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婚約破棄されるなんてずるい! 私もされたい!

掲載日:2026/06/24

「アーシェ! お前との婚約を破棄する!」


「俺は”真実の愛”を見つけた!」



 夜会を彩るきらびやかなシャンデリアの下、王子ルファードの怒声が響き渡った。


 ホールに集まった貴族たちの視線が、一斉に私たちへと突き刺さる。


「そして、私はここにいるクロエと新たに婚約を結ぶ!」


 名前を呼ばれたのは、私の義妹(いもうと)

 今も王子の隣で、甘えるように腕に絡みついている。


 いつも何かにつけては「お姉様ばかりずるい」と私のドレスやアクセサリーを強請っていたが、とうとう婚約者にまで手を付けたようだ。


 私は、無言で咎めるようにクロエを睨みつける。


 しかしそんな私に対して、彼女の第一声は予想だにしないものだった。



「お姉様、ずるい!」


「婚約破棄されるなんて、ずるいずるいっ! しかもこんな注目される場で!」


「私も(婚約破棄)されたい!!」



「え?」


「は?」


 王子も私も思わずポカンと口を開く。


 呆気にとられていると、クロエは王子の方へ顔を向けた。


「今、私たち婚約したってことですよね?」


「え、ああ……」


「では今から浮気してきますから、良い感じのタイミングと舞台(シチュエーション)で婚約破棄お願いします!」


「!?」


 クロエは満面の笑顔でそう言い放つと、令嬢たちから人気のある騎士の元へと一目散に走り去っていく。



「ガロン様~。格好良いですぅ~! 私とデートして~~!」



 ホールに響き渡るクロエの黄色い声。


 ターゲットにされた件の騎士は、警護のために持ち場を離れられないのか、助けを求めるように周囲を見回している。


 その場にポツンと取り残された王子。

 伸ばした手が空を切る姿が痛々しい。



 静まり返る会場。


 その場にいた貴族たちは「何だこれは」という困惑の眼差しで、残された王子を見つめている。



「え、あれ……? 婚約……」



 どうやらまだ王子は、現実が受け入れられないようだ。


 無理もない。

 大勢の前で婚約を発表した次の瞬間に、浮気に走られたのだから。



 私はため息をつき、ドレスの裾を整えながら告げる。


「我が義妹は、一度『ずるい』と言ったら、とても面倒な性分なのです。……素晴らしい”真実の愛”を見つけられましたわね。おめでとうございます」


「ま、待て! 違う、私は……! 」


「婚約破棄、確かに承りました。どうぞお幸せに」


 私は慌てる王子をその場に置き去りにし、優雅に一礼してホールの出口へと歩き出す。



 これで私は自由の身。

 これからは何にも縛られずに、好きに生きよう。



 ……しかし、一つだけ確かなことがある。


 それは、クロエの「ずるい!」のせいで、この国の社交界はしばらく大騒ぎになるということだ。



「ガロン様~~! 素敵~~!」



 ホールの外まで聞こえてくる義妹の嬌声に、頭が痛くなってくる。


「はぁ……。当分の間、隣国へ留学(避難)でもしようかしら……」

なお「海外旅行ずるい!」とついてくる模様。


※この作品はAIちゃんとの共同作品となります。

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― 新着の感想 ―
なんだこの妹wwwwwww 恥しかかいてない王子ザマァwww
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