訓練の終わりとお披露目
75話
小隊が地竜を相手に訓練している間に、ボスエリアを整地していく作業が待っている。
みんなで朝食を食べた後、一人でボスエリアにむかっていく。
ボスエリアについたらまずシロを召喚して周りの木を伐採してもらう。
それを一か所に集めていくそうしてエリアを広げて結界石の効果範囲を広げていく。
シロが木を伐採している間にでこぼこした地を気功錬金で整地していく。
夕方には拠点の泉に戻って夕食の準備を行う。
それを繰り返して1週間が過ぎた頃、ようやく全小隊が地竜を倒すことができたので拠点をボスエリアに移すことにした。
そしてそこで1日休息をとって次の訓練に移る。
「これまでモンスター相手の訓練お疲れ様でした。今日から新しい訓練に入ります。アイリスを隊長とした全部隊で空に上がり地上にいる3人を倒す訓練です。当然加減はするけど反撃するので考えて行動するように。じゃあ早速やってみよう。」
そう言うとアイリスの号令の下、隊が空へと上がっていく。
こちらはレイン、ミレイヌと迎撃していく。
地上の敵に対して空からフォーメーションを組んで挑む訓練というわけだ。
全員が空に上がったので合図してから、レインに加減して弓を打ってもらう。
レインの弓を受けて次々と落ちていく。
あっという間に残りが4人になってしまった。
4人で突撃してくるが攻撃で棍棒で受けると、離脱せずにそのまま押し込もうとしてきて、そこをミレイヌの攻撃で落とされていった。
これは想定外だった。
あまりにもひどかったのでどうしようか悩むレベルだった。
仕方ないからまずはやって見せることにした。
一人で空へ上がってアイリス、レイン、ミレイユを相手にすることにした。
まずは動き回ってレインに的を絞らせないようにする。
そうしながら少しずつ距離を詰めていく。
レインの放った矢を躱して、ミレイヌに攻撃を仕掛けるが棍棒を躱されたのですぐに離脱する。
続いてまた空中で旋回してレインの矢を引き付けて避けた瞬間に棍棒をレインに向けて投擲する。
レインが横っ飛びで避けるがその時にはアイリスに向けて突撃して腰から抜いた剣で打ち込んでいく。
アイリスがこれを受けるとすぐに距離をとってレインの射線上にアイリスを入れる。
そしてアイリスと距離を詰めて打ち合っているところに、ミレイヌが突っ込んできたところにレインの矢が飛んでくる。
アイリスの打ち込みと同時に後ろへ飛んで矢を躱すと矢がミレイヌにあたる。
矢を受けて体勢を崩したミレイヌに一撃加えて離脱する。
そんなやりとりを数度繰り返してアイリスを倒し、最後にレインを倒した。
「こんな感じでやるんだが参考になったかな。」
「・・・・・・。」
あれ返事がない、わかったいきなり複数でやるからできないんだ。
ということで1人ずつやらせていく。
最初にアイリスを呼んでやらせてみる。
相手は俺がすることにして地上で根を構える、アイリスが空中から突っ込んでくるのでその攻撃を受け止める。
アイリスは学んだのか、突っ込むのを止めていったん距離をとってこちらを伺っている。
次に突っ込んできたのを受け止めようとしたら途中で加速してタイミングを外された。
アイリスの勢いのある突撃で体勢を崩して勝負あった。
という形を何回かパターンを変えてやって見せる。
次に順番にやらせていく。
全員が一通りやったら今度は小隊でやらせてみる。
1対4になるわけだが全員で一気に突っ込んできたので躱してやったら同士討ちしてたよ。
先は長くなりそうだ。
一旦訓練をやめて昼飯にしてその後は説明に入る。
頭で考えてもらうことにする。
地竜を相手にやった連携を思い出してもらいながら考えてもらう。
そうして訓練して1週間が過ぎた。
何とか形になってきたような気がする。
見ているのに飽きてきたのでアイリスに任せて地竜を狩りに行ってから、戻ってくるついでに空を飛んで後ろから襲い掛かってみる。
油断していたのだろう、あっさり陣形が崩れて立て直しができずにボロボロになってしまった。
