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領地の開発7

127話



飛空船に俺、レイン、ミレイヌ、アイリス、最後にベイカーさんが乗り込んだので操縦席に座る。


「それじゃあ出発しますから席についてください。」


そうアナウンスしてみんなが座ったのを確認してから操縦桿にオーラを流していく。


オーラが充填されて飛行ユニットが鳴動し始める。


そうして少しずつ船体が浮かび始める。


人を乗せて飛ぶのは初めてだから慎重に操作していく。


「おおー。本当に船が浮いてますよ。」


「ミナト殿。本当に大丈夫なんだよな。」


「人を乗せて飛ぶのは初なんで保証はできないんですけど、もし落ちたらすぐ助けますから。」


はしゃぐ3人とは裏腹にかなりビビっているベイカーさん。


3人は最悪自分でも飛行ユニットで飛べるから楽しめているんだろう。


落ちたらなすすべのないベイカーさんがビビっているのも仕方のないことだろう。


そんなことを言っているうちに飛空船はアイアンウッドの上空100メートルの高さまで上がっている。


ここからはオーラシールドを展開しながら上昇していくとしよう。


操縦桿の隣のレバーにオーラを流すことによって飛空船の周囲にシールドが展開される。


このシールドによって風圧から攻撃まで防ぐことができるから重要だ。


200メートルくらいまであがったので上昇を止めていざ発進しようと思う。


「じゃあ、これから少し飛ぼうと思いますけど行きたいとこはありますか。」


「べ、別にどこでもいいよ旦那。むしろこのまま降りてくれても問題ねえぜ。」


「ベイカーさんそういわずに体験してくださいよ。これから量産してもらおうと思っているんですから体験は重要だと思いますよ。」


「わ、わかった。だからゆっくり飛んでくれよ。」


「わかりました。初めはゆっくり行きますね。」


「何か不穏な言葉が聞こえた気がするが・・・・・・。」


ぶつぶつ言い始めたベイカーさんは無視して飛空船を発進させる。


飛空船はゆっくりとミドガルド方面へと向かって進み始めて徐々に加速していく。


「ご主人様。とてもいい眺めですね。」


「そうだろ。いつも飛行ユニットで飛ぶより高く飛んでいるからまた景色が違っていいと思うんだよ。」


「こんなものを作るなんてさすがご主人様です。」


レインはこの飛空船を気に入ってくれたようで眺めを楽しんでくれている。


ミレイヌとアイリスも楽しんでいるようだけどベイカーさんは固まっている。


今の速度は時速8キロくらいだからもっと加速したいんだけどベイカーさんが心配だ。


「ベイカーさん大丈夫ですか。」と声を掛けるとハッとなったようで、


「何とか大丈夫だ。しかしもうしばらくはこのくらいの速度で頼む。」


「了解しましたよ。」


本当はもう少し加速したかったんだけどベイカーさんが慣れるまでゆっくりと行くとしよう。


結局加速する前にベイカーさんが気分が悪くなって、ギブアップしてしまったから一旦アイアンウッドに戻ることになった。


さて着陸もこちらでは初めてだから慎重にいくとしよう。


ベイカーさんの工房の敷地内に着陸したんだけど、カグラたちが集まってきていた。


飛空船から降りて「カグラたちじゃないかどうかしたのか。」


アイアンウッドの諜報を担っているカグラたちが集まっているので何かあったんだろうか。


「お館様でしたか。怪しい物がアイアンウッドに向かってきていると部下から連絡があったので警戒していました。」


「それはすまない。試運転するだけのつもりだったからカグラたちに連絡してなかったな。気をつけるよ。」


「いえ、我々も空を飛ぶものなんてお館様しかいないと気付くべきでした。」


「それだけカグラたちが務めをしっかりと果たしてくれていることに感謝するよ。」


カグラたちに任務に戻ってもらってベイカーさんを飛空船から降ろして飛空船をアイテムボックスにしまっておく。


量産計画についてベイカーさんと話したかったんだけど、ベイカーさんは話ができる状態ではないようだから一度出直すことにした。


仕方ないから屋敷に帰ろうとしたらレオンさんが通りかかったから声をかけようとしたら「ミナトさん。お久しぶりです。」と言ってレオンさんが抱き着いてきた。


男に抱きつかれても嬉しくないけど、レオンさんには世話になっているからハグを返しておくとしよう。


「久しぶりですねレオンさん。これからどこかへ行かれるんですか。」


「これからミナトさんの屋敷を訪ねようとしていたんですよ。」


「俺になにか用でしたか。」


「父からの手紙で知ったんですが王都の方でイベントを実施したらしいではないですか。」


「ええこの前王都に行ったときにやりましたね。」


「そこで出されたパスタの店をアイアンウッドにて作りたいと思うんです。」


「それはいいですね。ぜひやってほしいと思います。」


「そこでミナトさんにはうちの調理師を訓練してほしいんですがどうでしょうか。」


「あんまり時間とれないかもしれないですけどいいですか。」


「大丈夫です。レシピは商会から購入して練習させておきますから時間のある時に味見をして指導をお願いします。」


「わかりました。ではまたゼスト商会の支部に行かせてもらいますね。」


レオンさんを見送ってから屋敷へと帰ろうとしたらレイン、ミレイヌ、アイリスが


「ご主人様。パスタとはなんですか。」


「ミナトさん王都でのイベントって何をしたの。」


「ミナト様の作ったパスタを食べたいです。」


と詰め寄ってきた。


「3人とも落ち着いて。パスタはラーメンとはまた違うんだけど麵料理だよ。それを王都で味見してもらうイベントを開催したんだよ。」


「「「食べたいです。」」」


「わかったよ今日の夕食はパスタにしよう。」


そう約束して屋敷へと帰ったのだった。

読んでくださってありがとうございます。


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