目掛けて唇を合わせて吸い付いた。


 むっ? これは、お母様のお乳では無い! この味は……ママ母様ですね!


 そう思った自分は、カッと目を見開き視線を上に向ける。


 視線の先には、細い顎と、桜色の艶のある唇が見え、シュッと鼻筋が通ったママ母様の顔が見えた。


 大正解ですね、自分! お乳を吸いながら、ニッと笑顔をママ母様に向ける。


「おはよう、アリシア。私のお乳の味はいかがですか? まだ、沢山出ますからいっぱい飲んでくださいね」


 自分の笑顔に、ママ母様も顔を下げて笑い掛けてくれた。


 ママ母様のお乳は、お母様と比べるとちょっとだけ薄味。匂いは同じ香りがするので、目を閉じていると吸うまで判別が出来ないのだ。ほんの少しの味の差なので、両方吸い続ける自分にしか分からないかもね。


 ママ母様の、右と左のお乳を均等にいただき、全身に甘い匂いを纏わせた。


「ママははさま、おっぱいありがとうぞんじます」


 しっかりお腹を満たした自分は、お乳から口を離してママ母様にお礼を告げた。口も胃の中も、ママ母様の匂いで満たされ少し息苦しさを感じる。自分の様子に勘づいたママ母様は、優しく背中をトントンと叩いてくれた。おかげで、甘い匂いを吐き出すようにゲップが出て、胃の中がスッキリです。

 

「ママははさま、いっぱいのみすぎちゃいました」

「ふふ、私のお乳を気に入ってくれてありがとう、アリシア。私も少し張りが和らいで助かりましたわ」


 グレイお兄様は乳離れしたから、胸が張ってしょうがないと語るママ母様。どうやら、あと数ヶ月はお乳が出続けてしまうらしい。飲む人がいないと、桶に絞って出して捨ててしまうそうです。


 こんな美味しい物を捨てるなんて、とんでも無い!


「わたしがぜんぶのんじゃいます! ぜんぶください、ママははさま」


 本当に勿体無いと感じ、慌てて宣言をする自分に、ママ母様は目を細めて微笑んだ。


「まぁ、嬉しいですわ、アリシア。私を助けてくれますのね、本当に優しい子ですのね」


 自分でも役に立てる事があるんだと思うと、妙に嬉しく思えてしまう。


「ママははさま、わたしやくにたってますか?」

「ええ、もちろんですわ、アリシア。貴方しか頼れませんのよ。ありがとう」


 ママ母様が優しく答えてくれて、目の前が明るくなり幸せな気持ちが溢れてきます。


 ふふん、自分しか頼れないってママ母様が言ってくれました。こんな身体でも、誰かの役に立っているんだと思うと嬉しくてしょうがないです。


 もうちょっと、役に立ちたいと思い、ママ母様の胸にかぶり付きお乳を吸い出す事にした。


「あらあら、アリシア、そんなにたくさん飲んでしまいますと、お腹がたぷたぷになっちゃいますよ。ふふふ」


 ママ母様たの為なら! この美味しいお乳をしっかりいただきます!


 もう少しだけ、もう少しだけ……そう思いながらお乳を頬張り続けた。


 ママ母様のお乳を吸い続けてしまったせいで、お腹がぽっこり。


 ちょっと押されると、口から溢れてしまいそうです。


 なるべく刺激をしないように、ママ母様にそのままジッと抱きついて休憩する事にした。


「アリシアちゃん、フレイのお乳は美味しかったですか? いっぱい飲んでましたのねー、可愛いこと」

「ごめんなさいね、ユステア。アリシアが私を気遣って、たくさん飲んでくださったのよ」


 いえ、これは自分の意思なので……と何か言葉を出そうとしたら、胸が少し支えてしまい思わず手を口に当てた。


 ママ母様はすかさず、自分の背中をトントンしてゲップを促してくれる。


「アリシアは、少し飲みすぎたようですの。しばらく、私が抱いていてもよろしくて?」


 申し訳なさそうな顔で、自分へ視線を向けるママ母様。ごめんなさい、自分が無茶な飲み方をしてしまったばかりに……ママ母様の役に立っていると思うと、止められなかったのです。少し気分が落ち込んでしまい、ママ母様の胸の下に隠れるように項垂れた。


「もちろんですわ、フレイ。せっかくの機会ですもの、アリシアちゃんをよろしくお頼みしますわ」

「ありがとう、ユステア。アリシア、もう少しお腹が落ち着くまで、ここにていてくださいな」


 項垂れる自分の背中を、ママ母様がゆっくりと優しく摩る。背中を上下に摩る動きには、愛情が籠っているように感じ、落ち込む気持ちが少しずつ絆されていく。


 お母様は、自分の視界に入るように、リフィアにテーブルと椅子を側に置かせて、刺繍を始めた。


 視線を上げるとママ母様、横を向けるとお母様。


 二人がすぐ側にいる事が確認出来て、安心感を覚えた。


 しばらく、ママ母様に身体を寄せながら、ゆったりとした時間を過ごす。


「アリシアちゃん、明後日はエルステアの幼児院の入学式ですから、楽しみしていてくださいね。貴女ももしかしたら通う事になりますのよ。フレイもよろしかったら同席してくださいな」

「ええ、是非、同行させていただきますわ。グレイアスも来年ですもの、良い機会ですの。それにしても、エルステアは大きくなりましたわね。少し見ない間に、お顔が凛々しくなって驚きましたの」


 なんと、明後日ですか入学式は! ふふふ、あの大きな塔が建っている学院に行けるのですね!


 お姉様の制服姿も可愛かったし、祈念式に続いて晴れ姿が見られるなんて!


 幸せ以外の何物でも無いですね!


「ママははさま、おねえさまをいっしょにおいわいしましょうね」

「もちろんよ、アリシア。明日は、エルステアをいっぱい可愛がって差し上げますの、ふふふ」


 ママ母様と微笑みを交わすと、お母様が席を離れて自分の背中の方へ腰掛ける。


「フレイ、エルステアの事まで気にしてくれてありがとう。明日はこの子達を連れて、私からお迎えに上がらせていただきますわ」


 ママ母様は少し遠慮がちな言葉を返したが、途中で口を塞がれ途切れる。


「遠慮はいりませんのよ、フレイ。これは私からの細やかなお礼ですもの」


 お母様に押し切られたママ母様は、今度は素直に快諾してくれました。


 明後日のママ母様のお迎えに、自分も何かサプライズをしたいですね。まだ見せた事の無い、ドレスとか装飾品があるはずです。自分もちょっとだけお洒落して、驚かせちゃおう!


 お母様とママ母様が微笑みながら、会話をしている中、明後日の事で頭を巡らせた。

お隣同士のママ母様が早速来訪。

これからもママ母様のお乳供給が確約されました。

そして、明後日はお姉様の入学式!

アリシアちゃんも同伴です!


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