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難民に食料を援助する

71話



カグツチさんはしばらく俯いていたけどようやくこちらを見たので、


「現状は把握できました。実際に食料を置いているところを見ることはできますか?」と聞いてみた。


「食糧庫は小さいテントが一つあるだけじゃ。後はワシがアイテムボックスに入れておる。中にあるのは米、水、干した魚、わずかな野菜くらいじゃ。」


アイテムボックスの中にあるならばかなり保存ができるのは確実だから問題ないだろう。


「ではこちらからボア肉、ベア肉、オーク肉、野菜、水、ポーションを提供しましょう。」


「肉は助かりますな。じゃがこの集落600人くらいの大人に加えて子供がいるのじゃが大丈夫ですかの。」


「大丈夫じゃないですかね。じゃあ渡していきますね。」


カグツチさんにアイテムボックスを開いてもらってほりこんでいく。


ボアは20匹くらいしかなかったが、この前のレベルアップキャンプでベアは150匹はある。


オークに至ってはチュートリアルの世界で狩られている分もあるから万近くある(解体済みだけ)。


ただ野菜と水はあんまり持っていないから一度戻って王都で買うしかない。


とりあえず肉をほりこんでいく。


「ミナト殿、あとどれくらいあるのじゃ。」


ちょっとカグツチさんが焦っている。


「まだまだありますよ。」


「少し待つのじゃ肉はこれだけあれば十分じゃ。むしろ多すぎるといってもいいわい。」


「そうですか遠慮なんていいんですよ。全部私が狩ったモンスターですから。そうだ塩もいりますよね。あと焼いたパンもありますよ。」


パンはグスタフの作ったパンだけど。


どんどんカグツチさんのアイテムボックスに入れていく。


とりあえずこれで足りるかな。


「これで足りますか。」


「こんなにしてもらっては悪いくらいじゃよ。感謝しますぞミナト殿。今は返せるものはないがいつか必ず恩は返すとしよう。」


「気にしなくていいですよ。困った時はお互い様でしょう。よければこれから炊き出しをさせてもらってもいいですか。」


「それはありがたい。ではこちらへ。」


そう言って立ち上がったカグツチさんは集落の真ん中の広場へと案内してくれた。


「ここでお願いしますじゃ。ワシは皆に声をかけてきますじゃ。」


そう言ってカグツチさんは行ってしまった。


しばらくしたら若者数人が大きな鍋を持ってきてくれた。


「ここでいいですか。」


「ありがとう。そこに置いておいてくれ。」


「カグツチ様から聞きました。飯をごちそうしてくださると。ありがとうございます。」


具材はカットし終えたので鍋に水、具材を入れて煮込んでいく。途中で鶏がらスープを足して塩、コショウで味を調整して具沢山スープにする。


横で見ていた若者は、いい匂いが漂うにつれ口からよだれが。


「器を持ってきたら、よそってあげるよ。」って言ったら走って行った。


これだけでは全員には足りないだろうから自分の鍋も出してどんどん作っていく。


若者が戻ってきたのでよそってあげる。


「こりゃあうめえ。」


そういってがっついているのを見ていたらカグツチさんが戻って来た。


全員が一気に来ると収拾が付かないので、グループのリーダーに順番を決めさせて来るようだ。


あと何人か和服のおばちゃんが手伝いに来てくれた。


具だくさんスープとパンがどんどん配られていく。


これまで節約しながら食いつないできたのか、スープとパンをもらっていく人全員からお礼が述べられる。


中には人数分もらえると思ってなかったのか器を取りに帰る人も見受けられる。


最初の鍋がなくなったら並んでいる人ががっかりしているがすぐに次の鍋を出してあげると喜んでいた。


「手伝って下さってありがとうございました。」


「そんなこときにしなくていいべさ。あたしらだってこうやって食わしてもらってんだ。お礼を言うのはこっちだよ。」


「そうだそうだ。こんなにたっぷり食べるのは久しぶりだ。感謝しかないだ。」


とお礼を言われながら談笑していたら子供が走ってきて「お兄ちゃんありがとうございました。」って言ってくれた。


それだけで来てよかったと思えた。


頑張って春まで耐え忍んでほしい。


しかしその後どうなるのか、王都につければミリアリアさんのことだから支援はするだろうけど。


帰ったら相談してみよう。


炊き出しも終わって帰ることにした。


その時もカグツチさんは深くお礼を言っていた。


王都へと帰ってきて商店街で野菜を補充してから城へと帰った。


