新米騎士の訓練をみる。
51話
次の日、朝食を終えて身支度を整えてリーナが来るのを待つ。
部屋がノックされてリーナ、リリスとリリイ、アンジェリカが迎えに来た。
「義兄様、私たちも一緒に行くよ。」
「大勢の方が楽しめるんじゃないかな。」
「それじゃあ行きましょうか。」
こっちはレインとアイリスが付いてくる。
訓練所では丁度準備が終わったみたいで訓練が始まるところだった。
俺たちは邪魔にならないように上の階の席で見ることにする。
『ミナト、いいものをあげるわ。』
ティピから念話が入る。
『いいものって何?』
『ジャジャーン。オーラスカウターよ。これをはめてスイッチを入れると見た人のレベルとオーラ値が見れるわ。ついでにスリーサイズまでわかっちゃうわよ。』
『オーラ値が見れるのはありがたいんですけど、スリーサイズはいらないですよね。ほかに測るものあるでしょう。』
『え~折角作ったのに文句を言うの。ならあげないわ。』
『ごめんなさい。お願いしますからください。』
『最初から素直にもらえばいいのよ。はい。』
『ありがとうございます。』
ティピからもらったオーラスカウターを装着してスイッチを入れてみる。
「あらミナトさんモノクルなんてしておられましたか。」
とアンジェリカに声をかけられてそちらを向くと
レベル21 オーラ値1340 B84(C) W60 H85 と数字が出てきた。
これは拙い、勝手にデーターが取れてしまう。
というかなんて言ってごまかそうか。
「これは相手のオーラ値を測るものなんだ。今日の訓練でオーラ値の高い騎士をチェックしとこうと思ってね。」
「そんな便利なものがあるんですね。私はどれくらいですか?」
「1340ってなってるね。一般の平均からしたら高いね。」
「それは嬉しいですわ。努力の甲斐がありましたわ。」
喜ばれると、噓は言ってないが勝手にスリーサイズを知ってしまうことに罪悪感が。
「訓練が始まるみたいだね。」
そう言って新米騎士の訓練に目を向ける。
まずは持久力向上訓練をしているようだ。
訓練の間に数値を測っていくがなんとこのオーラスカウター男のスリーサイズは測定しないようだ。
無駄に高性能な使用になっている。
「ミナト、この中から気に入った騎士がいたら、教えて。」
「そうは言ってもまだわからないよ。」
「今日の訓練で目星を付けておいて。明日が試験でその成績で騎士団に振り分けられるから。」
どうやらまだ構想もできてない特殊部隊を作ることは決定のようだ。
したいことは決まっているからどんな形にするか考えておこう。
「何人くらいまでなら採用できるの?」
「そこは教官と義伯母様の領分なんだけど、今回は私が代わりに話ができるから頑張って教官と交渉するから多めに選んでくれると助かるかしら。」
「わかったよ。」
そんなわけで訓練を真剣にみていくが、新米騎士は大体300人くらいいる。
訓練が進むにつれて大体4つのグループができ上がっていく。
1、超優秀 2、優秀 3普通 4、並以下 これはあくまで体力とかの総合値の話でオーラ値は関係ない。
1が15人、2が60人、3が190人、4が35人、かな。
明日の試験では点数をつけられて教官によってランク付けされるようだ。
このランク付けには能力以外に家柄なんかも考慮されるとか。
まあ騎士団に入ってしまったら実力の世界だから家柄なんかほぼ意味はないみたいだけど。
「ところで新米から第一騎士団に入ることはあるの?」
「それはないですね。第一騎士団は特殊なので配属されたら死ぬんじゃないでしょうか。私の感想ですけどガルシア団長の部下は他の騎士団なら副団長以上は確実な実力ですから。」
さすがエルウッド王国を最強の戦力を誇るといわしめているだけはあるようだ。
さてチェックしていく中で中々興味深いデータが取れている。
能力的には並以下そうなグループにオーラ値は高いものが多いようだ。
訓練は昼過ぎに終わって明日に備えて身体を休めるよう教官が締めくくっていた。
試験前となると不安でいっぱいだろう。
がんばれって心の中で言っておく。
「ところで特殊部隊をなんだけど騎士団以外から雇ってもいいの?」
「その辺はミナトに任せますわ。でも私にはその人を入れた理由を説明してね。」
「もちろんだよ。じゃあ早速採用に行ってくる。」
そう言って城を出ていくと後ろからレインとアイリスがついてきた。
「ついてこなくていいよ。」
「いえ私達は護衛ですから。」
まあついてきても問題ないからいいや。
そのまま鍛冶屋が集まる通りに行き以前に包丁を買ったハーフドワーフの店にやってきた。
「こんにちは。」
「なんでえ誰かと思ったら久しぶりだな兄ちゃん。」
「そういえば名乗ってませんでしたね。ミナトと言います。」
「俺はベイカーだ。ところで今日は何のようだ。」
「ベイカーさんを勧誘にきました。」
「どういうことだ?」
「実はですね・・・・・・。」
今度、新しい隊を作ることになったので、その隊の専属の鍛冶師になってほしい旨を説明した。
「つまりはここを引き払ってその隊に所属しろってことかい。」
「そういうことですね。」
「しかし俺はハーフだぜ。信用されるのかね?」
「大丈夫です。その隊の隊長もハーフですから。紹介しときます。こちらが隊長になるアイリスです。」
「ハーフエルフが隊長さんか。大丈夫なのか。」
「アイリスといいます。あなたこそハーフなのに大丈夫なんですか。」
「なんだと。俺の腕にケチをつけるのか。」
なんか2人が険悪な雰囲気になりそうなので間に入ってとめる。
「そこはどちらも何とかしますから。アイリスもベイカーさんに突っかからないで。」
「まあすぐには答えは出せねえよ。」
「じゃあ3日でどうですか?3日後にまた答えを聞きに来ます。私はベイカーさんの腕を評価してますけど無理なら諦めて別の方法を検討します。」
「わかった。考えるよ。」
ベイカーさんの所からでて城へと歩きながら考える。
いい返事がもらえなかったら武器防具は全部錬金で作るしかないかな。
しかしそうなるとその後の整備が問題になってくる。
断られたらまた考えよう。
「ところでアイリス、もし隊を作ったら君が隊長になるんだからハーフって言われたくらいで怒らないでくれよ。」
「そ、それは・・・・・・。」
「アイリスがハーフってことに引け目を感じていると、今後困るから自信を持つように。」
「どうしたら自信を持てるんですか。ハーフという事実は変えられません。」
「じゃあハーフの劣っていることって何?」
「そ、それは耳がエルフより少し短いです。」
「ほかには?」
「・・・・・・。」
「思いつかないじゃん。」
「じゃあ逆に優れている所はなんですか。」
「まずはオーラ値がエルフより高い。成長もエルフより早い。そして何よりアイリスは可愛いし胸が大きい。」
「ミナト様、胸は関係ありませんよね。」
「そうかもね。ほら別にハーフってただの個性じゃん。」
「でも認めてくれません。」
「これからは俺が認めた隊長になるんだから自信持ってよ。」
「そんな簡単に変われませんよ。」
「やれやれ。まあいいや嫌でも自信のつく特訓が必要だな。覚悟しておくように。」
そう告げて城へと帰ったのだった。
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