唯一アイリスとルカ、カールだけが3人で隊を組んで対応してきたので攻撃していく。
ルカとカールが同時に攻撃してきたのを捌いている間に後ろからアイリスが迫ってきた。
アイリスの攻撃が当たる前に下に降りるとアイリスの攻撃はカールを捉えた。
そこで終わりにしておいた。
さらに訓練は続いて2週間が過ぎた。
知らない間に年が変わっていたようだ。
そこから1ヶ月が過ぎ暦的にはもうすぐ春になるようなので訓練を終了することにした。
最後にもう一度レイン、ミレイヌ、俺で組んでアイリスたちを相手にする。
最初にアイリスが弓を放つがうまく避けるか盾で防いでいる。
レインの弓が尽きたら隊が一斉に突っ込んでくる。
そこに短槍を投げると綺麗に分かれて避けるそして一隊がこちらにもう一隊がミレイヌに突撃していく。
ミレイヌは引き付けてから躱してこちらに合流してくるようなのでこちらは一隊の連続攻撃を捌いてからミレイヌの方へと向かう。
その間にレインに対して一隊が攻撃を仕掛けていく。
レインがうまく捌いているが余っている隊が後ろから攻撃して倒した。
それを見て終了とした。
レインに中級ポーションを飲ませて回復しておく。
「はいみんなお疲れ様です。これで訓練全体を終わりとします。今日は打ち上げをして明日王都へ向けて出発するのでゆっくり休んでください。」
というと歓声が起こった。
夜は打ち上げと言ったので何が食べたいか聞いたら「唐揚げ。」と返事があったので唐揚げの準備をする。
恒例のから揚げパーティー行った。
味は塩と醬油の2種類に加えてフライドチキンも作る。
あとはお好みでレモン、マヨネーズ、タルタルソースを準備している。
飲み物は王都でエールを購入してきた。
全員が満足するまでから揚げを揚げ続けた。
打ち上げも終わりそれぞれで小屋へと戻っていく。
アイリスも今日は小隊の小屋へと戻っていったのでレインとミレイヌが付いてくる。
小屋に戻るとお風呂にお湯を張る。
待っている間に2人にお礼を述べようと思った。
ちょうど2人一緒にいるからまずはお茶を用意する。
お茶を手渡してから「今日まで付き合ってくれてありがとう。2人がサポートしてくれたおかげでアイリスも大分助かったと思うし、俺も助かった。」
「私はミナト様の奴隷ですからミナト様の役に立てたならそれだけで嬉しいです。」
「私も強くなれたしミナトと一緒に行動出来て楽しかったからお礼なんていいよ。」
「これからも2人にはいろんなとこに付き合ってもらうと思うけどよろしくな。」
「「はい。どこでへでもいきます(よ)。」」
そう言ってくれる2人に感謝しつつ、お茶を飲んで過ごした。
お風呂が沸いたのでお風呂に先に入っていいよって提案したら譲り合いになってしまい、長引きそうなので3人で入ることになった。
3人で一緒に入ったらやっぱり狭かったので今度拡張しようと思ったのだった。
その後は3人で寝ることになった。
次の日の朝、朝食をみんなで食べて、全てを片付けて王都へ向かって出発した。
王都までは直線距離で飛んで4日で着くことができた。
中に入って連絡があるまで各自自由行動にしておいた。
城に帰ってリーナにミリアリアさんと話がしたいから、面会の予定を入れてくれるように頼んだら、ミナトなら夕食の後ならいつでもいいですよと返事をもらった。
今日くらいは休もうと思ったから明日にお願いしてその日は休むことにした。
部屋に帰るとベットが5つになっていた。
レインとミレイヌも返って来たので急遽運ばれたようだ。
まだみんなは仕事しているのか戻ってないので少し昼寝することにした。
思ったよりぐっすり眠ってしまったのか目が覚めたら驚きの状況になっていた。
目の前には5人の顔があった。
メルル、レア、リア、ミント、クリスだった。
頭はクリスの膝の上にあって横にレア、ミントの膝があった。
なんでこんな状況になっているのかと思ったらユカが教えてくれた。