夕食の時に難民の話をしたら、マリンウッド近辺にも難民は来ているという報告をミリアリアさんは受けているそうだ。


エルウッドは豊作だったので王都までこれたら支援できるが村などでは厳しい状況のようだ。


その後の風呂はリアがたんとうしてくれる。


リアはそつなく仕事をこなしてくれた。


でも風呂で俺の膝の間に座って浸かるのは全員なのかな。


メルルとレアをオッケーしている以上ダメとは言えないのだ。


風呂から出るとリーナの部屋でゆっくりさせてもらった。


今日はカティアとプリシアが先に戻ってきた。


「おかえり。」と迎えて果汁ポーションを渡す。


そして5人の育成状況を聞いてみた。


全員、読み書き、計算は問題ないようだ。


メイドの仕事に関してはレア、リアはあまり進んでいないとのことだった。


もしかしたらレインみたいに護衛としての方がいいのかもしれない。


明日にでも訓練所で試してみることになった。


リーナも戻ってきてみんなで雑談して寝る時間になったので明かりを消した。


最近ライカのおかげか朝が早くなっている。


あんまり早く起きるのもどうかと思うのでベットでボーっと過ごしてみる。


リーナもカティア、プリシアもそんなに寝相が悪くないので寝顔を眺めてみる。


可愛い寝顔だった、じーっとみているとなんとなくいたずらしたくなってきた。


試しにリーナのほっぺを触ってみるとぷにぷにしてずっと触っていたくなる。


おこしてもあれなので反対のカティアのほっぺも触ってみる。


カティアのほっぺもいい。


プリシアも試したいけどカティアをおこしてしまいそうなので控える。


もう一度リーナのほっぺを触って満足して幸せな気分で着替えて部屋を出ていった。


ルンルン気分で朝食を作っていたらグスタフがあくびをしながらやってきた。


「朝から楽しそうだなミナト。」


「おはようグスタフ。毎日楽しくて仕方ないね。」


「それは羨ましいこって。」


「ほら朝ごはんだよ。今日はミックスサンドだ。」


そう言ってグスタフの分のプレートを渡しておいた。


今日のメニューは玉子サンド、野菜サンド、ハムサンド、ツナサンドを作ってみた。


ツナはこの前マリンウッドで購入したカツオっぽい魚を油で煮て作りました。


みんな美味しいとお代わりしてくれました。


朝食を終えてからリーナにプリシアが拗ねてましたよって言われた。


どうやらほっぺを触っていたのがばれていたようだ。


その後訓練所にプリシアが来たのでほっぺをぷにぷにしておいた。


それをみたレアとリアもなぜかほっぺを向けてきたのでついでにぷにぷにさせてもらいました。


それからレアとリアの動きをみたけどかなりいい動きをしていたので、隊の訓練が終わったら鍛えてみようと思ったのだった。


昼食の時にミリアリアさんに大きな鍋がないか聞いたら、大昔に犯罪者をかまゆでにしていたという釜が倉庫に眠っているというのでそれを借りて夜はカニパーティをすることにした。


倉庫から持ってきた釜を訓練所で綺麗に洗って準備する。


大量の水を入れて組んだ窯にのせて火をつける。


昆布で出汁を取っているとグスタフに見つかった。


「なにをしてるんだミナト。まさか誰かをかまゆでにするのか?」


「そんなことするわけないだろう。夕食の準備だよ。」


「こんな大きな窯で何をゆでるんだよ。」


「それは夕食のお楽しみだよ。」


「それはもちろん俺も参加していいんだよな。」


「いいんじゃないか。」と言っておく。


グスタフが去ってカティアとプリシアが手伝いに来てくれたのでシートとテーブルを持ってきてもらった。


そして窯にどんどんカニをゆでていく。


釜からいい匂いがあふれてくる。


どんどん茹でているとミリアリアさんがきたので茹で上がったのをいくつかのテーブルを集めてその上に置いていく。


セバスさんが皿に身をほぐして入れていってくれる。


城にいた貴族なんかも参加してのカニパーティになった。


みんな無言で食べている。


リーナ、カティア、プリシアに大きめの身をかぶらせてあげる。


参加したすべての人が満足してもまだカニは大量にイベントリーに入っている。


刺身でも食べたがとても美味しかった。


甲羅をどうしようか迷うけどアイテムボックスに入れておいた。


後日、貴族たちからお礼の品がたくさんやってきたのでなんでかリーナにきいたら、ミリアリアさんがリーナの婿がパーティーを開くからと招待していたそうだ。


まあお礼についていた感謝状にまた食べたい旨が書かれていたのには苦笑してしまった。

読んでくださってありがとうございます。


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