第三話 ヒーローは遅れてやってくる
少し長くなってしまいました………
ですが内容は頑張った(つもり)ですので、ぜひ最後まで見てね!
クラリア連邦領 アパゴタニア県・トーキアネ渓谷付近
北部要塞戦線の戦闘開始2日前
S1「ふぅ、アパゴタニアにくるのはいつぶりかな?」
S4「そっか、S1はアパゴタニア出身でしたね。」
S2「え、そうなんですか?」
『スーパータスクフォース小隊』ことS隊のメンバー10人は、雑談をしながら''とある渓谷(けいこく)''に入ろうとしていた。
S3「ここがトーキアネ渓谷ですか。連邦最大の渓谷とだけあって、流石に深いですね。」
S9「だな。これを上り下りするのは…いくらパラシュート降下訓練をしていても怖いな。」
S1「任務ってのは怖いぐらいが一番いい。さあお前ら、案内してやる。ついてこい。」
S7「にしても、本当にこんなところに情報提供者がいるんですかね?」
S10「それも含めて調べるのが今回の調査派遣なんじゃ無いのか?今回の任務内容は今は戦争中だからいいが、これが平時だったら政権批判は免れない。今しかないと政府は踏んだんじゃないか?」
S1「S10、もういい。そういうことを考えるのは我々ではなく上層部だ。現場がごちゃごちゃ言っても始まらん。それに、我々専用の銃器、ヘリコプターまで供与してくれたんだ。そういう意味では黙って任務を遂行するのが我々の使命なのではないか?」
S10「……はい、キャプテン。」
S5「ところでキャプテン。」
S1「どうした?」
S5「どうやってこの渓谷を上り下りするんですか?」
S1「相手が案内してくれる。階段があるとのことだ。」
S4「この深い渓谷を階段で?考えたくもないな。」
S7「おいおい、さっき腹を括ったんじゃないのか?これが任務なんだ。」
S1「ここだ。3分後に相手がここに来る。」
3分後ーーー
???「待たせたな。君たちが交渉人か?」
S1「ああ、そうだ。国より交渉の任務を委託された58普通機械科連隊特付第一小隊だ。よろしく頼む。」
???「ゴーハチの特一!?これは失礼いたしました。こちらです、ご案内します。
10分後ーーー
???「つきました。申し遅れましたが、私はジョン・ウィルウィングと申します。気軽に「ジョン」とお呼びください。
S1「感謝します。我々は秘匿隠密性を堅持するため本名は明かせませんが、私が小隊長です。S1とお呼びください。」
ジョン「では、これからボスのいる議場へ向かいます。その後は我々は機密事項とのことで来客とボス以外全員の入室を禁じられておりますので悪しからず。」
S1「ありがとうございます。」
その後、議場にてーーー
ボス「君たちが国から派遣されたという交渉役か?」
S1「いかにも。私たちが国から交渉の任務を委託された五十八普通機械化連隊特付第一小隊です。
ボス「おや、ゴーハチの特一ときたか。これはこれは。ようこそこの辺境地帯へ。要件を聞こう。」
S1「単刀直入に申しますと政府はいま戦争状態にあるAI革命連邦共和国のロボット製造元を探っています。その製造している国の情報を教えて欲しいのです。」
ボス「おや、なるほど。製造元ねぇ。すまんが、われわれは知らない。我々が知っているのは、AI革命連邦共和国を支援している国だ。」
S1「AI革命連邦共和国を支援している国………?」
ボス「ああ、この情報はカネにならんから教えてやるよ。ハルツィア軍政社会主義国だ。そのバックには第二日本帝国がいる可能性が高い。」
S1「ハルツィア軍政社会主義国…?ああ、東アジアの新興国家ですか…バックには第二日本帝国の可能性が高いと?
ボス「ああ。少なくともロボット製造には関わっただろう。第二日本帝国の技術力でしかできない加工法が用いられている。」
S1「なるほど………情報をいただき、ありがとうございました。私はこのアパゴタニアが出身でして。またお会いできるのを楽しみにしています。それと…」
ボス「それと?」
S1「ことの成り行きによっては、あなたたちに戦闘を依頼するやもしれません。いっしょに戦えることを願っていますよ。」
ボス「そうか。だがいいだろう。国外の傘下組織に集結するように呼びかけておく。」
S1「感謝致します。」
ジョン「ボス、終わりましたか?」
ボス「ああ、終わった。案内してやれ。」
ジョン「わかりました。」
それから二日後、北部要塞戦線にてーーー
クラリア砲兵8「新型砲弾撃てぇ!!」
ズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァン!!!!!!!!!!
ボガァァァアァァアァァァアァァァァアァアン!!!!!!!!!!
クラリア砲兵1「ん?傷ひとつついてない……」
クラリア砲兵5「よく見ろ!これ、車両用だぞ!」
クラリア砲兵16「間違えてんじゃねぇか!」
クラリア歩兵30「あれはまさか!?いやいやいやいや、そんなわけ……いや、本物だ………」
''それ''をみたクラリア歩兵は絶句した。歩兵が見たものは、ソビエト社会主義共和国連邦が開発した、IS-7であった。
クラリア歩兵は砲台へ一直線に突っ走り、報告した。
クラリア歩兵30「ほっ、砲兵のかたがたぁ!あっ、IS-7が出てきましたぁ!」
雷に打たれたよう、とはよく言ったものだと、クラリア歩兵は思った。
クラリア砲兵17「と、とりあえず新型砲弾を叩き込むぞ!」
クラリア砲兵8「撃てぃ!!」
ドガドガドガン!!
ボガァァァアァァアァァァアァァァァアァアン!!!!!!!!!!
その瞬間、IS-7''だったもの''は低く鈍い音と、炎をあげながら四散した。
砲兵たちはその威力に、驚いていた。
クラリア砲兵12「なんだ…この威力…」
クラリア砲兵14「IS-7が……1発だけで……」
クラリア砲兵3「なんということだ……」
砲兵たちは驚きを隠せていない。その驚きを追撃するかのように、M4中戦車が続けざまに8両も出てくる。
クラリア砲兵9「あれは……M4中戦車!?」
砲兵たちは驚愕するも、照準を合わせ始めた。
クラリア砲兵8「撃てぇぇぇえぇぇぇぇぇぇえ!!!!!」
ズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァンズドガァアァァン
ボガァァァアァァアァァァアァァァァアァアン!!!!!!!!!!
ボガァァァアァァアァァァアァァァァアァアン!!!!!!!!!!
ボガァァァアァァアァァァアァァァァアァアン!!!!!!!!!!
M4中戦車だったものは、一回の斉射で8両すべてが砕け散った。
砲兵たちは、20門の砲台を使いこの新型砲弾を使いに使った。
これが、後に戦争が長期化する原因になるとも知らないで。
そこへ、一機のヘリコプターが降り立った。
それは、S隊専用機「MMA-9S」である。
S2「着きましたね。主戦場。」
S1「ああ、これからが真の戦いだ……」
どうでしょうか?
登場国名一覧に載っている国が、二つ登場しましたね!この話と国は、あとあと重要になっていきますので、見逃さないように!
最後までご覧いただきありがとうございました!感想・レビュー、お待ちしております!