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レベルアップキャンプ1

53話



次の日、朝食を終えて外へと出ようとしたらレインとアイリスに見つかってやっぱりついてくる。


最近チュートリアルの世界へ行ってないのであちらでもやりたい作業があるんだけど、なかなか一人の時間がとれないから難しい。


アイリスを鍛えて部隊を作り終わったら時間もできると思いたい。


今日は諦めて商店街で買い物をして孤児院の様子を見に行くことにした。


孤児院に行くと、以前は暗い雰囲気だったけど今日は子供たちが外に出て遊んでいた。


こちらに気づいたレンちゃんが迎えに来てくれた。


「お兄さんようこそ。来てくれて嬉しいです。」


「やあレンちゃん元気にしてたかい?」


「うん。元気だよ。お兄さんのおかげで毎日ちゃんと食事が食べられるから。」


「それならよかったよ。」


レンちゃんが施設の院長室までつれていってくれる。


「あら、ミナトさんじゃないですか。ようこそ。」


「院長、どうも。あれからどうですか。」


「毎日、チンピラが来ますけどムサシさんが張り切って追い返してくれてますわ。」


「それはよかったですね。アンさんとはどうなっていますか。」


「ムサシさんもアンも奥手ですから、みていて微笑ましいですわ。」


ムサシさんはアンさんに一目ぼれしたようだが、これまで女性が苦手になっていたので進展には時間がかかるかもしれないね。


さてそんなムサシさんをこっそりと見ようと移動を開始する。


しかしムサシさんを見つける前にレンちゃんにつかまってしまった。


「お兄さん、一緒におままごとしよ。」


「・・・・・・。おままごと?」


「うん。私が奥さん役でお兄さんが旦那様役で。」


マジですか。この歳になっておままごとって恥ずかしいよ。


悩んでいたら、レンちゃんが悲しそうな顔するからやらざるを得なくなった。


「いいよ。やろうか。」


そう言うと嬉しそうに笑って空き部屋へと引っぱっていく。


そこにマットを敷いて始まる。


「あなた、おかえりなさい。ご飯します、身体を拭きます、それともわたしにします。」


まあお風呂がないから身体を拭くになるんだろうけど、わたしって選択肢はどこからきたんだろうか。


「・・・・・・。ご飯にしようかな。」


「わかりました。すぐに用意しますね。」


そう言っておそらくだが植えるための種芋っぽいものを持ってくるレンちゃん。


お皿の上に種芋が乗って出てくる。


「じゃあ、あなた私が食べさせてあげますからね。はいあーん。」


種芋が口元に持ってこられる。


マジでこれ食べさせられるんだろうか。


「ああ、そうだ今日は奥さんにお土産を買ってきたんだった。」


そう言ってアイテムボックスからクッキーを取り出す。


「あらとても美味しそうですねぇ。」


「じゃあ奥さんに食べさせてあげるね。はいあーん。」


そう言ってクッキーを口に放り込んであげる。


と横になぜかレインもやってきて口をあけている。


同じようにクッキーを放り込んであげる。


2人ともに美味しそうに食べている。


そうしたらアイリスも物欲しそうな顔で見てくるので手招きして口に入れてあげる。


「あなた、もう一枚ほしいわ。」


「いいよ。はいあーん。」


どうやら種芋は回避できそうだ。


クッキーがなくなったのでごっこの続きが再開したようだ。


「じゃあ、あなたもう寝ましょうね。」


そう言って寝ころばされる。


寝るふりをしていたら、一緒に寝転んだレンちゃんが眠ってしまった。


どうしようかなって思っていたらアンさんが通りかかって


「あらあらレンちゃん眠ってしまったんですね。最近あまり寝れてないからミナトさんがきて安心したのかもしれませんね。」


そう言ってレンちゃんを抱き上げる。


「あまり寝れてないっていうのは何かあったんですか?」


「何かがあったわけじゃあないんですけど、寂しいんじゃないですかね。レンちゃんは最近ここに来た子なので。じゃあ私はレンちゃんを布団に寝かせてきますね。」


そう言ってアンさんがレンちゃんを運んで行ったので、院長室に戻ってしばらく用事で来れないことを伝え追加で金貨100枚を渡しておいた。


孤児院を後にして歩いていると、ベイカーさんが歩いてきた。


「ベイカーさんじゃないですか。」


「おうミナトじゃないか。今日はこんな所でどうしたんだ。」


「ちょっと買い物ですよ。」


「そうかい。明日返事する件だが今伝えてもいいか。」


「もう決められたんでしたらいいですよ。」


「あんたの作る部隊の鍛冶を引き受けるよ。どうせここでやっていても俺の腕を欲しがる奴はいないからな。」


