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5、変わらない恋心

 気持ちの整理を付けるためにシャワーを浴びる。そんな中、私は同い年で親友の佐伯裕子(さえきゆうこ)と十三歳の誕生日の日にした性交同意年齢の話しを思い出した。 


 結婚が可能になる年齢と違ってこちらは馴染みのない言葉だが、性交同意年齢は明治時代から変わらず十三歳とされてきたが、世界的な傾向に沿って近年になってようやく日本では見直しの動きが始まったものである。

 簡単にこれを説明すると十三歳未満の児童が年の離れた年上の相手と性交した際、事実さえ立証できれば性犯罪であると罪に問える制度だ。


 十三歳という年齢が時代にそぐわなくなったのは当然で、明治時代の平均寿命は四十代であり、十代の若い頃から子どもを産み育てることが少なくなかった。

 だが現在は平均寿命も伸び、経済的な事情から晩婚化も進んでいる。性犯罪に対する意識が高まれば、時代にそぐわないと声が上がるのは当然の流れだった。


 初恋すら経験のない私が十三歳の誕生日にしたちょっと真面目な話。だがこれは男子と仲の良いモテる女子の話しで、私や裕子のような浮いた話のない女子にとっては無関係なことに思えて結局笑い話になった。


 考え事をしながらシャワーヘッドを握り、温かいお湯を浴びていると段々と身体が温まってきて、頭もクリアになっていった。


 十七歳の誕生日を間近に控えた高校二年生の私は奥野先生のことを愛している、それは間違いなんかじゃないと思う。


 先生は歳の離れた私のことを本気で愛しているのだろうか? 考えて心配になることと言えば、結局相手の気持ちだった。

 

 私には最初から迷いなんてない。だって、二年前からずっと好きという気持ちは変わっていないのだから。


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