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アルカディア王の別荘

38話


イベントが終了して、次の日を迎えたが朝からドキドキしていた。


全ては2日前の王子を殴り倒した件のせいで何らかの責任を負うことになったためだ。


別にあの王子を殴ったことは後悔していない。


あいつはそれだけのことをやったと思っているからだ。


まあ悩んでもどうにもならないのはわかってるし、リオンが悪いようにはしないと信用もしてるんだけどそれでも考えてしまうのは仕方ないことだろう。


気分転換に少し歩くか、と部屋を出たところでミレイヌに会った。


「おはようミレイヌ。」


「ミナトさんおはようございます。どこかにお出かけですか?」


「少し散歩に行こうかと思ってね。」


「良かったらご一緒してもいいですか?」


「別にいいよ。」


そういって階段を下りると食堂からパンのいい香りが漂ってきた。


食堂は少し遅い朝食を食べるお客さんがいるのがみえる。


みんなふかふかパンに夢中のようだ。


レシピを渡してからこの宿にパンだけでも売ってくれないかと連日のように問い合わせに来るようだ。


泊まろうとしたら高級すぎて手が出ない人が多いためだろう。


おかげで料理長は朝から夕方までパンを焼き続けているらしい。


それでも毎日が楽しいからいいそうだ。


宿から出るとちらほら道行く人がいる程度でのんびり歩けそうな感じだ。


ミレイヌが腕を組んできたのでそのまま歩くことにした。


「ミナトさんのおかげで気軽に出歩けるようになって嬉しいです。」


「それはよかったよ。外の世界はどうだい?」


「めちゃくちゃ楽しいです。話を聞いて憧れてましたが期待以上でした。私達の種族の特性上悪目立ちして外を楽しむのは難しいと聞いてましたがこの服のおかげです。」


「役に立っていて嬉しいよ。」


確かに普段の彼女が出歩くと圧倒的なサイズの胸が目立って仕方ないだろう。


良からぬ考えの連中がたくさん寄ってきそうだ。


スキル付与が役立ってよかったと思う反面、今の状況では少し残念なんて考えてしまったから、顔にでも出てしまったのだろうか


「ミナトさんならこの服なくてもいいですよ。」と密着してくる。


そうすると彼女の柔らかさが伝わってくる。


嬉しいけど気づかれたことに失敗したなって思うので


「ごめん。」て謝っておいた。


「ミナトさんの周りの女の子は、みんなミナトさんのことが好きだからいいですけど、女の子は意外と気付きますから気をつけてくださいね。」


「はい。気を付けます。」


と反省しておく。


もしかしてリリスやリリイも・・・・・・。


いやマイナスなことは考えないようにしておこう。


そのまま歩いていくと通路で露店を開いている場所に出たので覗いてみる。


「お兄さんたち仲いいねぇ。良かったら見ていきませんか。」


声をかけられたので見てみると色々な原石を売っているようだ。


「ミナトさん綺麗な石がたくさんありますよ。」


「そうだね。どれかほしいのがあったら買ってあげるよ。」


「いいんですか。」


そういってミレイヌが選び始める。


しっかり加工すれば宝石にもできそうなのもあるが国によって技術がないのかもしれない。


その中に気鉱石(白)があるのを見つけた。


「すいません。この石って定期的にとれるんですか。」


「ランドルフ共和国では簡単に手に入る石ですが需要はあまりないですね。綺麗さも微妙ですし。」


確かにこの石はオーラを込められないと使い道はないから一般には需要がないかも。


「ミナトさん私この赤い石がいいです。」


「いいよ。すいません。この赤い石を一つとこの白い石を全部ください。」


「・・・・・・。えっ。この白いの全部ですか?いいんですか。」


「なんか問題ありました?」


「いえ特にはないです。この石は問屋から無理やり仕入れさせられて困ってたんで。」


「もっと手に入るならあるだけ買いますよ。この石集めてるんで。」


「わかりました。じゃあ明日また来てくださればあるだけ仕入れておきます。」


「よろしくお願いします。」そう言って代金を払う。


「じゃあ急いで仕入れに行ってきます。」


そういうと片づけを始めて急いで行ってしまった。


そんなに急がなくてもよかったんだけど、まあこれで気鉱石(白)が集まれば助かる。


ぽかんとしているミレイヌに声をかけて再び歩き出した。


石は後で加工してから渡すことにした。


そのままぶらぶら散歩を続けて昼前に食事の用意をするために宿に帰ったら、リオンが待っていて昼食を2人前多めに頼むと言われたので了解って言っておいた。


出来た昼食はセバスさんが運んでくれるらしい。


今日の昼食はオーク肉のソテーと野菜スープとライスにしておいた。


セバスさんが4人前運んで行った。


リーナとリオンがいなかったが、代わりに学園長とムサシさんが加わっての昼食となった。


今日から学園は通常通りじゃないのかと思ったがどうやら2日ほど休みらしい。


ムサシさんはせっかく美味しい料理を食べられる機会だからしばらく滞在することにしたそうだ。


二人とも毎日食べに来る気満々ですね。


別にいいんですけど。


昼食後も特に予定はないのでアルカディア王の別荘へと行ってみることにした。


前回は閉館していて入れなかったので楽しみだ。


ついてきたのはカティアとプリシア、あとムサシさんだった。


「拙者もあそこは入ったことがないでござる。」


