不幸の手紙 エピローグ
私はしばらくボーゼンとして突っ立っていた。
かれこれ10分くらい経ったのではないか?
…というか、さながあんなにバタバタ走ってもみんな何も反応無いのか……。熟睡しているんだか、まだ起きてるんだか……。
すると、玄関の方からガチャッという音が聞こえた。
私は玄関の方へ向かった。
そして入ってきた人物に声をかける。
「……さな」
さなは走ったあとのように疲れているように見えた。一体何を……。
「せ、晴飛……もう安心して!きっと何も起こらないよ!」
「???」
わかりやすく頭の上に疑問符を浮かべてしまったらしく、さながこれまでの経緯を説明をしてくれた。
どうやら、私の部屋に来る前に、知らない人から電話がかかってきて、その人から私が危ない事件に巻き込まれていると教えられたらしい。
私を助けるには、私が持っていた所謂"不幸の手紙"をさながその人のところに持っていけば、私は助かるという話だった。
「……そういうことなら、私にその人のいる場所を教えてくれればさなに走らせずに済んだのに。」
こういう時に素直にお礼を言えない。ごめん、さな。悪気はないよ。
「ううん気にしないで!でも、晴飛はすぐに手紙渡してくれなさそうじゃん!だからその人も私に頼んだんじゃない?
お礼言ってくれてもいいんだよ!!!」
図星だった。きっとさなの必死さがなければ渡すのを渋っただろう……ていうかなにエスパーなのお前は?
「うん……まあ、確かに。………………ありがとう」
「でしょ!どういたしまして!よく分からないけど、晴飛が助かってよかったよ」
さなとしばらく話をしていたら、まだ起きていたらしいカロが「そろそろ寝てよ~~うるさくて寝れない!」と文句を言ってきたので私たちは寝ることにした。
本当によくわからない出来事だった。
助かってなければ一体なにが起こったんだか……。
「…………なんでまたこんなことに巻き込まれているんだろう……。次は何も起こらないといいんだけど」
そう呟いて、日記を閉じた。
不幸の手紙ラスト。時間かけずに書いてしまった!
次の都市伝説なにがいいかな~