「そうですか。それは助かります。じゃあ明日の昼から出かけますので、ベイカーさんも出かける準備をしておいてくださいね。」


「それは急な話だな。どのくらいだ」


「10日以上ですかね。持ち物は自分用の装備だけでいいですよ。あとはこちらで用意しますから。」


「まあ仕事も特にないからいいか。」


「じゃあ明日の朝10時に東門に集合でお願いします。」


「おう。わかったぜ。」


ベイカーさんに偶々あったことで予定が早められそうだ。


次の日、東門の前で待っているとベイカーさんがやってきたのですぐにでも門を出る。


今回のレベルアップキャンプのメンバーはレイン、アイリス、ミレイヌ、ベイカーさんである。


門を出てからしばらく草原を歩きながら話す。


「今から見るものは他言無用でお願いします。」


「わかったぜ。」


「私も承知しました。」


2人からの言質も取れたので道を外れて人気のない方へと向かう。


そこで屋台型機甲トラックを出して全員をのせる。


まあ助手席に誰が乗るかで多少もめたが、くじを引かせてアイリスが助手席に座っている。


助手席に初めて座って漏らしてない子がいないから心配なんだけど一応警告はしておくか。


「アイリス、きっと初めはすごく怖いと思うから漏らすなよ。」


「大丈夫よ。」


本当に大丈夫だろうか。


まあ本人が大丈夫って言ってるから漏らしても落ち込まないだろう。


何よりも今回は時間が大事だからな、では出発するぜ。


アクセルを踏みしめると機甲トラックは一気に加速していく。


この世界では未体験のスピードに。


1日目の休憩地点に到着したとき機甲トラックから降りたアイリスは泣いて落ち込んでいた。


幸い冬ということもあってかほかの旅人はいないし後ろの屋台部分に座っていたベイカーさんは気を失っている。


湖の側に小屋を出して機甲トラックのエネルギーを使って小屋の中のお風呂にお湯を張りレインに頼んでアイリスの世話をしてもらった。


なんとか調子を取り戻したアイリスとレイン、ミレイヌには小屋で寝てもらった。


ベイカーさんと俺は冷暖房完備の機甲トラックで眠った。


寝ている間の周囲の警戒はロウガーを呼んでおいた。


翌日の朝にはアイリスも気を持ち直していたのでスムーズに出発できた。


4日後には何とか鉄の森につくことができた。


「おいおい、ミナトの旦那ここはもしかして鉄の森じゃあないのか。」


「そうだよ。いってなかったけ。」


「聞いてねえよぉ。こんな所で何をするんだよ。」


「キャンプに決まってるじゃないですか。」


「ふざけんなよぉ。こんなとこでキャンプなんてしたら死んじまうよ。」


「まあまあ落ち着いてください。俺の作る隊に入ったら全員ここにきてキャンプですから。遅いか早いかだけですよ。もし帰るっていうなら止めませんけど一人で帰ってくださいね。」


「わかったよ。はらぁ括るしかねえぜ。」


「ということでこのまま進むんで遅れずについてきてね。」


レインとミレイヌは前にもきてるし、アイリスも経験済みなのか何も言わなかった。


今回はレベルアップのために中ボスの地竜を毎日狩る予定です。


出てくるモンスターは棍棒で倒して進む。


途中で急なレベルアップでベイカーさんが倒れてしまった。


とりあえずいつもの湖のある地点までモンスターを狩りまくる。


この辺のオークは弱いから肉の稼ぎ場になるだろう。


ドリルホークなんかもいい肉になる。


後ろでアイリスがポカンとしながらついてきている。


「ミナトさんは本当はすごく強いんですね。」


「このことはあんまり知る人がいないから内緒だよ。」


「わかりました。ところで今回のキャンプの目的はあるんですか。」


「今連れてきているメンバーのレベルアップとレベルアップした体の慣らしが目的だよ。」


「そんな簡単にレベルが上がるとは思えないんですが。」


「今の自分のレベルを見てみるといいよ。」


そう言うと自分のステータスを確認するアイリス。


「えっと、なぜすでにレベルが4も上がっているんですか。」


「それは秘密だよ。あとアイリスには鉄の森にいる間に団長クラスまで強くなってもらう予定だから覚悟しておくように。」


そう伝えてどんどん進んでいく。


おそらくベイカーさんは今日は目を覚ますことはないだろうな。


そして泉まで来ることができたので小屋を出して準備をする。


今回は小屋の中に仕切りを作って男性と女性で分けるようにした。


明日からのレベルアップキャンプのために早く休むことにしたのだった。

読んでくださってありがとうございます。


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