山賊退治は一旦終わる
92話
庭での焼き肉が終わってから数日、俺たちは山賊狩りを続けて幾つかの小さな山賊をつぶすことができた。
その度に女の子が捕まっており、大きなところにはまだ至っていない。
女の子のケアをしつつ、山賊の情報を集めていく。
カグラたちが働き続けているのでそろそろ一度休みをとらせないとならない。
だから次の山賊のアジトでいったん休みにしようと思っていたら、カグラが情報を持ってきた。
一日明けてからカグラの見つけたアジトへと向かっていく。
メンバーはいつもどおりレイン、ミレイヌ、アリアにカグラたちだ。
山に入ってからは慎重に進んでいくんだけどあんまり張り詰める必要もないから山菜採りをしながら進む。
そして途中、山の中で一夜を明かしアジトの近くにやってきた。
洞穴の前には見張りがいるがなんかボスへの愚痴を言っているのが聞こえた。
カグラたちが見張りを倒したら一気に中へと入っていく。
最近はティピが先に先行してくれるからマップにデーターが反映されている。
おかげでどこに山賊がいるかわかるから気づかれる前に倒せて便利。
今回は奥の広場にかなりの山賊がいるみたいだから広場の前で様子を伺う。
すると裸の女の子が3人立たされているのが見えた。
そのうちの一人が縛られて男に渡されて、奥の2人に山賊たちが群がったので一気に突入して大柄な男を倒して、群がっている山賊をまとめて蹴り飛ばす。
周辺にいた山賊はカグラたちが倒していく。
縛られている女の子を連れた男にミスリル棍を向けると男が話しかけてくる。
「待ちたまえ。私は君たちの敵ではない。」
「どう見てもその縛られている女の子を連れて行こうとしている時点で敵だろう。」
「私はとある貴族からの依頼でここへ来ただけだ。」
「それがどうした。貴族からの依頼なら許されるなんておかしいだろう。」
「まあ聞き給え。私が帰らなければ女が手に入らない伯爵様は、とある山賊を使ってこのあたりの村や町を容赦なく襲わせて女を集めることだろう。だが見逃してくれたらそんなことにはならないようにすると約束しよう。」
「・・・・・・。」
ここでこいつを倒すのは簡単だが貴族は厄介だ。
悔しいが今回は見逃すしかないか。
「わかった。見逃そう。だがその子は置いていくのが条件だ。」と言って相手に圧をかける。
「仕方ない今回は諦めよう。」そう言って男は部屋を出ていった。
縛られている女の子を解放して2人のところへ連れていくが、3人とも全裸だったから急いで毛布を渡す。
それと擦り傷もあったからポーションも渡しておいた。
その子たちはまだ健康そうだったから後回しにして、奥の部屋を調べていく。
宝物は回収しておいて他の部屋も見ていくとやはりボロボロになった女の子がいた。
中級ポーションを与えてけがを治して毛布にくるんで運ぶ。
外に馬車を出してそこへ載せていく。
今回は死んでいる子がいなかっただけよかった。
残していた3人に近づくと固まって泣いていたから泣き止むまで待つことにした。
3人が泣き止んだので馬車に乗ってもらってアイアンウッドに向かうため山を下りていく。
山を下りながら今後どうするかを考えてしまう。
山賊狩りを続けるのかそれとも一旦やめるのか。
屋敷の帰ってシェリルさんに相談してみるしかないな。
考え事をしている間表情に出ていたのかレイン、ミレイヌ、アリアに心配されてしまった。
「ミナト様、大丈夫ですか。」「ミナトさん顔が暗いけど大丈夫?」「ミナト様、何か気になることでもありましたか。」
「心配をかけてすまない。今後の山賊退治をどうしようか考えていたんだ。考えがまとまったら言うよ。」
「私では頼りにならないかもですけど、何でも言ってくださいね。」
「私も大丈夫だよ。」
「何か参考になることが言えるかわかりませんが、聞くのは得意です。」
「ありがとう。うれしいよ。」
気遣ってもらえることに感謝しながら山を進むのだった。
アイアンウッドに到着したらいつものように屋敷で傷ついた女の子の世話を頼んだ。
まだ健康そうな3人はエニス、カレン、コニーというそうだが心はそうでもないみたいだから聞いてみた、どうやら家族を亡くしたばかりのようなので他の子と同様ゆっくりしてもらうことに。
世話はクリス達に任せてシェリルとダームに今回の件を相談してみた。
「・・・・・・。ということなんだがどうしたらいいと思う。」
「それでしたら、山賊退治はしばらくやめた方がいいでしょう。」
「私もそう思います。」
「やっぱりそうするしかないか。」
わかっていたことだけどやはり悔しいものだ。
「そんなにがっかりされる必要はありません。ある程度の山賊をつぶしたおかげで領の人口は増えていますし、以前よりも安全になったと評判になっているので成果は出ていますよ。」
「シェリルの言う通りです。ですからしばらくは領地を広げることを考えましょう。」
「そうだね。少し休息したら領地を広げよう。」
ということでカグラたちにも休暇をとるように指示を出して俺も休むことにした。
休むといっても弱っている子たちへのスープ作りなんかはあるからのんびりするくらいだ。
そう思っているとレインとミレイヌから領内を見て回ろうと誘われた。
それも大事だと思って、明日は2人とデートだ。
読んでくださってありがとうございます。
よければブックマーク、評価をお願いします。




