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IKKT×都市伝説  作者: セレナ
第一章 不幸の手紙
1/5

不幸の手紙 part1

ある日、私に1通のメールが届いた。



『今日の23:59までに、この内容のメールを5人以上に送らなければ、あなたの元に不幸が訪れます。』



私はこれを読んで思わず笑ってしまった。


このメールの送り主は、愛称ごりり…もとい”さな”からだった。

あの子がこんなものを信じているというのにも笑ってしまったが、何より______





「今回は随分回ってくるの遅かったかな?まあ5人以上っていったら5人にしか回さないか」





_______このメールを作ったのは、私本人だからだ。




「初めて作った時はどうなるものかと思ったけど、もう大分慣れてきちゃったなあ」




さなが私に送ってきたのなら、周りの人にも送っているんだろう。



「…ふふ」



明日はみんなの様子を確認してみよう、と考え、私は眠りにつくことにした。









次の日

私は目が覚めてから、リビングに向かうことにした。



リビングのドアを開けると、こくめし、いちご、いりまめ、棺がいた。


「おはよーみんな朝早いね」


私が挨拶すると、それぞれが返してくれる。


「あっおはよう」

「晴飛やっぴー」

「おはよー」

「おはよう。晴飛も早いね」


ここは”イカ活”というとあるチームのシェアハウス。

私もこのチームの1人なので、ここに住んでいる。


挨拶のあとはしょうもない雑談をしていた。



「…………ねえ」



と、いちごが何やら話し始めた。



「昨日……みんな変なメール届かなかった?……『5人以上に送らないと』~みたいな……」



この話題が出た時私は笑いを堪えるのに必死だった。

でも私は、慣れのおかげか全然表情には出すことは無かった。



「あー……それって、チェーンメールみたいな感じの……だよね。私のところにもきた」



「最近増えてきたよね、なんでだろ」



「発端はどこか知らないけど、子供の中で流行るとついつい送っちゃって……終わらないもんな」



どうやらここにいるみんなには、誰かからは届いたらしい。

私はこのチームの人に送った訳では無いので、大分大回りをしてここにも広まってきたんだろう。


何も言わないのもおかしいと思い、私も一応会話に参加する。



「なんでこういうのができちゃうんだろうね~」


まあ私とか、こんな思考の持ち主のせいだが。




すると棺が思いもよらないことを言った。




「確かにね……あ、でも自分で作って、回っていく様子みてるの面白いんじゃない?」




核心を突かれたような気がした。というより、棺も私と似たような思考の持ち主なのかもしれない。



「ええ~何言ってるの棺!そんな人ハイカラシティにいないって!」


いるんだけどね。



「まあ、仮にいたとしてもさ……回す人が信じちゃってるのが悪いっていうか、回さなければいつか終わるよね」



「分かっていても、自分の身に何か起こるかもしれないことが嫌なのかな」



「もう遊びのひとつと思ってもいいくらいだよね。起こるわけないと思うし……」



みんな表面上では信じていないような口振りだけど、いざ自分の元に来ると送っちゃうんだよな。



すると、朝ごはんが出来上がったようで、話は切り上げとなった。

まだ起きていないメンバーを起こしてから、みんなで朝ごはんを食べることにした。

不幸の手紙と不幸のメールを間違えたわけではないです。

あってます。

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