「兄さんの寝顔を見ていたクリスがベットに上がって膝枕を始めたんや。そうしたら兄さんが寝返りをうって顔が膝から落ちたんや。そうしたら今度はミントがベットに上がって膝枕してそうしたらクリスの反対側にレアが座って兄さんがどこに寝返りうっても落ちひんようにみんなが座ってそうなったんやで。」
「それなら起こしてくれたらよかったのに。」
「「「「「そんなのもったいないです(わ)。」」」」」
ほとんど王都にいなかったから仕える機会をうかがっていたようだ。
最近の城の中の話を聞いたら、グスタフがヒナといい感じになりそうな時があるんだけど運悪く邪魔が入ったりとうまくいってないようだ。
そんなこと聞いたらグスタフが気になってくる。
夜は5人に風呂に連れていかれてもみくちゃにされてしまった。
寝る時も誰が添い寝するかでもめていたのでくじ引きで決めた。
今日はレアとリアが当たったようでベットに潜り込んできた。
2人で腕を避けて横腹にくっついてこられると眠りにくいけどあったかくて気持ちいい。
頭がわきの上にあるから腕が動かせない。
仕方ないからそのまま眠った。
朝目覚めると両手に柔らかいものが当たっていた。
力を入れると程よい弾力で指が沈んでいく、気持ちいいから手を動かしていくと左右から艶のある息遣いが聞こえてきた。
それで完全に覚醒した。
どうやら揉んでいたのはレアとリアのお尻だったようだ。
寝ぼけていたとはいえ申し訳ないと言うと「ミナト様の好きにしてくださっていいんですよ。」って返ってくる。
朝から変な気分になるからささっとベットから出ると残念そうな顔していた。
暖炉に火をつけて着替えて朝食を作りに厨房へ向かった。
久しぶりにコーンスープが飲みたくなったので今日のメニューはコーンスープとスクランブルエッグにハムと野菜を添えて、コッペパンをつけておくことにした。
部屋にもっていって並べておいて、ミリアリアさんたちと一緒に食べた。
夕食後にミリアリアさんに伺うことを約束して部屋に戻った。
------------
夕食後にミリアリアさんのところへ行って3日後に今回のお披露目をすることを伝えた。
この隊の特徴を見せることとなった。
運用についてはそれを見た後で具体的に話し合うこととなった。
そして3日後訓練所に王都の貴族たちが集められて周りの観客席で見ている。
ミリアリアさんの「はじめよ。」という掛け声で俺は合図を送る。
するとアイリスを中心とした16人が空に上がっていく。
俺が合図をするたびに次々とフォーメーションを変えていく。
そしてフォーメーションを組んで貴族たちの前を飛んでいく。
一通りフォーメーションを組んで飛んだあと地上に降りて整列する。
貴族たちは驚いた顔をしている。
そこでミリアリアさんが、空を飛んだことは凄いことだが何が変わるのか説明を求めてきた。
「例えば王都からミドガルド砦に物資を送ろうとしたら、一つの騎士団を使って各村での補充をしながら1ヶ月近くかかるでしょう。しかも盗賊が襲ってくることも考えられます。しかし空を飛んでいけば1週間でミドガルド砦に到着できます。そして空には盗賊はいません。」
「それはすごいがどうやって物資を運ぶのじゃ。」
「それは各小隊長の持っている装備を見てください。それぞれがバッグを持っていますがあれはアイテムバッグですからすべての物資があそこに入ります。一度見てもらいましょう。アイリス。」
そういうとアイリスがバッグからボアを50匹オークを200匹取り出した。
それをみて観客席でどよめきが起こる。
「これは先日鉄の森で狩ってきたものです。鉄の森から王都まで4日で戻ってこれるのでまだ新鮮です。これを各隊長が持っています。ですからこの隊がいればいつでも王都に肉が届きます。王都からの物資も各地方に新鮮なまま、安全に届けられるのです。」
そこまで言ったら観客席の貴族から拍手がおこった。
ミリアリアさんも満足したようだ。
「この度この隊の育成にあたったミナトに感謝と後に褒美をとらせよう。」
と言ってお披露目会は無事に終わった。
ここで第一部が終わりました。
次回から大きく変わるわけではないですが第二部に入ります。
どうぞよろしくお願いします。




