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ゼスト商会の会長と契約する

21話


プリシアが眠ってからチュートリアルの世界へ行って今後についてじっくり考えることにした。


当然考えてる間も手は動かしてスープ、麵、チャーシューを作っていく。


屋台は大盛況だし続けたいけど今の状況は屋台以外ができないようになっている。


リーナさん、カティア、プリシアの時間も奪ってしまっている。


一緒に働くのは楽しいが、仕事だけの生活になってしまう。


それに、こっそり鑑定したがプリシアはレベルが低いので、レベル上げしてあげないと今回のようなことが頻繫に起こるだろう。


今後はラーメンだけでなくほかの料理もエルウッド王国に広めたいが、仮に店舗を持っても俺が手一杯では意味がない。


オークラーメンを低コストでは俺以外、今は作れないだろう。


そこでエルウッド王国に流通しているボア肉で試してみる。


オークに比べて臭みが強い。


試行錯誤してボアと野菜を煮込むことによって臭みがかなり消えた。


これなら商品に十分なるだろう。


これをもって勝負をしに行こう。


とりあえず頭がボーっとしてきたので、一日はここで過ごすことにした。


転移で戻るとまだ夜中だったのでスキルの気工師ガチャをしようとステータスを開くとこの前の麒麟分の経験値が入ったのかレベルが102になっていた。


『ついにレベル100突破おめでとう。』


『めでたいです。』


「突破してたのはだいぶ前ではないですかねティピさん。」


『ギクッ、細かいことを気にしたらまけよ。それにちゃんといいものを用意したわ。100突破記念の覚醒の書よ。』


「・・・・・・。まあありがたくもらうけど。」


『ごめんなさい。正直言って忘れてました。許して。』


ちょっと意地悪が過ぎたかな。


「ジョークだよ別に怒ってないから。正直言って俺も今見るまで気づいてなかったから。なんせライガー、ロウガーのおかげで常時経験値入ってくるから気付かなかった。」


『ついでにね言ってもいい。怒らないでね。』


「別に怒らないよ。」


『実は、チュートリアルの世界で、ビッグコッコとミノタウロスの繫殖が成功してるんだけど言うの忘れてたの。』


「すごいじゃないか。ありがとう。ティピ。感謝こそしても怒らないよ。」


『ライカも協力したですよ。』


「ライカもありがとうな。」


『つきましてはご褒美がほしいです。』


「何が欲しい。」


『『ミナトの(マスター)体液。』』


「わかったよ。」


しかしプリシアが寝ている手前やりにくいのでもう一度チュートリアルの世界へ転移したのだった。


ティピたちへのご褒美も終わったので覚醒の書を使っておく。


職業、気工師がランクアップして気工師(上)になった。


何ができるようになったかは後日調べるとして、いったん戻る。


厨房へと行きプリシアのために食べやすい雑炊を作って持って行ってあげようと作業していたら厨房に朝の支度にきたグスタフに出会った。


「ミナト君、美味しそうなの作ってるね。」


物欲しそうに近づいてきた。


「なんですかその目は。これは体調の悪い人用のメニューですよ。」


「あれぇ、なんか最近調子が悪いんだよねぇ。」


「・・・・・・。はぁ~。いいですよグスタフさんのも作りますよ。」


そういってできたのを渡して上にネギをパらり。


「流石ミナト君わかってるねぇ。」


「じゃあ俺は行きますね。」


そう言って厨房を後にすると、他の料理人とすれ違った。


後ろのほうで「あ~料理長だけまたなんか食ってる。ずりぃ~。」って聞こえてきたがさっさと逃げよう。


部屋に入るとちょうどプリシアが目覚めたところだった。


近づいていくと両手で自分を抱いて心なし距離を置こうとしている。


「おはよう。プリシア。どうしたの?」


「おはようございます。ミナト様。あの、何というか昨日お風呂に入ってないので。」


「大丈夫だよ。プリシア別に臭くないから。」