と言っていた。


学園長からもらったバッジを見せたら入館料無しで入ることができた。


別荘というには広すぎるだろうっていう大きさの館の中を歩いていく。


当時のまま保存してあるというだけあって置いてある調度品なんかも当時のゲームを思い出す。


懐かしい感じに浸りながら各部屋を回っていたらムサシさんが隠されたボタンを見つけて押してしまった。


そしたらその部屋の床が開いてみんなで落ちてしまった。


「ムサシさん、何してんですか。」


「すまんでござる。何か気になって押してしまったでござる。」


「それよりここからは出られるのでしょうか?」


「薄暗くてよくわからないですね。」


上はもう閉まっているし、どうしたらいいんだろう。


「拙者は暗闇でもそれなりにみえるでござるから案内するでござる。」


そう言って紐を渡してくれる。


それを腕にくくるとカティアとプリシアが腕を組んできた。


そのままムサシさんについていく。


しばらく歩くと広間に出たすると部屋に明かりがともって、モンスターがあらわれた。


「ここはダンジョンでござるか。」


「ダンジョンもあるんですね。」


「今の国があるところにはないでござるがたまに見つけるでござるな。」


どうやら珍しいらしい。


ゲームの時はなかったと思うから何らかの理由で存在するようになったのかもしれない。


モンスターはゴブリンリーダーが中心のようですべてムサシさんが倒してくれた。


まあ俺は今両腕がふさがってるから何もできないけど。


さてこの部屋からは道がいくつかある。


左に2か所、正面に1か所、右に2か所ムサシさんは正面に進んでいく。


そこからはモンスターがちょいちょい出てくるが一番きつかったのはコックローチだ。


見た目は50センチ位のゴキブリである。


はっきり言って気持ち悪いので、見た瞬間2人が「きゃあきゃあ」行って腕にきつめに抱き着いてきたので胸の感触が腕に伝わってほわほわしてしまった。


あとは見た目はつぶらな瞳で可愛いラットだ。


これも大きさは30センチくらいあった。


まあ全部ムサシさんが倒してくれてるので経験値だけ入ってくるので楽ちんだ。


進んで行くと行き止まりで宝箱があった。


鑑定するとミミックと出た。


「ミミックでござるな。とりあえず切るか。」


ミミックを倒すとインゴットをたくさん吐き出した。


金が多いが銀、銅もある中にみたことのないのが混じっていた。


鑑定したらミスリルと出た。


こんな所にミスリルがあるとは驚きだ。


毎日ごちそうになってるから全部くれるそうなのでありがたくもらっておいた。


この程度の敵なら心配する必要もないので暗闇デートと思って2人の感触を楽しんでおくことにした。


戻って今度は左のほうの道の左側へと行ってみる大きな扉があった。


これはボスの部屋なのか?


ムサシさんが調べるが開かないようだ。


仕方ないから戻ってとなりのルートを行くと道がグネグネしていて途中で分かれ道に出た。


ムサシさんは右を進んでいくのでついて行く。


進んで行くとまたもや扉があった。


「ふむ今度は開きそうでござる。」


「何があるんでしょうね?」


「嫌な予感がするでござるな。ミナト殿も臨戦態勢はとっておいた方がいいでござるよ。」


「わかりました。」


2人に離れてもらって武器の棍棒を取り出す。


ドアを開けるとそこには巨大な虎のモンスターが待ち受けていた。


鑑定するとシルバータイガーと出ているが銀色ではない。


その理由は戦闘中に明らかになった。


ムサシさんが前に出て、援護する形で戦っているがかなり強敵だ。


何よりも強力な攻撃を繰り出すときに銀色に光るのだがこれがまたムサシさんでも受け流しきれない威力なのだ。


なのでその隙を埋めるために棍棒で援護する。


「ミナト殿すまぬが奥義を使うためのオーラを練るので、10秒だけ持ちこたえてほしいでござる。」


「わかりました。」


全力でオーラを纏いシルバータイガーの相手をする。


斬撃を躱しながら、根で突きを繰り出すがダメージは少なそうだ。


シルバータイガーが鈍く光りだすのが見えたので距離をとろうとしたが、シルバータイガーが標的を変えてカティアの方をむいた。


カティアではこいつの攻撃は即死になってしまう。


そう感じたのでシルバータイガーの横っ腹に全力で体当たりして押し倒す。


絡まるかのようにシルバータイガーと転がって暴れるシルバータイガーの攻撃をくらってしまう。


肉が避ける感触がして血が噴き出す。


これはすぐに回復しないとまずいかなっと思った瞬間


「ミナト様から離れなさいよ。」ってプリシアが幻獣化して炎を打ち出した。


炎が当たったシルバータイガーが標的をプリシアに変えようとしたところに


「待たせたでござる。奥義神速居合切り。」


目にも止まらぬ速さでムサシさんが移動してシルバータイガーの首を切った。


シルバータイガーは消え後には皮だけが残っていた。


「大丈夫でござるかミナト殿。久しぶりの強敵でござった。」


そういうムサシさんに中級ポーションを飲みながら


「危なかったですね。こんな深手をくらうとは思いませんでした。」


と答える。


「「大丈夫ですか。ミナト様。」」と2人が駆け寄ってくる。


「なんとかね。」


その奥は出口になっていて収穫はシルバータイガーの皮だった。


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