第2部
第2部
76話
お披露目から1ヶ月が過ぎた。
その間に隊はアイテムバッグに入っているボア、オークをギルドに解体してもらって、王都で売り出す分を除いて各地方の砦に輸送を開始した。
その間にミリアリアさんと話し合って解放したボスエリアに村を作ることが決定した。
次にミリアリアさん、冒険者ギルドマスターブルーノさん、商業ギルドマスターイリアさん(初めて知りました。)、ゼスト商会会長レオナルドさんが協議して村にギルド支部とゼスト商会の支部を置くことが決定した。
役割は冒険者ギルド支部がモンスターを査定して解体すると同時に余った肉を保存する。
ゼスト商会支部が国に依頼された必要な分と商会が売り出す分を冒険者ギルドから買い取る。
商業ギルド支部に登録した他の商会が冒険者ギルドから肉を売ってもらえる権利を得る。
ということになった。
村ができるまではエルウッドですべてが行われていくようだ。
そんな話し合いが進んでいるのは聞いていたが、そこに自分が関わることになるとは思っていなかった。
リーナからミリアリアさんが呼んでいるといわれて執務室へと向かった。
ノックして「入れ。」といわれて中に入って、挨拶すると気楽にしていいと言われ、椅子を勧められたので座ることにした。
すぐにルリアさんがお茶を出してくれる。
「急に呼び出してすまないの。」
「いえ今は特に急ぎの用事もありませんから。」
「この前の褒美の話だが本当にこちらで決めてしまってよいのか。」
「ええ、構いません。別に欲しいものもないので。」
「では、決めたものを伝えよう。ミナトにこれまでの功績全ての褒賞として大公の称号と爵位を与えることとする。加えて鉄の森のボスエリアを領土として与えそこを治めるよう命じるものとする。」
「えっ、」
「なんじゃほけた顔をしおって。」
「いや、聞き間違いかと思いまして。」
「もう一度読みあげたほうがよいか?」
「間違いでなければ結構です。」
いきなりよくわからん爵位が与えられてしまったぞ。
「まあいきなり大公と言われてもよくわからんと思うので経緯を含めて説明しよう。まずは先日エルフィナ義姉様からの手紙が届いてのマリンウッドでのことを知ったのじゃ。そしてそこには新しい部隊についてはミナトに一任して命令は我かエルフィナ義姉様そしてミナトのみが下せることにしようと書いてあった。」
うなづいているとミリアリアさんは一口お茶を飲んでから続けた。
「これまではリーナの婚約者としての立場であったが、それだけでは上級貴族の手出しは避けられん。仮に籍を入れて婿にしてもまだ弱い。そこで急遽過去の記録にある制度を持ってきたのじゃ。大公は一代限りで世襲は出来んが立場は公爵の上となる。これで貴族の邪魔も入らんであろう。という結論になったのじゃ。」
「でも私は領地経営とかやったことありませんよ。」
「そこはリーナと籍を入れて連れて行けばよかろう。結婚式は大々的に国を挙げて行いたいので、エルフィナ義姉様が戻ってからのことになるがの。」
「リーナと結婚できるのは嬉しいんですが、こちらのことは大丈夫なんですか?」
「それについてはこちらで何とかするさ。」
「あと村の住人は頑張って集めてください。こちらで代官とか補佐ができそうな人材は用意しますから。ということで準備に取り掛かってくれぬかの。」
「わかりました。ではいろいろ準備に入ります。」
そう言ってミリアリアさんのところを出て部屋に帰る。
ちょうど誰もいないタイミングだったで一人でベットに横になる。
『ミナト。よかったわね大出世よ。』
『マスター凄いです。』
「ありがとう。でも急すぎてどうしていいかわからないよ。」
『とりあえずリーナに報告してきたら。これから夫婦になるんだし。』
『マスターおめでとうです。』
どうせならきちんとした報告にしたい。
ということでチュートリアルの世界へ転移してミスリルの塊を取り出す。
これを製錬してインゴットにしていってそれを今度はリングの形にしていく。
上には気鉱石(青)を宝石のように加工して属性付与してリングの上につける。
小さく加工するのは非常に気を遣う。
後は人数分リングと石を用意していく。
この気鉱石(青)とつけるための物に関しては多めに作っておこう。
作業を終えて自分の部屋に帰ってみるといい時間になっていた。
即座にリーナの仕事部屋に向かう。
ドアをノックすると「どうぞ。」と返事があったので中に入る。
中にはリーナとシズクさんがいたので仕事は終わったか確認する。
今日の分は終わったと言うのでシズクさんに許可をもらってからリーナを連れて仕事部屋の窓から空へと飛んでいく。
リーナはドレス姿なのでお姫様抱っこで抱えていく。
「ミナト。急にどうしたの?」
「ごめんリーナ少しだけ付き合ってくれ。」と答えると
理由も聞かず「わかったわ。」と言ってくれる。
そして召喚しておいたマッハの背中に着陸する。
丁度日が暮れだして空は茜色に染まっている。
「急にごめん。でもどうしても最初に報告したかったんだ。」
「何を報告してくれるのかしら。」と笑顔で待ってくれる。
伝えたかったことは単純なんだけど急ぎすぎて頭が回っていない。
「ミリアリアさんに呼ばれて、爵位をもらったんだ。」
「おめでとうミナト。」
「ありがとう。それで鉄の森の解放したボスエリアに村を作って治めることになったんだけど。」
駄目だうまく言う自信がない。
「すごいわねミナト。」
「それでうまく言えなくてごめん。リーナには俺と結婚して一緒に来てほしいんだ。」
「えっ。」
「リーナ、俺と結婚してください。」と言って指輪を取り出す。
あまりにも急だったからリーナが固まっている。
ちょっと失敗したかなって思うけどリーナは微笑んでくれた。
「はい。喜んで。そう言ってくれて嬉しいです。」と言って指を出してくれた。
リーナの薬指に指輪をはめてサイズを調整する。
指輪をはめて日が沈んでいくのを背景に唇を重ね続けたのだった。
読んでくださってありがとうございます。
よければブックマーク、評価をお願いします。




