桃太郎に対する私見
まず桃太郎はなぜ『桃』という果実をモチーフにされていることを語りたいと思います。
『桃』は古代より神聖なものとされていました。中国では『仙桃』という伝説の果実があり、仙人の果実ということで不老不死の効能があるとされています。
日本の最古の歴史書、古事記でも『桃』は登場します。イザナギがイザナミを黄泉の国から連れ帰すときのことです。よもつへぐい(黄泉の国の料理を食べると黄泉の国の住人になってしまうこと)をして醜くなってしまったイザナミを見てしまったイザナギはあまりの恐ろしさに逃げ出してしまいます。その際、化け物を追い払うときに使ったのは、何を隠そう『桃』でした。このように『桃』は邪気を祓う果実として崇拝されていました。
邪気を祓う。つまり鬼を祓う果実だからこそ、『桃』太郎なのです。
しかしそんな桃太郎ですが、実は古代に起こった戦争が元になっていることは知られていません。
昔の岡山県に興っていた『吉備国』に『温羅』という『鬼』がいました。『鬼』と言っても本物の鬼ではなく、その土地の支配者を『鬼』と喩えることで自分の正当性を主張するためのものでした。実際には製鉄技術のある渡来人だったとされています。
その『鬼』を退治して製鉄技術という『宝』を奪う。これが『桃太郎』の原型になったのです。
その『桃太郎』のモデルになった人物は『吉備津彦命』と呼ばれています。彼は第七代孝霊天皇の第三皇子でした。
『吉備津彦命』、きびつひこのみこと、そしてきびだんご。これは偶然ではありません。『吉備津彦命』の団子なので、きびだんごと呼ばれています。
そして、そのきびだんごは誰に渡されたのか。もちろん知ってのとおり『犬』、『猿』、『雉』です。この三匹の動物にもモデルがあります。
『犬』は犬飼部の犬飼健命、『猿』は猿飼部の楽々森彦命、『雉』は鳥飼部の留玉臣命とされています。余談ですが、『犬』のモデルなった人物はあの政治家、『犬養毅』のご先祖だと言われています。
その三人の人物に与えられた『きびだんご』。それは土地の支配権とされています。
このように『桃太郎』は古代の戦争を元に作られています。
政治はいつの世も施政者によって良い様に伝えられているのです。
もしも温羅が勝っていたら、鬼が良い者になっていたのかもしれません。
物語には裏がある。それを踏まえつつ、僕たちは物語を創り楽しんでいかなければいけないと愚考します。
読んでくださりありがとうございます