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領地を広げる15

135話



ミリアリアさんとのお茶も終わったので、飛空船を見せるために空いている訓練所に向かうことになった。


訓練所に入ると「では義息子殿、早速見せてもらってよいかの。」とミリアリアさんが言ってくる。


「では少しだけ離れてくださいね。」と言ってインベントリから5メートル級飛空船を取り出して見せる。


飛空船を出すとミリアリアさんとセバスさんが近寄って、興味深そうに見て飛空船に乗り込んでいく。


それを追いかけて俺も飛空船に乗り込む。


「これはまたいい船ですね。」とセバスさんが言うと「確かにいい出来であるな。」とミリアリアさんも続いてくれる。


「では早速、動かして見せますね。」と言ってから飛空船を起動させる。


飛行ユニットが動き出して飛空船が浮いていく。


とりあえずベイカーさんみたいに怖がらせないように3メートルくらいで止めて、ゆっくりと訓練所を周回して見せることにした。


「こ、これはなかなか凄いの。本当に船が飛んでおるわ。」


「どうですか。本来はもっと高い所を飛んで移動するんですけど、今は慣れてもらうために低く飛んでいます。」


「これは・・・・・・。」


セバスさんは何かを考えているようだ。


一旦進むのをやめてその場で浮き続けることにした。


「ふむ。それで義息子殿よ、この船を何隻くらい用意できるのだ。」


「そうですね、今年中に20隻くらい作りたいんですけどやってみないと分からないですね。20隻出来たら王都とうちで半々の予定ですね。」


「安全面は大丈夫なのかの。」


「その点は対策がしてあります。もし何かがあって墜落してもオーラシールドが自動で展開されて無事に着陸できるようにはしています。」


「それなら是非とも導入したいの。これなら近衛を出しても惜しくはないの。」


ミリアリアさんから了承ももらえたので飛空船を降ろして着陸させる。


ミリアリアさんとセバスさんが飛空船を降りてから飛空船をインベントリにしまっておく。


後はセバスさんが近衛騎士を上手く説得してくれることを願うばかりです。


無理だったらアイアンウッドで一から育てるしかない。


ミリアリアさんと別れて城の通路を歩いているとリーナがやってきた。


「あらミナトも王都に来ていたのね。」


「うん。前にリーナが言っていたものを作ってみたから見せに来たんだ。リーナはもう仕事は終わったの。」


「ええ。これからシズクとカティア、プリシアで出かけようと思っていたところよ。」


「じゃあ一緒に空の旅はどう。」


「それはいいわね。じゃあみんなを呼んでくるわ。」


「じゃあ城の入り口で待っているよ。」


そう言ってリーナと別れて入口へと向かう。


しばらく入り口で待っているとドレスから動きやすい服装に着替えたリーナが3人を連れてきた。


リーナは白のシャツとキュロットスカート、シズクさんは騎士服を着ていて、カティアは水色のワンピースに下にレギンス、プリシアはピンクのシャツにハーフパンツを履いている。


いつものドレス姿もいいけど、こういうのもいい。


「ミナト、お待たせしました。」


「全然まってないよ。それよりみんないつもと違う服を着ると雰囲気が変わるね。でもとても似合っていて可愛いよ。」


「ありがとうミナト。」


「そう言ってもらえると嬉しいです。」


「ありがとうございます。」


とリーナ、カティア、プリシアが喜んでくれる。


「シズクさんは護衛も兼ねてるんですか。」


「もちろんです。リーナ様達に何かあってはいけませんから。」


「出かけようとしてたのになんかごめん。」


「大丈夫ですよ。この後凄い体験ができそうですから。楽しみです。」


シズクさんも楽しんでもらえるといいな。


5人で城を出て城門を通って人のいない草原にやってきた。


ここでインベントリから5メートル級飛空船を取り出して乗ってもらう。


飛空船の操縦桿を飛行ユニットを起動させると、飛空船は空へと浮いていく。


今度は騎士団の訓練所の時と違って300メートルくらいまで上昇して停まっておく。


しばらくそこで待機してみんなが慣れるのを待つことにした。


リーナ、カティア、プリシアはマッハに乗せたことがあるから大丈夫だろうけど、シズクさんは初めてだからベイカーさんみたいにしばらく寝込んでもらっても困るしね。


「シズクさんどうですか。」


「思っていたよりは早く慣れました。」


「じゃあ動かしても大丈夫でしょうか。」


「大丈夫ですけど、ゆっくりお願いしますね。」


「わかりました。」


確認を終えて、飛空船を発進させる。


まずはゆっくりと近くの森に向けて進ませていく。


体感としては歩く速さくらいかな。眺めている感じではみんな楽しんでいると思う。


少しずつ早くして馬車が走るくらいに調整していく。


眺めとしては少し遠くに小さな村が見えていて、下には森が広がっている。


しばらく飛び続けて王都に戻ってくる頃には太陽が沈んで暗くなりかけていた。


そろそろ戻った方がいいのでみんなで急いで城へと戻る。


城に帰ったら夕食の用意ができていたので、リーナたちと一緒に食べた。


俺は飛空船のことで浮かれていたからプリシアが悩んでいることに気づいてあげられなかった。

読んでくださってありがとうございます。


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