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誤解

 唐突に、勇者が窓へと目線をやった。

 すると次の瞬間、私の視界は真っ黒になった。


「ん、ん?」


 よく目を凝らすと、夜空と星が見えた。

 勇者の肩に担がれている。

 浮遊感があると思ったら、どうやら空を飛んでいるらしい。

 真下に小屋の明かりが見えた。

 そんな事より、町の明かりがキレイだ!


「逃げられただと!? 追え、逃がすな!」


 真下の辺りから、低くて威圧的な声が聞こえた。

 勇者が追われているの?

 小屋の周りを、数十名の騎士のような人たちが取り囲んでいる。


「フン」


 勇者が鼻で笑う。


「知り合いですか?」


「ゴミだ」


 勇者は瞬間移動で小屋の中に帰って来た。

 この人、何でもアリなのかと思ったけど、透視スキルは持ってなかったようだ。

 できない事もあると知って、少しだけ親近感が出た。


「いたぞ! まだ小屋の中にいるじゃないか!」


 騎士たちはざわざわ言ってる。

 小屋の外にはバリアが張ってあるらしく、青白い光がウィンウィンうなっている。

 勇者は顎で「早くキッチンへ行け」と促してきた。そんな場合か!


「私はフェブザリア王国オルニシア領の騎士、ネガリス・クレイツである!

 魔王城から膨大な魔力を持った存在がこの地に降り立ったとの報告を得た。

 高名な魔族と見受けるが、王国の安全の為、今すぐ立ち退いていただきたい!」


 女の人の声だ。

 なあんだ。魔族と間違えられただけなら、すぐに誤解は解けそうだ。

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