「逆にミナト様はなんかラーメンのスープのにおいがしますよ。」


ボアのスープ作りのせいかもしれない。


後でお風呂に入ろう。


「臭かったらゴメン。後で風呂に行ってくるよ。それよりも朝ごはんにしよう。」


そう言って机に雑炊を載せて取り皿によそう。


「まだしんどかったら食べさせてあげるよ。」


しばらく悩んで「お願いします。」っていうので椅子をベットの横に持っていく。


フーフーと冷まして口元にもっていく。


「はいあ~ん。」


食べさせるとゆっくり咀嚼して


「出汁がきいててとっても美味しいです。」


そう言って食べるプリシアは前より年相応な表情にみえた。


「気に入ってくれたらよかったよ。」


そう言ってもう一口持っていく。


そうやって食べさせているとなんか視線を感じた。


そっとドアのほうを見ると羨ましげな顔したカティアが覗いていた。


結局、その後カティアにも食べさせてあげることになった。



さて食事も終わり、お風呂でしっかり洗って身支度も整えたので、いざ商業ギルドへと向かう。


受付でイリアさんを呼んでもらうと


「申し訳ありません。只今イリアは来客対応でして。」


「そうですか。じゃあ少し待たせてもらってもいいですか?」


「ではどうぞそちらの椅子におかけください。」


「ありがとうございます。」


来客対応中なら仕方ない。


誰かほかの職員でもいいんだけど、みんな今は忙しそうだ。


しばらく椅子でボーっとしているといつもラーメンを食べにくる職員さんが通りかかった。


「あれぇ、ミナトさんじゃないですか。」


「あっどうも。いつもありがとうございます。」


「今日はどうされたんですか?」


「ちょっとイリアさんに用事があったんですけど、何か今来客中らしくってまたしてもらってます。」


「そうなんですか。じゃあ僕がミナトさんが待っているって伝えてあげますよ。」


「いやでも邪魔しちゃ悪いしいいですよ。」


「大丈夫ですよ。こう見えても僕ここではそれなりの地位なんで。」


そう言って彼は行ってしまった。


大丈夫かな、大事な取引とかだったら怒られそうだけど。


しばらくしたら彼が戻って来た。


「ミナトさん奥の部屋へどうぞって。」


「なんかすいません。」


そう言ってついていってドアをノックすると


「どうぞ。」


って返事があったのでドアを開けると、そこにはイリアさんと目つきの鋭いエルフの紳士が座っていた。


本当に入っていいのかっと考えたが許可が出てるんならいいだろうと入っていく。


「失礼します。」


そう言って近づいていく、


「ようこそミナトさん。私の隣にどうぞ。」


って勧められたからかけさせてもらう。


「君がミナト君かね。私はゼスト商会、会長のレオナルド・ゼストという。気軽にレオちゃんとでも呼んでくれたまえ。」


呼べるかぁあああああって心の中で突っ込みながら


「ミナトと申しますよろしくお願いします。」


っていって握手を交わす。


「ミナトさんは今日はどういったご用件でした。」


「ラーメンの屋台の件で少し相談があったんですけど。そちらの話が終わってからでいいですよ。」


「丁度その話をしていたんですよ。」


「そうなんだよ。」


「どういった話だったのかお聞きしても?」


「もちろん構わないとも。君も知っての通り中央通りのど真ん中を交渉、いや脅迫、まあとにかく取られてしまってね、しかもまた売り上げが良すぎて周りからのクレームがはいってくるんだよ。」


「失礼ですね会長。あ・れ・は立派な交渉ですよ。そちらだってなかなか時間をとってくれなかったじゃないですか。」


二人の間に何かが走った気がした。


「なんか、わたしのせいですいません。」


そう言って謝罪すると


「「君(貴方)は悪くない(ありません)。」」


ってハモっていわれた。


「売れないのは努力が足りないのに商会に文句を言うなど、そんな暇があったら改善しろと言いたいね。その点あのラーメンは素晴らしいね。私も各国を回っているがラーメンに匹敵する物は出会ってないね。」


「食べて評価してくださって、ありがとうございます。」


「そうですよ。ミナトさんは悪くないのに文句を言う有象無象は・・・・・・。」


そういってやれやれだぜって感じのリアクションをする。


「私としては周りも流れに乗せてあげる計画があったんですけど、ちょっとそこまではいけなかったですね。」


「ほうそれは興味深い。少し聞いても。」


「私の扱う商品に、ラーメンにのせてるチャーシューがあるんですが、それを単品で販売して、隣でお酒を扱っていただけたらそれを肴に一杯とかしてもらえたらと考えていたんです。ほかにも焼飯単品でよその屋台のおかずをトッピングするとかスープをとか。」


「それはみんなが儲かる良い仕組みだね。しかも君は売り上げが落ちるどころかさらに儲かると。」


「そういう話は私にだけこそっと教えてほしいですよ。」


イリアさんちょっと怖いです。


「すいません。でもちょっと問題が出たので方針を変えたくて相談にきたんです。」


「私も聞いていていい話かね?」


「別に問題ないです。むしろ今回の話は大きな商会に協力を頂きたくて、イリアさんに紹介してもらおうと思っていたので。」


「それでご相談とは?」


「実はラーメンの屋台をやめようかと思いまして。」


「それはどうしてだね?」


「理由はいくつかあるんですが最大の理由は限界が見えてしまったことですかね。」


「それはどういうことなんですか?」


「まずは人手の問題で、今回、従業員が一人倒れてしまったんです。今のお客様のピークがいつまで続くかは分かりませんが人を雇うにしてもすぐには対応できないでしょう。するとまた同じことが起きてしまうかと。それにまだまだやりたいことが沢山あるので管理までしてられないんです。」


「確かに人の管理までの教育となったらすぐにとはいかないね。ほかの限界も聞いていいかね。」


「次は場所ですね。屋台の作業スペースではこれ以上の商品を増やすのが難しいことですね。」


「ミナトさんにはまだ商品があると!」


「そうですね。」


「それで相談とは何かね?」


「この際だからラーメンを託してしまおうかと思いまして。」


「それは面白いね。でもそれならギルドにレシピを売ってもいいんじゃないかね。」


「それでもいいんですけど」


その瞬間イリアさんの目が鋭くなった気がした。


「レシピを公開しても誰も真似できないでしょう。」


「それはどうしてだね?確かに君の腕は卓越しているが、できないは言い過ぎではないかね?」


「すいません。人を馬鹿にしてるとかではなくて、個人では資金の捻出が厳しいと思いまして。」


「でもミナトさんは個人ですよね?」


「私は伝手で材料の調達が可能ですが、ほかの方では厳しいと思います。もし材料を用意できてもコストを今ほど下げられるかどうかですね。」


「そんなに原価がかかるのかね。」


「例えばですけど、個人で毎回同じ部位の肉だけを買えますか?」


「そういうことか。それでうちのような大きな商会ということか。」


「確かにそのほうが現実味がありますね。商業ギルド的には惜しいです。」


「話が早くて助かります。まあレシピに関しては公開するかは商会にお任せしたいですね。」


そこからの話は早かった。


結局ゼスト商会と契約を結ぶことになった。


レオナルドさんは俺を名誉役員としてポジションを用意してくれるそうだ。


基本的にゼスト商会に行く必要はないが最初のラーメン作りの指導、その後の新メニューの考案をいつでもできるポジションだ。


これでいつでもゼスト商会に行けるというわけだ。


報酬は渡したレシピの売り上げの20パーセントということになった。


ゼスト商会が波に乗ってギルドにレシピを公開するときは商会に12パーセント、俺に8パーセント入ってくることになった。


そしてお金は商業ギルドカード入金してくれるそうだ。


とりあえず指導が終わるまでは、屋台は続けてほしいそうだ。


人が足りないときは商業ギルドから派遣してくれることになった。


これで時間と収入問題を解決できるかもしれない。

読んでくださってありがとうございます。


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